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その9

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「この世界に住まう全ての命に問いかける。死すべき者に死の運命を授けんことを……」

あーあっ……コリンが狂っちゃった!狂っちゃったよ!そんな魔法みたいな……現実になるわけないでしょう。ああっ、王子様たちの侵攻は食い止められないし……もう来ちゃってるじゃない!

「コリン、ねえっ、こりんったら!」

「…………死すべき者に死の運命を授けんことを……」

だめだ!完全に終わった!ああっ、私はコリンと一緒に死ぬのね?コリン、私は最初から死を受け入れているけれど、あなたはこれでいいの?私と一緒に死ぬなんて、そんなことでいいの?

「ダメよ!コリン、生きて!」

コリンの手元から預言書とやらを取り上げた瞬間、一筋の眩い光が現れた。大地をあまねく照らし、それは空の方へ一直線に伸びていった。

「きたっ!」

コリンは大はしゃぎで喜んでいるみたいだった。何……この光がその魔法なのかしら?
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