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その21

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「立ち話も男でございますから、どうぞ、私の横に腰掛けなされ……」

ひょっとして、私のことを口説こうとしているのでしょうか。そんなことを一瞬考えましたが、この老人は、そのような人には見えませんでした。

「何か悩み事でもありますかな??????????????」

老人は、私からいろいろ話を引き出そうとしていました。その理由については分かりませんでしたが、私は少し期待を持つことができました。彼に話しかけて、彼が何かを教えてくれれば、それ通り実行することによって、少し人生の方向が決まるのではないかと思っていました。

「私は、私のような人間はどうしてこの世界に存在しているのでしょうか??????????????」

このような質問を投げかけますと、老人は少し考えまして、

「それはおそらく、あなた様はこの世界にいる数少ない人間でございましょう。そして、ここは何回も何回も人生を周回して迷いきった魂の行き着くところなのでございます。ですから、あなた様自身がまだ何も決めてないわけでございましょう。とりあえず、この道をまっすぐ進むしかないようだと思います。そして、最終的にゴールにたどり着きましたら、それからまた行動を起こすのがよろしいかと思います……」

つまり、この道をひたすら進むしかない、そういうことだと思いました。
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