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1章:魔法学園入学
急に挑まれた勝負
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「おっきな音…聞こえた。なに…してたの?」
私は先ほどの爆発音が気になって聞くとクロくんがため息をついて教えてくれた。
「そこの馬鹿が昨日三等式魔法ができたたとかで試したんだよ…そしたらこの馬鹿が…」
「てめぇまた馬鹿つったな!?」
「失敗したんだからそう言われるのは当然でしょ?もう…服が炭だらけじゃない…」
「う…」
2人から攻められゴウくんが何も言えなくなっていた。
「三等式…?」
「あ、そっか。魔法教室一昨日だったからリンは知らないんだよね。えっと…魔法は式を組み立てることで使えるのはリンも知ってるよね?」
「うん…」
この世界の魔法は全て数字により『式』を立てることで展開する。
それがこの世界の常識で、その式の『解』によって魔法の種類が決まる。その解の種類は0~9まで存在し、それを基礎魔法と呼んでいる。
「それでね、魔法の強さって言うのはふくざつさ?っていうので決まるらしくて、簡単に言うと難しい式を立てれば立てるほど強い魔法になるの。それで式の桁の数による区分があって、三等式っていうのは3桁の数字が入ってる式のことよ。だからそこの馬鹿みたいなのにはまだ難しい式なのよ」
「ふーん…」
「あとは詠唱を加えたり、魔力量を変えたりして威力が変わったりする。式の組み立てに間違いがあると何かしらの失敗が起きる…この馬鹿がしたみたいにな…」
「お前らいい加減に馬鹿馬鹿言うのやめろや泣くぞ!」
ゴウくんが涙目になっていたので私は慰めてあげることにした。
「よしよし…」
「り、リン~…」
私がゴウくんの頭を撫でると感動しているような声を出していた。
「俺の気持ちわかってくれるのリンだk」
「私は…いいと思う…ゴウくんの馬鹿なとこ…」
「ぐはっ…」
私の言葉でゴウくんが地面に倒れた。
(り、リン…)
(お前が一番鋭いな…)
「お前ら…揃いも揃って馬鹿馬鹿言いやがって!こうなったら俺のすごさを思い知らせてやる!リン!俺と勝負しろ!」
「え…?私?」
いつもの勝負はクロくんとしていたので私にきたのはちょっと意外だった。
「ちょ、ちょっと!リンは今日退院したばっかりなのよ!?また怪我でもしたらどうするのよ!?」
「ハナは黙ってろ。さぁリン、やるのか?やらないのか?」
「リン、やめとけ。そいつの勝負けっこうずるいからな」
「誰がずるいだ誰が」
「リン、やめとこ?また怪我したらリンのママが悲しむよ?」
確かにどんな勝負をするか知らないけど…でも…。
「いいよ…ゴウくん」
「おっしゃー!!」
「り、リン!?」
私の返事でハナちゃんが驚いてゴウくんが叫んでいる。
…うるさい。
「でも…体…痛いから…動くのは嫌…」
「わかってるって!怪我人に攻撃するほど馬鹿じゃねーよ!」
あ、馬鹿の自覚あったんだ…。
「どんな勝負をする気?危ないってわかったらあんたを気絶させてでも…」
「ハナちゃん…物騒…とりあえず…構え…解いて」
ハナちゃんが完全にゴウくんに正拳突きをする構えになっていたので止める。
ハナちゃんの家はパパが武家の出らしくて、昔から武術の練習をしてるハナちゃんの攻撃は冗談では済まないと思う。
勝負を受けたのはゴウくんが可哀想だったのと、単に私も魔法使ってみたかったからで、邪魔をされると少し困る。
「そんじゃ、勝負の場所に行こうぜ!」
私達はゴウくんの後についていくと河原に到着した。
「勝負は川の向こうに見える木を先に火魔法で倒した方の勝ちだ!」
そう言って川の向こうに見える木を指さすゴウくん。
それなら私も体を気にしなくてもいいかな…。
「ちょっと!なんで火魔法だけなのよ!それじゃああんたが有利じゃない!」
ルールに文句を入れるハナちゃん。
確かゴウくんは火魔法がすごくうまくて、だから今日も三等式の火魔法をしようとしてたんだと思う。
「別にいいだろ?火魔法なんて誰でも使えんだからさ」
「うん…いい…」
「ちょっとリン!優しすぎるよ!?こいつ火魔法だけは得意なんだから!火魔法だけは!」
「2回言うな!リンがいいって言ってんだからいいだろ!よーし、そんじゃ…」
「まって…魔法の使い方…ハナちゃんに聞いてから…」
そう。私は魔法の知識はあれど使い方を知らない。クロくんは家が魔法研究家の家だし、ゴウくんとハナちゃんは魔法教室で使い方を学んだため、4日寝ていた私は魔法の使い方を知らないのだ。
「あー…そうだな、よしハナ。10分後に開始な」
「何その一方的なの…絶対あんたなんかにリンは負けないんだから!リン!こっちおいで!」
