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その12
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「ですから!!!!」
ロンメル伯爵は、私の手をとって言いました。
「是非とも、マリア様も一緒に、精霊を呼び出す方法について、やりませんか???」
「私がですか???あの……こう言う話をするのは非常に悪いと思うのですが……学生時代、魔法なんてろくに勉強したことがないんですよ。そんなものは役立たないと思って……それで、そのまま放置していたんですけど」
「構いませんよ!!!今からでも遅くはありません。さあ、魔法を勉強しないと、これからどんどん時代遅れになりますよ。さあ、精霊を呼び出す方法を一緒に勉強しましょう!!!!」
なるほど、つまり、私をパートナーに選んだのは、こう言うことだったんですね。
私は特段とロンメル伯爵に反対の意見を言うことはありませんでした。だから、ロンメル伯爵も安心したのでしょう。自意識の強すぎるローズでは、そう言う話は難しいですからね……。
都合のいい友達……まあ、そう言う感覚でも最初はいいと思いました。もしこれで上手くいったら、親睦が深まると思いましたし。
いきなり、婚約の話を始める前に、まずは打ち解ける必要があるのです。年ごろの少年少女には……。
そして、心の準備というものがあるのです。
ロンメル伯爵は、私の手をとって言いました。
「是非とも、マリア様も一緒に、精霊を呼び出す方法について、やりませんか???」
「私がですか???あの……こう言う話をするのは非常に悪いと思うのですが……学生時代、魔法なんてろくに勉強したことがないんですよ。そんなものは役立たないと思って……それで、そのまま放置していたんですけど」
「構いませんよ!!!今からでも遅くはありません。さあ、魔法を勉強しないと、これからどんどん時代遅れになりますよ。さあ、精霊を呼び出す方法を一緒に勉強しましょう!!!!」
なるほど、つまり、私をパートナーに選んだのは、こう言うことだったんですね。
私は特段とロンメル伯爵に反対の意見を言うことはありませんでした。だから、ロンメル伯爵も安心したのでしょう。自意識の強すぎるローズでは、そう言う話は難しいですからね……。
都合のいい友達……まあ、そう言う感覚でも最初はいいと思いました。もしこれで上手くいったら、親睦が深まると思いましたし。
いきなり、婚約の話を始める前に、まずは打ち解ける必要があるのです。年ごろの少年少女には……。
そして、心の準備というものがあるのです。
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