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その8

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「それで……今は何をしているのかしら???」

「今はしがない小説を書いております。まあまあ、そこそこ楽しんでいただけるようなのですがね……」

「へえ、小説家なんだ。素敵じゃないの」

「ありがとうございます」

「そうよねえ、小説の中では、恋も自由。だけど、現実世界がこれほど物悲しいのは……どうしてなのかしらね」

「私にもわかりませんが、仕方のないことなのでしょう。でも、私がソフィア様のことを慕い申し上げていることは事実でございますから……」

ロンチキは静かにソフィアの手を握った。

「そういう人に愛されるというんだったら、私も随分幸せだって思うけど……」

ソフィアはロンチキの手を握り返した。

「私のことを好きだって、言ってくれませんか??」

「どうでしょうね」

「ひょっとして、からかってますか???」

「そうねえ。心の中では、たぶんあなたのことを好きになっていると思うんだけど……私はもう、恋ってものを遠くに置いてきてしまったものだから。ねえ、この気持ちは恋かしら???」

「そんなの……私にはわかりません。ただ……ソフィア様がそう思われるのでしたら、そうなのでしょうね」

「そうか。ならば、私はこれからあなたを愛することにするわ!!!!!」

「それは本当ですか???」

「本当よ。その証拠にさ、ほら……」

ソフィアはロンチキの頬に口付けをした……。

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