「うん…」
ハナちゃんに言われて魔法の基本を10分で学ぶこととなった。
私は先ほどの爆発音が気になって聞くとクロくんがため息をついて教えてくれた。
「そこの馬鹿が昨日三等式魔法ができたたとかで試したんだよ…そしたらこの馬鹿が…」
「てめぇまた馬鹿つったな!?」
「失敗したんだからそう言われるのは当然でしょ?もう…服が炭だらけじゃない…」
「う…」
2人から攻められゴウくんが何も言えなくなっていた。
「三等式…?」
「あ、そっか。魔法教室一昨日だったからリンは知らないんだよね。えっと…魔法は式を組み立てることで使えるのはリンも知ってるよね?」
「うん…」
この世界の魔法は全て数字により『式』を立てることで展開する。
それがこの世界の常識で、その式の『解』によって魔法の種類が決まる。その解の種類は0~9まで存在し、それを基礎魔法と呼んでいる。
「それでね、魔法の強さって言うのはふくざつさ?っていうので決まるらしくて、簡単に言うと難しい式を立てれば立てるほど強い魔法になるの。それで式の桁の数による区分があって、三等式っていうのは3桁の数字が入ってる式のことよ。だからそこの馬鹿みたいなのにはまだ難しい式なのよ」
「ふーん…」
「あとは詠唱を加えたり、魔力量を変えたりして威力が変わったりする。式の組み立てに間違いがあると何かしらの失敗が起きる…この馬鹿がしたみたいにな…」
「お前らいい加減に馬鹿馬鹿言うのやめろや泣くぞ!」
ゴウくんが涙目になっていたので私は慰めてあげることにした。
「よしよし…」
「り、リン~…」
私がゴウくんの頭を撫でると感動しているような声を出していた。
「俺の気持ちわかってくれるのリンだk」
「私は…いいと思う…ゴウくんの馬鹿なとこ…」
「ぐはっ…」
私の言葉でゴウくんが地面に倒れた。
(り、リン…)
(お前が一番鋭いな…)
「お前ら…揃いも揃って馬鹿馬鹿言いやがって!こうなったら俺のすごさを思い知らせてやる!リン!俺と勝負しろ!」
「え…?私?」
いつもの勝負はクロくんとしていたので私にきたのはちょっと意外だった。
「ちょ、ちょっと!リンは今日退院したばっかりなのよ!?また怪我でもしたらどうするのよ!?」
「ハナは黙ってろ。さぁリン、やるのか?やらないのか?」
「リン、やめとけ。そいつの勝負けっこうずるいからな」
「誰がずるいだ誰が」
「リン、やめとこ?また怪我したらリンのママが悲しむよ?」
確かにどんな勝負をするか知らないけど…でも…。
「いいよ…ゴウくん」
「おっしゃー!!」
「り、リン!?」
私の返事でハナちゃんが驚いてゴウくんが叫んでいる。
…うるさい。
「でも…体…痛いから…動くのは嫌…」
「わかってるって!怪我人に攻撃するほど馬鹿じゃねーよ!」
あ、馬鹿の自覚あったんだ…。
「どんな勝負をする気?危ないってわかったらあんたを気絶させてでも…」
「ハナちゃん…物騒…とりあえず…構え…解いて」
ハナちゃんが完全にゴウくんに正拳突きをする構えになっていたので止める。
ハナちゃんの家はパパが武家の出らしくて、昔から武術の練習をしてるハナちゃんの攻撃は冗談では済まないと思う。
勝負を受けたのはゴウくんが可哀想だったのと、単に私も魔法使ってみたかったからで、邪魔をされると少し困る。
「そんじゃ、勝負の場所に行こうぜ!」
私達はゴウくんの後についていくと河原に到着した。
「勝負は川の向こうに見える木を先に火魔法で倒した方の勝ちだ!」
そう言って川の向こうに見える木を指さすゴウくん。
それなら私も体を気にしなくてもいいかな…。
「ちょっと!なんで火魔法だけなのよ!それじゃああんたが有利じゃない!」
ルールに文句を入れるハナちゃん。
確かゴウくんは火魔法がすごくうまくて、だから今日も三等式の火魔法をしようとしてたんだと思う。
「別にいいだろ?火魔法なんて誰でも使えんだからさ」
「うん…いい…」
「ちょっとリン!優しすぎるよ!?こいつ火魔法だけは得意なんだから!火魔法だけは!」
「2回言うな!リンがいいって言ってんだからいいだろ!よーし、そんじゃ…」
「まって…魔法の使い方…ハナちゃんに聞いてから…」
そう。私は魔法の知識はあれど使い方を知らない。クロくんは家が魔法研究家の家だし、ゴウくんとハナちゃんは魔法教室で使い方を学んだため、4日寝ていた私は魔法の使い方を知らないのだ。
「あー…そうだな、よしハナ。10分後に開始な」
「何その一方的なの…絶対あんたなんかにリンは負けないんだから!リン!こっちおいで!」
「うん…」
ハナちゃんに言われて魔法の基本を10分で学ぶこととなった。
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