7 / 74
その7
しおりを挟む
そのありさまを、ソフィアは聞き続けなければならなかった。どうして、このようなことになってしまったのか、自分に何か過失があったのか、色々なことを考え出した。でも、いくら考えても、納得のいく答えは出せなかった。
「正式にお姉様と離縁することができましたら……その時は、私たちの勝利ですわね!!!!お腹の赤ちゃんも喜んでくれるでしょうよ!!!!!」
「もう……身籠ったのか??????」
ストークスさえも知らなかった事実……マリーは既に、ストークスの子供を身籠っていた。これも全て、協力者のおかげだった。その筋の薬師に頼みこんで、子作りに最も適した体内バランスに調整をして、その結果、すぐさま身籠ることができた……というわけだった。
「ええ、おかげさまで!!!!!!」
ストークスは、慌てた。
「おい、もしこのことが皇帝陛下にばれてしまったら……どうするんだ?????」
「ああ、それは大丈夫ですよ。皇帝陛下だって、早く後継ぎが欲しいのでしょう??????ストークス様が幾ら、お姉様を抱いても、結局、子供なんてできないじゃないですか?????あれは恐らく……そう言う病気なのではないですか?????そうだわ!!!!!!!私、いいことを思いつきましたわ!!!!!!」
一人でどんどん話を進めていくマリー……これに対して、ソフィア、そして、ストークスは何一つ有効な手立てがなかった。大きな蔽を前にして、ソフィアは静かに一人、涙を流すことになった……。
「正式にお姉様と離縁することができましたら……その時は、私たちの勝利ですわね!!!!お腹の赤ちゃんも喜んでくれるでしょうよ!!!!!」
「もう……身籠ったのか??????」
ストークスさえも知らなかった事実……マリーは既に、ストークスの子供を身籠っていた。これも全て、協力者のおかげだった。その筋の薬師に頼みこんで、子作りに最も適した体内バランスに調整をして、その結果、すぐさま身籠ることができた……というわけだった。
「ええ、おかげさまで!!!!!!」
ストークスは、慌てた。
「おい、もしこのことが皇帝陛下にばれてしまったら……どうするんだ?????」
「ああ、それは大丈夫ですよ。皇帝陛下だって、早く後継ぎが欲しいのでしょう??????ストークス様が幾ら、お姉様を抱いても、結局、子供なんてできないじゃないですか?????あれは恐らく……そう言う病気なのではないですか?????そうだわ!!!!!!!私、いいことを思いつきましたわ!!!!!!」
一人でどんどん話を進めていくマリー……これに対して、ソフィア、そして、ストークスは何一つ有効な手立てがなかった。大きな蔽を前にして、ソフィアは静かに一人、涙を流すことになった……。
4
お気に入りに追加
614
あなたにおすすめの小説
泣き虫令嬢は自称商人(本当は公爵)に愛される
琴葉悠
恋愛
エステル・アッシュベリーは泣き虫令嬢と一部から呼ばれていた。
そんな彼女に婚約者がいた。
彼女は婚約者が熱を出して寝込んでいると聞き、彼の屋敷に見舞いにいった時、彼と幼なじみの令嬢との不貞行為を目撃してしまう。
エステルは見舞い品を投げつけて、馬車にも乗らずに泣きながら夜道を走った。
冷静になった途端、ごろつきに囲まれるが謎の商人に助けられ──
【完結】従姉妹と婚約者と叔父さんがグルになり私を当主の座から追放し婚約破棄されましたが密かに嬉しいのは内緒です!
ジャン・幸田
恋愛
私マリーは伯爵当主の臨時代理をしていたけど、欲に駆られた叔父さんが、娘を使い婚約者を奪い婚約破棄と伯爵家からの追放を決行した!
でも私はそれでよかったのよ! なぜなら・・・家を守るよりも彼との愛を選んだから。
王子様、あなたの不貞を私は知っております
岡暁舟
恋愛
第一王子アンソニーの婚約者、正妻として名高い公爵令嬢のクレアは、アンソニーが自分のことをそこまで本気に愛していないことを知っている。彼が夢中になっているのは、同じ公爵令嬢だが、自分よりも大部下品なソーニャだった。
「私は知っております。王子様の不貞を……」
場合によっては離縁……様々な危険をはらんでいたが、クレアはなぜか余裕で?
本編終了しました。明日以降、続編を新たに書いていきます。
【完結】婚約相手は私を愛してくれてはいますが病弱の幼馴染を大事にするので、私も婚約者のことを改めて考えてみることにします
よどら文鳥
恋愛
私とバズドド様は政略結婚へ向けての婚約関係でありながら、恋愛結婚だとも思っています。それほどに愛し合っているのです。
このことは私たちが通う学園でも有名な話ではありますが、私に応援と同情をいただいてしまいます。この婚約を良く思ってはいないのでしょう。
ですが、バズドド様の幼馴染が遠くの地から王都へ帰ってきてからというもの、私たちの恋仲関係も変化してきました。
ある日、馬車内での出来事をきっかけに、私は本当にバズドド様のことを愛しているのか真剣に考えることになります。
その結果、私の考え方が大きく変わることになりました。
恋愛に興味がない私は王子に愛人を充てがう。そんな彼は、私に本当の愛を知るべきだと言って婚約破棄を告げてきた
キョウキョウ
恋愛
恋愛が面倒だった。自分よりも、恋愛したいと求める女性を身代わりとして王子の相手に充てがった。
彼は、恋愛上手でモテる人間だと勘違いしたようだった。愛に溺れていた。
そんな彼から婚約破棄を告げられる。
決定事項のようなタイミングで、私に拒否権はないようだ。
仕方がないから、私は面倒の少ない別の相手を探すことにした。
始まりはよくある婚約破棄のように
メカ喜楽直人
恋愛
「ミリア・ファネス公爵令嬢! 婚約者として10年も長きに渡り傍にいたが、もう我慢ならない! 父上に何度も相談した。母上からも考え直せと言われた。しかし、僕はもう決めたんだ。ミリア、キミとの婚約は今日で終わりだ!」
学園の卒業パーティで、第二王子がその婚約者の名前を呼んで叫び、周囲は固唾を呑んでその成り行きを見守った。
ポンコツ王子から一方的な溺愛を受ける真面目令嬢が涙目になりながらも立ち向い、けれども少しずつ絆されていくお話。
第一章「婚約者編」
第二章「お見合い編(過去)」
第三章「結婚編」
第四章「出産・育児編」
第五章「ミリアの知らないオレファンの過去編」連載開始
どうして別れるのかと聞かれても。お気の毒な旦那さま、まさかとは思いますが、あなたのようなクズが女性に愛されると信じていらっしゃるのですか?
石河 翠
恋愛
主人公のモニカは、既婚者にばかり声をかけるはしたない女性として有名だ。愛人稼業をしているだとか、天然の毒婦だとか、聞こえてくるのは下品な噂ばかり。社交界での評判も地に落ちている。
ある日モニカは、溺愛のあまり茶会や夜会に妻を一切参加させないことで有名な愛妻家の男性に声をかける。おしどり夫婦の愛の巣に押しかけたモニカは、そこで虐げられている女性を発見する。
彼女が愛妻家として評判の男性の奥方だと気がついたモニカは、彼女を毎日お茶に誘うようになり……。
八方塞がりな状況で抵抗する力を失っていた孤独なヒロインと、彼女に手を差し伸べ広い世界に連れ出したしたたかな年下ヒーローのお話。
ハッピーエンドです。
この作品は他サイトにも投稿しております。
扉絵は写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID24694748)をお借りしています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる