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その19

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側室というのは、何を隠そうとムダで、要するにカーチャだった。

「あらあら……どうしてこんなところにマリアがいるのかしら?」

喧嘩腰、というより、最初から喧嘩するつもりなんてきっとなかったはずだ。だって、私は正妻なのだから、彼女が戦った。私に勝てるわけがないのだ。

「ミズーリ様の汗は美味しかった?それとも、まだ味わっていないのかしら?ひょっとして、味わわせてくれないの?あらそうなの、それはかわいそうね!」

どうして?この余裕はなんなのだろうか?
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