妹に婚約者を寝取られたので姉を辞めます～婚約破棄という運命に抗って～

その29

「何をするんですか！！！！！！！！！！！！」

チャーリーは拘束された。それもものすごい力で。一応、武術の習いがあったチャーリーですら、まともに反撃することができないくらいのパワーで…………母親は醜い顔でにこやかに微笑んだ……。

「あなた……さっきから、私の愛しい愛しい……本当に愛しいレイナを侮辱して……随分といい御身分ですわね？？？？？？？？？？？？？」

「おい、離せったら！！！！！！！！！！！」

チャーリーは反撃することが中々できなかった。身体を動かそうにも、母親の力が強すぎて、本当に逃げることすらできなかった。

「不敬だぞ！！！！！！！！」

だからこそ、口で言うことしかできなかった。

「不敬ですって？？？？？？？？？？その言葉、そっくりあなた様に返すことといたしましょうか？？？？？？？ええ、あなた様に……ああ、どうしてこんなことになってしまったのでしょうかねえ…………本当に困ったものでございますわねえ…………」

母親は、その華奢で力強い腕を、チャーリーの首元に宛がった。

「止めなさい！！！！！！！！！！！」

その力が強すぎて、チャーリーは中々呼吸が上手くいかなかった。

「あら？？？？？？？？？？？私の愛しいレイナの受けた心の傷に比べたら…………こんなのは些細なものでしょうが！！！！！！！！！！！！」

そう言って、今度はチャーリーの足首を力いっぱい踏みつけたのだった…………。