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その34

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「どこにって……それは、あなたを必要としている家よ……」

「私を必要としている家ですって???そんなもの、どこにもありませんよ!!!」

「そんなわけないでしょう!!!いい加減にしなさい!!!」

私は昔のように怒り出してしまいました。そして、ローズは自分よりも劣っている私に怒られることを、最も嫌っていました。

「お姉様……また、そうやって私のことを叱りつけるのですか???もう、私はそんなお姉様のことが大嫌いなのです!!!」

知っておりました。私がローズに嫌われている最大の原因でした。

「私よりも劣っているお姉様が、私よりも早く生まれたってだけのことで、全てにおいて優遇されることが、私には理解できなかった。だから、自分で切り開くしかなかったのです。その結果、私はこうして王子様と婚約することも出来た。そして、この後私は絶対的な力を手に入れることができます。そうすれば……私は完全なる自由を手に入れることができます。もう、お姉様の頭にくる愚痴を聞く必要もありませんし……私がこの世界の神になるのです!」

ローズの言っていることを、私は少し理解しました。それが、彼女の本心だったのです。

「あの……少しよろしいでしょうか???」

私たちのやり取りに、ロンメル伯爵が割って入ろうとしました。

「なにかしら???」

でも、私は彼が何かためになる話をしてくれるのではないか、と期待していました。


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