妹に婚約者を寝取られたので姉を辞めます～婚約破棄という運命に抗って～

その22

陽気……少なくとも彼らにとっては非常に陽気な旅、ということになったのかもしれない。

そして、コルチコ王国に入った旅人たちは、そのまま静かに新しい朝がやって来るのを待っていた。

「ステロン様！！！！！！！！！！！！！！！！」

レイナとその母親にとっては、得体の知れない人……そんな人々がステロンの周りを囲って、何やら話をしていた。


「よくぞ、戻っていらっしゃいました！！！！！！！！！！！！」

人々は恐らく、姿を消したステロンのことを心配しているようだった。それだけ、部下からの信頼があついということなのか、あるいは、それ以上に何か問題があるのか、その是非については分からなかったが、とりあえず、話を進めるしかなかった。

「ああ、これはどうも。それで…………例の2人はどうなりましたか？？？？？？？？？？？？」

ステロンは、人々に尋ねた。

「例の人？？？？？？？？？？」

レイナは、ステロンに聞き返した。

「ああ、レイナ様にはまだ話しておりませんでしたね。ええ、実は、この王国に思わぬ侵略者が現れたものですからね……その者たちの処遇をどのようにするか、ということなんですよ！！！！！！！！！！！」

そう言って、ステロンは一度、レイナたちに部屋を与え、レイナと母親から別れることになった。

「ええっ？？？？？？？？これは、いったい、どういうことなのでしょうか？？？？？？？？？？」

レイナは母親に質問したが、

「分かりません」

と、母親は答えるだけだった。