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一二七話
しおりを挟む男の治療を終え、俺達は今、アイラちゃんを含めみんなで診療所の掃除を行っていた。
辺り一面血の海だったからな。流石に放置しておくわけにもいくまいて。
ちなみに負傷していた男だが、あれから一応、HP回復ポーションを飲ませて今は別室で安静にしている……というか、気を失って眠っている。
治療が終わり、ノマドさんが男性に問診をしている最中に意識を失ってしまったのだ。
大量失血による貧血か、それとも助かったことを理解して、緊張の糸が切れてしまったか……
まぁ、どちらにしても、もう命に別状ないので今はゆっくり休んで欲しい。
傷は癒えたとはいえ、大量に失った血が戻るわけではないからな。
治療後に身体解析で男を確認したところ、【失血】状態のLv4になっていた。
これは、初めてソアラと出会った時よりも深刻な状態だ。ソアラの時はLv3だったからな。
ただ、【失血】だけではダメージは発生しないこと、また、どんなに高レベルであっても時間で自然治癒するデバフであることだけは、せめてもの救いだろう。
俺が造血剤という、【失血】を治療出来るアイテムを持っているか、せめてその材料でもあれば作ることも出来たのだが、生憎と持ち合わせがないのでどうしようもない。
その為、今は安静にしているのが一番の治療となっていた。
「まさか、あれだけの重傷で完治するとは……スグミ殿には驚かされてばかりですね」
粗方の血を洗い流し、床の雑巾がけをしていたノマドさんが、同じく雑巾がけをしていた俺に向かってそんなことを言ってきた。
「ですが、腕が動かないと言っていたので、ちゃんと治療出来ているかどうかは……」
身体解析で症状をチェックした時には、四肢の機能不全的なデバフはなかったので、多分大丈夫だとは思うが、後になってから症状が出て来る、なんてこともありえない話しではない。
何せ、『アンリミ』では千切れかけた腕をポーションでくっ付ける、なんてやったこともないことだからな。
俺自身、これがどういう結果を齎すかなんて、まったく予想が付いていないのだ。
今はただ、上手くいっていてくれと、信じてもいない神様に祈るばかりである。
まぁ、【失血・Lv4】の所為で身体能力が極度に落ちている、あるいは狂戦士化ポーションの所為で感覚がなくなっているだけ、という可能性もあるので、今はまだ経過観察といったところだ。
それにもし、何か後遺症が残ったとしても、最悪エクストラ・エリクシルでなんとでもなるだろう。
ただ、使うかどうかで迷う所ではあるな。ミウラちゃんの時と違い、別に命に別状はなさそうだし。
「それは仕方ないことでしょうね。一時的にとはいえ、腕が千切れていたわけですし。元の状態に戻っただけでも……私はこういう言葉はあまり使いたくはないのですが、奇跡の様なものです。
ただ、見る限りにおいては指先の血色も良好なので、回復する可能性は十分にあるかと思いますよ。後は彼の訓練次第かと」
「だといいんですが。
それにしても、一体何をどうしたらあんな重傷になるんですかね?」
と、俺は雑巾で床をゴシゴシしながらノマドさんへと問いかけた。
木から落ちたとか、転んだとかでは、あんな風にはならないだろう。
あり得そうな話しだと、巨大な落石に腕を挟まれた、とか、巨大な獣に齧られた、とかだろうか?
落石は事故だとしても、後者だった場合は大問題だな。
人を容易に嚙み殺す獣が近くにいるとか、それって動物園でライオンが逃げ出したレベルのパニックになるぞ?
と、冗談めかしたことを考えていたのがいけなかったのか、ノマドさんが重たそうに口を開いた。
「どうやら、“赤鎧”が出たようなのです」
「赤鎧? 武田ですか? それとも真田ですか? もしかして井伊?」
「タケ? サナ? イ? スグミ殿の国で“赤鎧”が何を示す言葉なのかは存じませんが、赤鎧は大型の魔獣のことです」
すんません。テキトー言いました。でもほら?
赤い鎧っていったら、武田か真田か井伊だろ? って、アホな話しをしている場合ではなさそうだな……
というわけで、ノマドさんから詳しく話を聞いてみることにした。
それによると、赤鎧というのは、正確にはアーマジロという大型の魔獣なのだという。
その全身を赤く堅い甲殻に覆われていることから、村では“赤鎧”と呼んでいるのだとか。
サイズは全長で10メートル、体高で3メートル程、確かにデカいな……アフリカゾウもビックリなサイズだ。
巨体であるため移動速度は緩慢だが、その動きに反し、長い舌とこれまた長い尻尾を鞭の様に使って行う攻撃はかなり俊敏でリーチも長いらしい。
縄張り意識が非常に強いので、少しでもアーマジロのテリトリーに入ると、この舌か尻尾が飛んでくるのだそうだ。
移動速度が遅いことを利用し、舌や尻尾が届かない遠距離から、弓や魔術などでの攻撃が可能といえば可能だが、その堅い甲殻に阻まれまともなダメージは通らないという。
つまり、出会ってしまったら彼らでは基本的に撃退が不可能な魔獣だということだ。
「ただ、赤鎧は大きな高低差のある移動を嫌う傾向にあり、村に近づいて来たとしても堀を超えようとしないのが唯一の救いでしょうね」
そう、ノマドさんは言う。
そんなヤバい奴が村の近くにいるっていうのに、随分と落ち着いているのはそういう理由からのようだ。
とはいえだ。いくら村を襲って来ないといっても、危険なことに違いはないんじゃないか? というようなことを聞いてみる。
実際、一人大怪我をしているわけだしな。
「確かに危険です。が、赤鎧はしばらくすると自然と何処かへと行ってしまうので、今回もいなくなるまでは耐える他ありませんね。
無理に追い払おうとする方が、余程危険ですから」
という、諦めにも似た答えが返って来た。
まぁ、確かに手も足も出ないなら、放置しておくしかないか……
自然に居なくなるというのなら、藪を突付いて蛇を出す必要もない、というところか。
「こういうことって、頻繁にあったりすることなんですか?」
「まさか。数年に一度、あるかないかといった感じですかね。
以前、姿を現したのも、もう何年も前の話しですから」
その時は大した被害もなく、数週間で姿を消したそうだ。
今回、被害にあった男は狩りの途中で、うっかりアーマジロの縄張りに侵入してしまい、不意の一撃をモロに受けてああなったようだ。
体高が3メートルもあれば簡単に気づきそうなものだが、ノマドさんによれば、アーマジロは休むときに体を地面に埋める習性があるのだという。
その所為で気付くのが遅れたのではないか、ということだった。
周囲は見通しの悪い森の中だからな。しかも、滅多にいないようなヤツのことまで気に掛けてはいられないか。
ちなみに、ノマドさんがここまで詳しく話しを知っているのは、実際に見た人から話を聞いたからだった。
怪我をした男からではない。その男をここへ連れて来た人からだ。
そりゃそうだよな。まさかあの大怪我で自力でここまで来たとは考え難い。
となれば、彼をここへ連れて来た人物がいるわけで、その人から話を聞いたというわけだ。
その人は怪我を負った男と行動を共にしていたということで、怪我人をノマドさんに預けた後、村にこの危機を伝えるために、族長であるオーラさんのところへ向かったとのことだった。
ふむ。ノマドさんはいずれいなくなるから放っておく、と言っていたが、退治出来るならしてしまった方がいいだろうな。
彼らに出来なくても、俺なら可能だろうし。
いくら固くて強いとはいっても、『アンリミ』のワールドボスより強いなんてことはないだろう。
『アンリミ』でのボスの強さはいくつか段階分けがされており、同レベルで一番弱いのがその辺に出て来るフィールドボスで、次にダンジョンに出て来るエリアボス、所謂、中ボスという奴だ。
次いで、ダンジョンの一番奥にいるダンジョンボス、こっちは大ボスといった感じだな。
で、複数のパーティーで戦うことを想定したレイドボス、そして最後に、最大上限人数無視の、全員参戦可能な超巨大ボス、ワールドボスへと続く。
俺は、全力を出せばこのワールドボスに単騎でタメを張れる程度の実力は持っていた。そうでもなければ、ワールドボスダメージランキングの全一など取ってはいない。
つまり、そんなワールドボスより強くない限り、俺はまず負けない、ということだ。
「なんなら、俺がその赤鎧を退治して来ましょうか?
居なくなるのを待つと言っても、何時いなくなるのか分からない以上、村の人達にしたら不安でしょうし」
と、軽く討伐クエスト感覚でノマドさんへと話し掛ける。
「お気持ちはありがたいですが、スグミ殿はヤツの恐ろしさを知らないから、そんなことが言えるのです。ヤツは人の手に負えるような魔獣ではありません。
娘の恩人を、危険な目には遭わせるわけにも行きませんから、今は大人しくしているのが良いと思います。
それに、下手にヤツを刺激して、村が襲われでもしたら、それこそ取り返しがつかなくなってしまういますので……」
と、きっぱり拒否られてしまった。要は、余計なことはするな、ということなのだろう。
まぁ、俺の実力を知らなきゃそうなるわな……
いくら大丈夫だと言葉でいったところで、何の根拠にもなりはしないのだから。
何か、俺の実力を証明する良い方法でもあればいいのだが。
村一番の腕っ節を捻り上げたところで、アーマジロに勝てるという保障にはならんしなぁ……
なら、黙って一狩り行ってくるか? というのも角が立つ。
退治出来て良かった良かったで、丸く収まればいいが、そうならない可能性だってある。
人間関係……まぁ、ノマドさん達はエルフなんだが……を円滑に進めるなら、無駄に波風を立てるような方法は取らないに限る。
ノマドさんを説得した上で、アーマジロを討伐しに行くにはどうすればいいか? う~む……
コンコン コンコン
何かいい方法はないか? と、床を磨きながら思案していると、診療所の扉を叩く音が室内に響いた。
「申し訳ない。ノマド殿、イオスですがスグミは在宅だろうか?」
どうやらイオスのようだ。にしてもノマドさんではなく、俺に何か用があるようだ。
何となく、ノマドさんと視線が交差すると、ノマドさんが小さく頷いて見せた。
俺が出た方がいい、ということかな?
