婚約破棄の元凶は姉でした

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その4

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「ほら、手荒な真似はよしてください。そうじゃないとあなたの腕を折ってしまいますよ?」

なに、このマスター強いじゃないか? 彼もきっと数々の修羅場を乗り越えてきたのだろう。もしかしてどっかの貴族とかやってたのかしら?私と同じ境遇でいろいろな不運に巻き込まれたのかしら? 

そんな社会に嫌気がさして、今は自由気ままに喫茶店をやっていると言うことかしら?

「あなたは何しにここにきたんですか?聖女になりたいんじゃないんですか? 貴族社会に慣れ親しんだ人間の悪い癖が全部出ていますよ?人間をいじめるのはやめたほうがいいと思います。いじめるならあなた自身をいじめなさい。弱い者をいじめてはいけません。いいですね?」

どうやらマスターの言うことを聞かなければならないみたい。だって私本当に、聖女になりたいと思っているから。

「私をどうか本物の聖女にしてください」

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