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衝撃の新学年編
風紀委員
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翌日。
今日の放課後も、僕と毛利さんは、歴史研の新入部員勧誘のチラシ配りを校門近くで1時間ほどする。
今日は、隣で語学研究部、反対側の隣に美術部とマンガ研究部が共同で宣伝活動をしている。
数人の語学研究部員の中に、アンナ・鶴ゲーネフこと森さんがいた。
チラシ配りを開始後30分ほど経って、森さんに様子を勧誘状況を聞いてみる。
「や、やあ、森さん。新入部員は入りそう?」
「英語と韓国語では数人入りそうだけど、ロシア語はいないみたいね。ロシア語は今のご時世、学ぼうという人はほとんどいないよね」
「そ、そうなんだね…」
「Это вина этого ублюдка(あの野郎のせいだよ)」
「え?」
「なんでもない。独り言よ」
森さん、ちょっと不機嫌そうなので、早めに会話を切り上げた。
反対側の隣にいる美術部員たちの中に、半分金髪、半分ピンク髪の蜂須賀さんがいた。彼女は髪色で目立つから、すぐわかるな。
僕は、蜂須賀さんに美術部の勧誘活動の様子を聞いてみる。
「や、やあ、蜂須賀さん。新入部員は入りそう?」
「なかなか、いい感じだよ」
「へー。それは羨ましい」
「マン研の入部希望者をどさくさに、こっちにも兼部させてるからね」
それ、良いのか?
絵を描く、という点では一緒なのかもしれないけど。
「武田君は、歴史研だっけ? そっちはどう?」
蜂須賀さんは尋ねて来た。
「全然だよ。今日は昨日よりチラシの受け取りが少ないんだ」
「そっか…。まあ、頑張ってね」
僕は再びチラシ配りに戻る。
今日もやはり通り過ぎる1年生からチラチラ見られている。
やはり、 “エロマンガ伯爵” という不名誉なあだ名が1年生の間でも広まっているんじゃあないか?
今年から、女子生徒の制服でスラックスが導入された。
見たところ、おおよそ1~2割がスラックスを履いていた。
チラシ配りを始めて1時間経った。
結果。僕と毛利さんの2人で10枚程度しか配布できなかった。
「今日も、僕ら見られてたよね」
僕は毛利さんに尋ねた。
「うん」
「何でだろう?」
「うーん…、わからない」
「まあ、いいや…。今日はまた、生徒会室に行くよ」
「わかった。じゃあね」
僕は毛利さんと別れると生徒会室に向かう。
生徒会室前に着くと扉を開ける。
中では、伊達先輩、松前先輩、佐竹先輩が一方に並んで座っていて、反対側によく知らない男女生徒が数名並んで座っていた。
彼らの目線が一斉に僕に集まる。
「え。えーと…。入っても大丈夫ですか?」
僕はおずおずと尋ねた。
「いいわ」
伊達先輩は微笑んで言った。
「ちょうど今、打ち合わせが終わったところだから」
よく知らない男女生徒一同は、立ち上がって部屋を出ようとする。
すると、一番後ろにいたメガネをかけ真面目そうな長い髪の女子生徒が立ち止まった。
彼女とは廊下ですれちがったことがあるな。しかし、名前は知らない。
彼女は僕に話しかけて来た。
「ねえ」
「な、な、何?」
僕は急に話しかけられたので驚いた。
「ちょっと、やりすぎなんじゃない?」
「な、な、何が?」
「風紀が乱れるから、あまり公共空間でイチャつかないでよ」
「べ、別に誰ともイチャついてないでしょ?」
「織田さんと毛利さんとイチャついてるじゃない? それに、3Pしてるっていう噂なんだけど?」
「はあっ?! デマだ!」
「いつも一緒に居るじゃない? 昨日、校門で毛利さんと一緒に居たし」
「あれは、部活の勧誘だよ。今日もやってたし。毛利さんとは同じ部活だから、一緒に居るのは当然では?」
「まあ、いいわ」
女子生徒は、不機嫌なそうに去って行った。
なんだ今の?
