世界一美しい妹にせがまれるので婚約破棄される前に諦めます～辺境暮らしも悪くない～

ハンフリー様は歪な硝子 1

さてさて……当然のことながら、私の知らない世界では、ハンフリー様と、私の妹であり、新しい婚約者であるキャサリンの婚約披露宴が盛大に行われることになりました。

キャサリンは、やはり、最初の頃とは違って、大人びるようになりました。やはり、婚約が女の人生を変えるとでも言うのでしょうか、その言葉は正真正銘のようでございます。

「ハンフリー様！！！！！！！！！！！！！！」

キャサリンは世界で最も高価なドレスに身を包んでいます。やはり……本来ならば、私が着ることになったわけでございましたが、キャサリンの方が似合います。世界一美しい妹が、着るほうがいいわけでございます。

「おお、キャサリン……随分とまた、美しいね…………」

そんなことを言っておりますのは、ハンフリー様でございます。ハンフリー様もまた、紳士らしく、そして、少し大人びた衣装に身を包んで、披露宴が始まるのを待っているわけでございます。

「ねえ、ハンフリー様？？？？？？？？そろそろ……私のことを抱いてくださいませんか？？？？？？？？？？？」

キャサリンは、いきなりこのような話をしたそうでございます。披露宴の前だというのに、どうして、そのような話を始めたのでございましょうか？？？？？？？？？？？誰も分からないでしょう。キャサリンはそういう女なのでございます。

「ああ、それは大いに結構なのだが……もう少し待った方がいいんじゃないか？？？？？？？？？？？？」


ハンフリー様は、キャサリンを抱くことにつきまして、非常に消極的でございました。正確に申し上げますと、やはり、私との婚前交渉が上手くいかなかったことを、反省していらっしゃるようでございました。まあ、無理もありません。キャサリンに限って、そのようなことはないと思いますが…………やはり、万が一を常に想定しないといけませんから。

さあ、キャサリンの態度はどうなのでしょうか？？？？？？？？？？？？？？？？？