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その3

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「ミンコフスキーよ。私は君を皇帝の正当なる後継者にしたわけなのだが、それは過ちだったのかもしれないな。これからは、公爵、とは言っても、私の遠い親戚にあたるわけなのだが、クロイツを正当なる後継者にしようと思うのだが……」

「お父様!!!お待ちくださいませ!!!」

ミンコフスキー様は、非常に焦っておりました。そして、ミクリッツ様も、非常に緊迫しておりました。

「このエリザベスが、全て引き起こした問題なのでございます!!!それなのに、どうしてこの私が処罰の対象となるのでございますか????」

「ふむ……お前はあくまでもエリザベスに責任があると言うのだな?」

「御意にございます」

「そうか……ならば、クロイツの話を聞くことにしようか。おーい、クロイツ。入ってきなさい!」

皇帝陛下がお呼びになりますと、クロイツ様が入ってこられました。あの非常に美しいクロイツ様のお姿を拝見して、私は胸がときめきました。

「エリザベス様?どうか、私の手をお取りください……」

そう言って、クロイツ様は、私と共に歩くことを宣言されました。

「私で……よろしいのですか????」

「はい、私はあなたを新しい伴侶に決めたのです」

新しい伴侶、という言葉に若干引っかかりましたが、私は喜んで、クロイツ様の手をとりました。

「ありがとうございます。私も非常に光栄なのです!!!」

クロイツ様と私は、互いに手を取り合って、皇帝陛下のもとに進みました。皇帝陛下は、新しい後継者クロイツ様の姿を間近で見られて、とても感動なさっておりました。

「私の判断は間違っていないようだなあ……」

「ありがたきお言葉であります」

これにて一件落着……となればよかったのでございますが、もちろん、ミンコフスキー様とミクリッツ様が黙っているわけなどありませんでした。

「お待ち下さい!!!お父様、そこまで私のことを排除しようとなさるのでしたら、それは結構でございます。しかしながら……私の代役が、第二王子や第三王子ではなく、どうして、公爵のクロイツなのか、そして、エリザベスの罪を糾弾しないのか、その説明を願いたいと思います!!」

あくまでも、自分の名誉だけは守りたいとでも言わんばかりでした。

ですが、皇帝陛下はやはり、全てをご存じのようでした。そして、以外なる事実が明らかになったのでございます。



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