僕は、生徒会室の椅子に座ると、伊達先輩に尋ねた。
「今の、誰ですか?」
「彼女が、今川さんよ」
「ああ…」
風紀委員で、次回の生徒会長選挙に立候補すると言っている人だな。
彼女は、僕が学校の風紀を乱していると思い込んでいるのだ。
そして、今川さんの顔を覚えたぞ。
「さっきまで、生徒会と風紀委員と共同で、朝の服装のチェックをする相談をしていたのよ。新入生も入ったしね」
「なるほど」
たまに朝の校門で監視活動をしているのは当然知っている。
その打ち合わせをしていたんだな。
やれやれ、と思いつつ僕は置いてあるノートパソコンとスキャナの電源を入れて、昨日の作業の続きを開始した。
今日の放課後も、僕と毛利さんは、歴史研の新入部員勧誘のチラシ配りを校門近くで1時間ほどする。
今日は、隣で語学研究部、反対側の隣に美術部とマンガ研究部が共同で宣伝活動をしている。
数人の語学研究部員の中に、アンナ・鶴ゲーネフこと森さんがいた。
チラシ配りを開始後30分ほど経って、森さんに様子を勧誘状況を聞いてみる。
「や、やあ、森さん。新入部員は入りそう?」
「英語と韓国語では数人入りそうだけど、ロシア語はいないみたいね。ロシア語は今のご時世、学ぼうという人はほとんどいないよね」
「そ、そうなんだね…」
「Это вина этого ублюдка(あの野郎のせいだよ)」
「え?」
「なんでもない。独り言よ」
森さん、ちょっと不機嫌そうなので、早めに会話を切り上げた。
反対側の隣にいる美術部員たちの中に、半分金髪、半分ピンク髪の蜂須賀さんがいた。彼女は髪色で目立つから、すぐわかるな。
僕は、蜂須賀さんに美術部の勧誘活動の様子を聞いてみる。
「や、やあ、蜂須賀さん。新入部員は入りそう?」
「なかなか、いい感じだよ」
「へー。それは羨ましい」
「マン研の入部希望者をどさくさに、こっちにも兼部させてるからね」
それ、良いのか?
絵を描く、という点では一緒なのかもしれないけど。
「武田君は、歴史研だっけ? そっちはどう?」
蜂須賀さんは尋ねて来た。
「全然だよ。今日は昨日よりチラシの受け取りが少ないんだ」
「そっか…。まあ、頑張ってね」
僕は再びチラシ配りに戻る。
今日もやはり通り過ぎる1年生からチラチラ見られている。
やはり、 “エロマンガ伯爵” という不名誉なあだ名が1年生の間でも広まっているんじゃあないか?
今年から、女子生徒の制服でスラックスが導入された。
見たところ、おおよそ1~2割がスラックスを履いていた。
チラシ配りを始めて1時間経った。
結果。僕と毛利さんの2人で10枚程度しか配布できなかった。
「今日も、僕ら見られてたよね」
僕は毛利さんに尋ねた。
「うん」
「何でだろう?」
「うーん…、わからない」
「まあ、いいや…。今日はまた、生徒会室に行くよ」
「わかった。じゃあね」
僕は毛利さんと別れると生徒会室に向かう。
生徒会室前に着くと扉を開ける。
中では、伊達先輩、松前先輩、佐竹先輩が一方に並んで座っていて、反対側によく知らない男女生徒が数名並んで座っていた。
彼らの目線が一斉に僕に集まる。
「え。えーと…。入っても大丈夫ですか?」
僕はおずおずと尋ねた。
「いいわ」
伊達先輩は微笑んで言った。
「ちょうど今、打ち合わせが終わったところだから」
よく知らない男女生徒一同は、立ち上がって部屋を出ようとする。
すると、一番後ろにいたメガネをかけ真面目そうな長い髪の女子生徒が立ち止まった。
彼女とは廊下ですれちがったことがあるな。しかし、名前は知らない。
彼女は僕に話しかけて来た。
「ねえ」
「な、な、何?」
僕は急に話しかけられたので驚いた。
「ちょっと、やりすぎなんじゃない?」
「な、な、何が?」
「風紀が乱れるから、あまり公共空間でイチャつかないでよ」
「べ、別に誰ともイチャついてないでしょ?」
「織田さんと毛利さんとイチャついてるじゃない? それに、3Pしてるっていう噂なんだけど?」
「はあっ?! デマだ!」
「いつも一緒に居るじゃない? 昨日、校門で毛利さんと一緒に居たし」
「あれは、部活の勧誘だよ。今日もやってたし。毛利さんとは同じ部活だから、一緒に居るのは当然では?」
「まあ、いいわ」
女子生徒は、不機嫌なそうに去って行った。
なんだ今の?
僕は、生徒会室の椅子に座ると、伊達先輩に尋ねた。
「今の、誰ですか?」
「彼女が、今川さんよ」
「ああ…」
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彼女は、僕が学校の風紀を乱していると思い込んでいるのだ。
そして、今川さんの顔を覚えたぞ。
「さっきまで、生徒会と風紀委員と共同で、朝の服装のチェックをする相談をしていたのよ。新入生も入ったしね」
「なるほど」
たまに朝の校門で監視活動をしているのは当然知っている。
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