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第1章
守りきる、絶対に
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ルゥが4人を一ヶ所に集めてくれたところで、私はルゥから降りる。
「結界の魔力を捧げみんなを守る盾を!ドーム!」
私は全員を覆うように結界を張る。
『ハッハッハッ!そんなちんけな守りで俺の攻撃を防げるってか!』
ギガンテスが顔を押さえて笑いながら言うが、私もギガンテスにニヤっと笑って見せる。
『何がおかしい?』
「別に。ただ、あなたはさっき私の結界を壊せなかったのによくそんな笑ってられるなって思っただけよ。恥をかくまえに私達の前からいなくなったらいいんじゃないかしら?」
さっきルゥが空中にいるとき私の結界を拳で壊せないところを見ると、私の結界は強いほうなのだろう。
これなら、守りだけなら私でもなんとかできる。
4人が目覚めるまで私がみんなを守る。
『なんだと!?ぶっ殺してやる!』
ギガンテスはそう言って私のドーム型の結界を踏み潰す。
しかし、私の結界は割れずにギガンテスの足を弾く。
その時に私の体から何かが抜ける感覚に襲われ、ペタンと座ってしまった。
これが、女神様の記憶にあった魔力がなくなる感覚。
おそらく、結界は割れなかったがダメージを受けており、それを修復するために私の魔力が抜けたのだろう。
私はゆっくり立ち上がり、ギガンテスを睨む。
『なんだその目は!?クソが!』
ギガンテスは足や拳で私の結界を攻撃する。
その度に私は力が抜けていく。
しかし、私は負ける気がしなかった。
女神様の魔法の記憶によれば、人の魔力は限りがないらしい。
しかし、その魔力を生み出すのはその人の覚悟だったり、意地だったり、プライドだったり、つまり心の強さが魔力を作るのだ。
だったら負けない。こんな奴に負けたくない。
・
・
・
・
・
・
・
あれからどのくらい経っただろうか。
攻撃をされ始めて、何時間あるいはたった何分しか経っていないのだろうか。
結界を守るための精神を保つので手一杯であまり考えられなくなってきた。
でも…こんなことで倒れるほど、私はやわじゃない。
『この…しつこい小娘が…そろそろ諦めろ!』
ギガンテスが私のドームを攻撃する。
また魔力が抜かれる。その度に私は手を前に出し、結界を修復する。
「諦めない…絶対…こんなことで倒れる私じゃない…私はできる子…やればできる子…」
私は自分を鼓舞するためにブツブツと独り言が多くなる。
その間も攻撃は止まない。
それでも諦めない。
だんだん体にダルさと眠気が襲ってくる。
精神が持たなくなってきてる?
私はもう…ダメ?
一瞬そんなことを考えた時に攻撃を受けた箇所にヒビが入る。
それを見て慌てて修復をする。
「何を考えてるの…やるしかないの…できる…できる…。当直5日乗り切った私が!こんなところで倒れるわけないんだからぁ!」
私はそう叫んで、ふたたびギガンテスを睨む。
一瞬ギガンテスがたじろぐ。
その時、朝日が昇ってきて、ギガンテスが慌てて逃げようとするが、この時を待っていた私は見逃さない。
「結界の…魔力を捧げ…捕らえよ……捕縛!」
私はギガンテスの両足を結界で固める。
動けなくなったギガンテスに朝日があたる。
『グオオォォ!!こんな、小娘に…この俺がぁ!』
そう言ってギガンテスの体はみるみる焼け焦げて、しばらく藻搔いた後に動かなくなった。
「結界の魔力を捧げみんなを守る盾を!ドーム!」
私は全員を覆うように結界を張る。
『ハッハッハッ!そんなちんけな守りで俺の攻撃を防げるってか!』
ギガンテスが顔を押さえて笑いながら言うが、私もギガンテスにニヤっと笑って見せる。
『何がおかしい?』
「別に。ただ、あなたはさっき私の結界を壊せなかったのによくそんな笑ってられるなって思っただけよ。恥をかくまえに私達の前からいなくなったらいいんじゃないかしら?」
さっきルゥが空中にいるとき私の結界を拳で壊せないところを見ると、私の結界は強いほうなのだろう。
これなら、守りだけなら私でもなんとかできる。
4人が目覚めるまで私がみんなを守る。
『なんだと!?ぶっ殺してやる!』
ギガンテスはそう言って私のドーム型の結界を踏み潰す。
しかし、私の結界は割れずにギガンテスの足を弾く。
その時に私の体から何かが抜ける感覚に襲われ、ペタンと座ってしまった。
これが、女神様の記憶にあった魔力がなくなる感覚。
おそらく、結界は割れなかったがダメージを受けており、それを修復するために私の魔力が抜けたのだろう。
私はゆっくり立ち上がり、ギガンテスを睨む。
『なんだその目は!?クソが!』
ギガンテスは足や拳で私の結界を攻撃する。
その度に私は力が抜けていく。
しかし、私は負ける気がしなかった。
女神様の魔法の記憶によれば、人の魔力は限りがないらしい。
しかし、その魔力を生み出すのはその人の覚悟だったり、意地だったり、プライドだったり、つまり心の強さが魔力を作るのだ。
だったら負けない。こんな奴に負けたくない。
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あれからどのくらい経っただろうか。
攻撃をされ始めて、何時間あるいはたった何分しか経っていないのだろうか。
結界を守るための精神を保つので手一杯であまり考えられなくなってきた。
でも…こんなことで倒れるほど、私はやわじゃない。
『この…しつこい小娘が…そろそろ諦めろ!』
ギガンテスが私のドームを攻撃する。
また魔力が抜かれる。その度に私は手を前に出し、結界を修復する。
「諦めない…絶対…こんなことで倒れる私じゃない…私はできる子…やればできる子…」
私は自分を鼓舞するためにブツブツと独り言が多くなる。
その間も攻撃は止まない。
それでも諦めない。
だんだん体にダルさと眠気が襲ってくる。
精神が持たなくなってきてる?
私はもう…ダメ?
一瞬そんなことを考えた時に攻撃を受けた箇所にヒビが入る。
それを見て慌てて修復をする。
「何を考えてるの…やるしかないの…できる…できる…。当直5日乗り切った私が!こんなところで倒れるわけないんだからぁ!」
私はそう叫んで、ふたたびギガンテスを睨む。
一瞬ギガンテスがたじろぐ。
その時、朝日が昇ってきて、ギガンテスが慌てて逃げようとするが、この時を待っていた私は見逃さない。
「結界の…魔力を捧げ…捕らえよ……捕縛!」
私はギガンテスの両足を結界で固める。
動けなくなったギガンテスに朝日があたる。
『グオオォォ!!こんな、小娘に…この俺がぁ!』
そう言ってギガンテスの体はみるみる焼け焦げて、しばらく藻搔いた後に動かなくなった。
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