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その12
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「そこまでだ、カリエス!!!!」
その声の主は、カリエスにとっては父に当たる人物、つまり、皇帝だった。
「父上!!!どうして、このようなところに???」
カリエスは困惑していた。そして、皇帝の後ろから、ロンチキが現れた。
「あれっ……ソフィア様!!!どうして捕まっているのですか???」
ソフィアが捕まっている姿を見た皇帝は、更にカリエスのことを怒鳴りつけた。
「罪のない一般人を拘束するとは何事だ!!!」
「何をおっしゃいますか???この者たちは、偽りを流して……我々に反旗を翻そうとした者たちなのですよ??」
「ああ、そうかそうか。そんなはずはないだろう。だとすると、お前の方がよっぽどの反乱分子だ!!!」
ソフィアは皇帝が何を怒っているのか、分からなかった。ロンチキが近寄って、ソフィアの拘束を解いた。
「ソフィア様……申し訳ございません。このような目にあってしまいまして……」
「それはいいんだけど……一体どうしたのよ???」
「はい、実はその……カリエス様には他にも色々な罪を犯しておりまして……それをたまたま通りかかった皇帝陛下に申し上げましたところ、このような結果になったわけでございます……」
つまり、ロンチキはソフィアに内緒で、カリエスの働いた不正を調べていたのだ。そして、皇帝に対し直訴をして、カリエスに対する処分を確約してもらった、というわけだった。
「お前たちは王家の面汚しだ!!!恥を知れ!!!」
皇帝はカリエスとリリーを追求し、結局のところ、2人は王家から外れることになった。
そして、新たに王家に迎え入れられたのは……。
「ソフィア様!!!!お待ちになってください!!!皇帝陛下がお呼びですよ!!!」
「めんどくさいから、あなたが行ってきてよ……」
「そうはいきませんよ!!!何と言っても、正式に次期女王にソフィア様が推挙される日ではありませんか!!!さあ、身支度を済ませて……早く行きましょう!!!」
「もう……本当にめんどくさいわねえ……」
そう言いながらも、ソフィアは内心喜んでいた。そして、正式にロンチキと婚約することも決まって、なんともめでたい人生の新たな門出になるのだった……。
その声の主は、カリエスにとっては父に当たる人物、つまり、皇帝だった。
「父上!!!どうして、このようなところに???」
カリエスは困惑していた。そして、皇帝の後ろから、ロンチキが現れた。
「あれっ……ソフィア様!!!どうして捕まっているのですか???」
ソフィアが捕まっている姿を見た皇帝は、更にカリエスのことを怒鳴りつけた。
「罪のない一般人を拘束するとは何事だ!!!」
「何をおっしゃいますか???この者たちは、偽りを流して……我々に反旗を翻そうとした者たちなのですよ??」
「ああ、そうかそうか。そんなはずはないだろう。だとすると、お前の方がよっぽどの反乱分子だ!!!」
ソフィアは皇帝が何を怒っているのか、分からなかった。ロンチキが近寄って、ソフィアの拘束を解いた。
「ソフィア様……申し訳ございません。このような目にあってしまいまして……」
「それはいいんだけど……一体どうしたのよ???」
「はい、実はその……カリエス様には他にも色々な罪を犯しておりまして……それをたまたま通りかかった皇帝陛下に申し上げましたところ、このような結果になったわけでございます……」
つまり、ロンチキはソフィアに内緒で、カリエスの働いた不正を調べていたのだ。そして、皇帝に対し直訴をして、カリエスに対する処分を確約してもらった、というわけだった。
「お前たちは王家の面汚しだ!!!恥を知れ!!!」
皇帝はカリエスとリリーを追求し、結局のところ、2人は王家から外れることになった。
そして、新たに王家に迎え入れられたのは……。
「ソフィア様!!!!お待ちになってください!!!皇帝陛下がお呼びですよ!!!」
「めんどくさいから、あなたが行ってきてよ……」
「そうはいきませんよ!!!何と言っても、正式に次期女王にソフィア様が推挙される日ではありませんか!!!さあ、身支度を済ませて……早く行きましょう!!!」
「もう……本当にめんどくさいわねえ……」
そう言いながらも、ソフィアは内心喜んでいた。そして、正式にロンチキと婚約することも決まって、なんともめでたい人生の新たな門出になるのだった……。
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