ということで、床磨きを一旦中止し、診療所の玄関へと向かう。
ガラガラガラガラ
「よっ、何ぞ俺に用か?」
「よかった、村の中に居てくれたか。昨日のこともあるから、村の外に居たらどうしたものかと心配していたんだ」
そう言って、俺の顔を見るやほっと息を吐くイオス。どうやら、赤鎧の一件で俺の安否確認に来たみたいだな。
そして、診療所の中を覗き込むように視線を巡らせる。
「どうした?」
「いや、ここにバラド……腕に大怪我を負った男が、運び込まれたと聞いたが、容体はどうだ?」
あの腕が千切れかけていた男は、バラドというらしい。
「ああ、その人なら治療も終わって、今は奥で安静にしてるよ」
「そうか、助かったのか……」
と、またしてもイオスは安堵のため息を吐いた。
「知り合いなのか?」
「こんな小さな村だ。知らない奴なんて一人もいないさ。
ただ、まぁ、昔からの馴染みではあるな」
何だか、随分と心配しているようだったので、少し聞いてみたらイオスからそんな答えが返ってきた。
所謂、幼馴染、というやつなのだろうな。歳も近そうだったし。
「腕の良い狩人だっただけに、片腕を失ったのは辛いだろうが、命が助かっただけでも幸運だと思うべきだろうな……
ノマド殿に感謝しなくては」
と、イオスがしんみりと言葉を続けた。
が、下手にある程度話は聞いているが故に、何か勘違いしているみたいだな。
「ああ、腕ならくっ付けたぞ? ただ、元通りに動くようになる保障はないけどな」
「くっ付けた、だと? 潰れて治療の見込みはないから、諦めるしかないと聞いていたが……」
「がんばりました」
「頑張った、でどうにかなる程簡単な話ではないと思うが……」
と、呆けるイオスにドヤ顔ダブルピースをキメる。
が、おふざけもここまでだ。ここからは真面目モードでイオスに話しかける。
「それで、本題は? 何も、俺やあの怪我人、バラド……だっけ? の安否確認をしにここへ来たわけじゃないんだろ?」
「ああ……実はスグミ、お前に相談したいことがあってな……」
「もしかして、赤鎧のことか?」
何だか言い難そうに言葉を切るイオスに、話し易くするために俺から話題を振った。
「聞いていたか。なら話は速い。実はその件に関してお前の知恵を……というか、力を借りたくてな。
度々で申し訳ないが、少し手を貸してくれないだろうか?」
と、イオスはそう言って俺に向かって頭を下げた。
「丁度良かった。実は俺の方からも、ノマドさんに退治して来た方がいいか聞いてたところだったんだよ」
「退治だと? 出来るのか?」
俺の言葉に、信じられないとイオスが目を見開いて問い返して来た。
「まぁな」
「一つ尋ねるが、お前は赤鎧を見たことはあるのか?」
「ないっ! ちなみに、戦ったこともないなっ!」
「……よくそれで、自信あり気に退治が出来るなどと言えたな」
が、俺がそう正直に話すと、期待に満ちていたその表情が、途端、胡散臭いものを見る様なそれに代わる。
「大丈夫だ。話を聞いた限りじゃ、赤鎧って高々10エリル程度の大きさしかないんだろ?
俺はそれよりずっとデカいモンスターと戦ったことがある。
それこそ、赤鎧が拳くらいのサイズになるくらいデカいモンスターとな」
まぁ、ワールドボスのことなんですけどね。
「なっ……! そんなこの世の終わりのようなバケモノがお前の国にはいるのか……」
驚愕するイオスに、俺は黙って頷いた。
ええ居ますとも。月に一回湧きます。で、毎回ボコにしていますよ。
だって、ランキング一位の報酬がうまいんじゃーーー!
「そ、そうか……だが、俺の一存で事を決めることも出来ん。
悪いが、族長の所まで来てくれないか? 詳しい話しはそこでしよう」
と、いうことでノマドさんに話を通してから、俺はイオスに着いてオーラさんの所へと向かうことにした。
余談だが、『アンリミ』のユーザーランキングには色々種類があり、俺が全一にいるワールドボスダメージランキングは、HP無限の撃破不可能なボスに、指定時間でどれだけダメージを稼ぐことが出来るかを競うランキングである。
これ以外にも、開催毎にランダム生成されたダンジョンを、如何に早く踏破するかを競う、タイムアタックランキングや、湧き続ける無数のモンスターを制限時間内に何体倒せるかを競う、撃破数ランキングなどがある。
残念なことに、俺はワールドボスダメージランキング以外は、一〇〇位以内にすら入ったことがなかったりする。
色々と相性が悪いんだよなぁ……
タイムアタックはダンジョン内部ということで、大型の人形は使えないし、撃破数の方は開幕早々、全方位をモンスターに囲まれているところからスタートするため、大体人形を出す前に食い殺されるっていうね……
どっちにとても、本体がザコい俺では入賞は難しいというわけだ。
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