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第四章
子犬ちゃんを愛でたい
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本日の業務を終えて、いつも通りの疲労感を噛み締めて階段を登る。
「子犬ちゃーん…?目が覚めたぁー?」
そーっと扉を開けるとまだ眠っていた。
うーん…やっぱり疲れてるのね。
まぁいいわ。今日はこのまま連れて帰って、ベッドでもふもふ毛並みを堪能するわ!あ、でもその前にちょっと洗わないとね。
色々なことを考えながらカゴを持って馬車に乗る。
馬車の中で私は一枚のハンカチを取り出した。
「お嬢様、そのハンカチはなんですか?そんな柄初めて見ました」
「このハンカチは私が柄を刺繍したのよ。もちろん、おまじないが施してあるからすごいのよ!見てて」
ライラが見つめる中、私は子犬ちゃんの背中をハンカチでそーっと目が覚めないように撫でる。
すると、撫でられた部分の毛並みが綺麗になった。
「え!?なんですかこれ!?」
「これで拭くと、拭かれたものはピカピカ、綺麗な状態になるのよ」
この子のために昨日城に帰ってから作ったんだから!
子犬ちゃんがピカピカになった頃に馬車は城に到着した。
お風呂やら食事やらやるべきことを済ませて、今日は早くベッドに入る。
だって…。
「おまたせ…子犬ちゃぁん」
あぁ!犬ってなんでこんなに可愛いのかなぁ!
私はカゴから子犬ちゃんを抱き上げベッドに入る。
そしてふかふかの毛並みを堪能する。
そう、私は無類の犬好きなのだ。
犬は全て可愛い。全てが正義。
猫もほかの動物も可愛いとは思う。しかし、犬は別だ。別格なのだ。
「はぁ…はぁ…この毛並み…このふかふか感…もう…あぁ!可愛い!」
家はお菓子屋さんだから動物は飼えなかったし、大好きな犬を抱いている事実にもう興奮ものだ。
しかし、しばらく堪能していたが、今日の仕事の疲れのせいで、私は子犬ちゃんを抱いたまま寝落ちしてしまった。
次の日の朝、ゆっくりと目が覚めた私は昨日の幸せふかふかもふもふ感を味わおうとわんちゃんをうとうとと探した。
毛のような感触があったので、私はそれに向かって体を寄せ、抱きついて寝ようとすると違和感に気がついた。
(あれ…なんか昨日より大きいような…毛も長いし…すべすべしてるところが…)
違和感を追求して行くほど、頭は目が覚めていき、かぶっていたシーツをめくってその正体を確認した。
「な…なななななんで…!?」
私はつい大声で驚いてしまった。子犬ちゃんが昨日いた場所には裸の女の子が横になっていた。
「子犬ちゃーん…?目が覚めたぁー?」
そーっと扉を開けるとまだ眠っていた。
うーん…やっぱり疲れてるのね。
まぁいいわ。今日はこのまま連れて帰って、ベッドでもふもふ毛並みを堪能するわ!あ、でもその前にちょっと洗わないとね。
色々なことを考えながらカゴを持って馬車に乗る。
馬車の中で私は一枚のハンカチを取り出した。
「お嬢様、そのハンカチはなんですか?そんな柄初めて見ました」
「このハンカチは私が柄を刺繍したのよ。もちろん、おまじないが施してあるからすごいのよ!見てて」
ライラが見つめる中、私は子犬ちゃんの背中をハンカチでそーっと目が覚めないように撫でる。
すると、撫でられた部分の毛並みが綺麗になった。
「え!?なんですかこれ!?」
「これで拭くと、拭かれたものはピカピカ、綺麗な状態になるのよ」
この子のために昨日城に帰ってから作ったんだから!
子犬ちゃんがピカピカになった頃に馬車は城に到着した。
お風呂やら食事やらやるべきことを済ませて、今日は早くベッドに入る。
だって…。
「おまたせ…子犬ちゃぁん」
あぁ!犬ってなんでこんなに可愛いのかなぁ!
私はカゴから子犬ちゃんを抱き上げベッドに入る。
そしてふかふかの毛並みを堪能する。
そう、私は無類の犬好きなのだ。
犬は全て可愛い。全てが正義。
猫もほかの動物も可愛いとは思う。しかし、犬は別だ。別格なのだ。
「はぁ…はぁ…この毛並み…このふかふか感…もう…あぁ!可愛い!」
家はお菓子屋さんだから動物は飼えなかったし、大好きな犬を抱いている事実にもう興奮ものだ。
しかし、しばらく堪能していたが、今日の仕事の疲れのせいで、私は子犬ちゃんを抱いたまま寝落ちしてしまった。
次の日の朝、ゆっくりと目が覚めた私は昨日の幸せふかふかもふもふ感を味わおうとわんちゃんをうとうとと探した。
毛のような感触があったので、私はそれに向かって体を寄せ、抱きついて寝ようとすると違和感に気がついた。
(あれ…なんか昨日より大きいような…毛も長いし…すべすべしてるところが…)
違和感を追求して行くほど、頭は目が覚めていき、かぶっていたシーツをめくってその正体を確認した。
「な…なななななんで…!?」
私はつい大声で驚いてしまった。子犬ちゃんが昨日いた場所には裸の女の子が横になっていた。
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