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その12 part2

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「まあ、気持ちは分からないでもないが……結局のところ、君は母国に捨てられたわけだろう???」

「ええっと……そう言うことになるのでしょうか???」

「ああ、そうだろうさ。だからさ、亡命してしまえば、それでいいんじゃないか???私は君のことを評価しているよ。バートンは散々のようだがね……」

評価されたことなんて、一度もありませんでした。それに対して、ポートさんは、聖者であるにも関わらず、お世辞かどうかは分かりませんが、私のことを評価してくれると言ってくれました。私は少し感動しました。

「分かりました。とりあえず、ポートさんの言う通りにします!!!」

自信をもって、そう言えました。

「そうか、そうか。それでは、早いところ、テレポートしようか。ああ、命の塊を忘れずにね」

私はこくりと頷いて、再びポートさんの手に触れました。先程汚れていた手は、すっかり綺麗になっていました。これも、あの命の塊のおかげなのでしょうか。そう言われますと、私自身も、この塊を手にして数十分と時間が経っているわけでございますが、令嬢として、少し美しくなった気がしました。

ポートさんは目を瞑り、私も手をつないだまま、一緒に目を瞑りました。

そして、恐らくはポートさんの生家であろう、ぼろい屋敷の前にたどり着きました。

「さあ、案内するから。入って入って……」

そう促されて、私は屋敷に入りました。
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