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その15
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少しして泣き終わると、今度は、母親がそっとレイナの手を取って、話を始めた。
「あなたも……そして、イコンも、同じくらい温かい手をしているのに……どうして、あなたはそんなに悲しい顔をしなくてはならないのかしら??????????」
「お母様……。この話はもう止めにしましょう。分かっております。私がこのまま、この家に残りますと、お父様、そして、お母様、あるいは、イコンに迷惑をかけることになりましょうから!!!!!!!私は……この家を出ていきます!!!!!!!」
レイナは、母親が傷つくことだけは避けたいと思った。自分のことを一番理解してくれた母親に悲しい顔をさせるくらいだったら、自分がいなくなった方がまし……そう思ったのだった。
「ねえ、レイナ????????あなたが生まれてきてから今まで、どうして私はそんなことを考えなくてはいけないのかしら???????私はね、もちろん、ちやほやされるイコンだって可愛いとは思うけれど、同時に、あなただって、同じくらい可愛い女の子なのよ???????そんな女の子が……あれだけ可哀想な顔をするものですから……レイナ、私はあなたのことをずっと信じているわよ?????????」
この時、レイナは、自分が勘違いをしていることに気が付いた……。もちろん、母親が自分の味方をしてくれることは嬉しかった…………。だが、それは彼女が公爵令嬢である以上、許されないと思ったのだった……。
「あなたも……そして、イコンも、同じくらい温かい手をしているのに……どうして、あなたはそんなに悲しい顔をしなくてはならないのかしら??????????」
「お母様……。この話はもう止めにしましょう。分かっております。私がこのまま、この家に残りますと、お父様、そして、お母様、あるいは、イコンに迷惑をかけることになりましょうから!!!!!!!私は……この家を出ていきます!!!!!!!」
レイナは、母親が傷つくことだけは避けたいと思った。自分のことを一番理解してくれた母親に悲しい顔をさせるくらいだったら、自分がいなくなった方がまし……そう思ったのだった。
「ねえ、レイナ????????あなたが生まれてきてから今まで、どうして私はそんなことを考えなくてはいけないのかしら???????私はね、もちろん、ちやほやされるイコンだって可愛いとは思うけれど、同時に、あなただって、同じくらい可愛い女の子なのよ???????そんな女の子が……あれだけ可哀想な顔をするものですから……レイナ、私はあなたのことをずっと信じているわよ?????????」
この時、レイナは、自分が勘違いをしていることに気が付いた……。もちろん、母親が自分の味方をしてくれることは嬉しかった…………。だが、それは彼女が公爵令嬢である以上、許されないと思ったのだった……。
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