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暁を覚えない春眠編
パジャマパーティー~その4
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僕は風呂に入って、自室に戻ってきた。
妹たち4人は、まだ僕の部屋に居座っている。
なぜ、ぼくの部屋でパジャマパーティーをする?
妹、丹羽さん、溝口さんは、ローテーブルを囲むように座っておしゃべりをして、くつろいでいた。
前田さんは、僕のベッドに寝転がってマンガを読んでいる。
彼女まで上杉先輩みたいに、僕のベッドでくつろぐようになってしまった。
僕は思わず口を開く。
「お前ら、いつまで居る気だ? いや…、今夜は僕が部屋を明け渡すんだっけ…」
先ほど、ほぼ無理やりだったが、妹たちのうち2人が僕の部屋に泊まるために、部屋を明け渡すことになっていたのを思い出した。
「しかたない…。じゃあ、リビングにでも行くよ」
「まだいいですよー」
前田さんは、僕のベッドに寝転がってマンガを読んでいたが、いったん手を止め、僕の方を向いて言った。
「まだ全然、お話してないじゃあないですか?」
丹羽さんが言った。
「話って、別に話題が無いでしょ?」
「いろいろ聞きたいことがあって」
「何を?」
「お兄さんはハーレムを作っているって聞きました」
「はあ?! 誰に?!」
「美咲ちんです」
「おい、皆に嘘教えるなよ」
僕は妹に文句を言った。
「嘘じゃあないじゃん!」
「どこにハーレムがあるというんだよ?」
「学校。毛利さんとか白雪姫とかとエロいことしてるじゃん?」
「してないよ」
まあ、してるけどな。
しかし、ハーレムと呼ばれるほどのものじゃあない。と、思う。
「バレンタインのチョコも何十個も、もらってるし」
妹は畳みかける。
「それは、15個って言ってるだろ?」
「15個はすごいですよ!」
溝口さんが驚いて声を上げた。
「私もあげたよー」
前田さんは自慢げに皆に伝える。
「どうすれば、そんなにモテるんですか?」
丹羽さんが質問した。
「どうすればって…、わからないよ」
気がついたら、チョコを15個ももらえる事態になっていた。
おそらく新聞部が、僕の良いことをある事ない事、Xで流しているからかもしれないけど。
「お兄ちゃんは詐欺師だから」
妹が言う。
「なんで詐欺師なんだよ」
「エロいことをするために、女の子をだましているんでしょ?」
「そんなことはしない。前田さんだって僕に騙されてチョコをくれたわけじゃあないでしょ?」
「そーです」
前田さんは言う。
「お兄さんは、優しいからチョコあげましたー」
前田さん、いい娘だなあ。
「そうだよ、今日もお前たちに部屋を明け渡すし、僕は優しいんだよ」
「自分で言うな」
妹は、睨みつけてきた。
「お兄さん、優しそうですよ」
溝口さんが援護してくれた。
「そう思う。オムライスも作ってくれたし」
丹羽さんが同意してくれた。
オムライスぐらいで買収できるとは、中学生ちょろいな。
「みんな! 騙されちゃあだめだよ! 女子をボロ雑巾のように捨てる男だから」
妹はさらに言いがかりをつけて来る。
「そんなことしたことないよ!」
「どーだか」
「お前、根も葉もない言いがかりを言うなよ。最近、どんどんひどくなってきてるぞ」
「お兄ちゃんが悪いんじゃん!」
「なんでだよ?」
僕と妹の口論に前田さんが割り込んでくる。
「お兄さんは、そんなことしないと思いますー。卓球をする人に悪い人はいないんですー」
いや、卓球はしてないし。
とはいえ、前田さん、いい娘だなあ。
何度でも言うぞ。
「前田さんが、妹だったらいいのに」
思わず口に出た。
「何、言ってるの?」
妹は軽蔑するように言い捨てた。
「そうだ!」
僕は唐突に思い出した。
「以前、前田さんと卓球勝負して、僕が勝ったとき、前田さんが『何でもいうこと聞いてくれる』って約束をしたじゃん? 美咲と妹トレードしてよ」
「はあ?! 何言ってるの?! バカなの?!」
妹は叫ぶ。
「“妹” をやるってことですかー?」
前田さんが尋ねた。
「そうそう」
「いいですよー」
前田さんは微笑んだ。
「ダメだよ、のぞみん! お兄ちゃんの妹なんてやったら、エロいことされるにきまってるじゃん!」
「おいおい、“妹” にエロいことするわけないだろ」
「美咲の言うとおりだと、お兄さんは美咲にエロいことをしていることになるけど、そうなの?」
溝口さんが尋ねた。
「え? 別にされてないけど…」
するわけない。
「じゃあ、大丈夫ですねー」
前田さんは嬉しそうに言う。
「いつから、いつまでやればいいですかー?」
「どうしようかな…? じゃあ明日から1週間。ちょうど春休みだし」
とっさに適当な期間を言ってしまった。
「いいですよー」
「お兄ちゃんがエロいことしないか、ちゃんと監視するからね!」
というわけで、まったくの成り行きだが、前田さんは僕の“妹”をやることになった。
なにをどういう風にするかは全くのノープランなのだが。
その後も、丹羽さん、溝口さんに高校生活の事とか歴史研でお城巡りしている事とか、根掘り葉掘り聞かれたりして夜は過ぎていった。
妹たち4人は、まだ僕の部屋に居座っている。
なぜ、ぼくの部屋でパジャマパーティーをする?
妹、丹羽さん、溝口さんは、ローテーブルを囲むように座っておしゃべりをして、くつろいでいた。
前田さんは、僕のベッドに寝転がってマンガを読んでいる。
彼女まで上杉先輩みたいに、僕のベッドでくつろぐようになってしまった。
僕は思わず口を開く。
「お前ら、いつまで居る気だ? いや…、今夜は僕が部屋を明け渡すんだっけ…」
先ほど、ほぼ無理やりだったが、妹たちのうち2人が僕の部屋に泊まるために、部屋を明け渡すことになっていたのを思い出した。
「しかたない…。じゃあ、リビングにでも行くよ」
「まだいいですよー」
前田さんは、僕のベッドに寝転がってマンガを読んでいたが、いったん手を止め、僕の方を向いて言った。
「まだ全然、お話してないじゃあないですか?」
丹羽さんが言った。
「話って、別に話題が無いでしょ?」
「いろいろ聞きたいことがあって」
「何を?」
「お兄さんはハーレムを作っているって聞きました」
「はあ?! 誰に?!」
「美咲ちんです」
「おい、皆に嘘教えるなよ」
僕は妹に文句を言った。
「嘘じゃあないじゃん!」
「どこにハーレムがあるというんだよ?」
「学校。毛利さんとか白雪姫とかとエロいことしてるじゃん?」
「してないよ」
まあ、してるけどな。
しかし、ハーレムと呼ばれるほどのものじゃあない。と、思う。
「バレンタインのチョコも何十個も、もらってるし」
妹は畳みかける。
「それは、15個って言ってるだろ?」
「15個はすごいですよ!」
溝口さんが驚いて声を上げた。
「私もあげたよー」
前田さんは自慢げに皆に伝える。
「どうすれば、そんなにモテるんですか?」
丹羽さんが質問した。
「どうすればって…、わからないよ」
気がついたら、チョコを15個ももらえる事態になっていた。
おそらく新聞部が、僕の良いことをある事ない事、Xで流しているからかもしれないけど。
「お兄ちゃんは詐欺師だから」
妹が言う。
「なんで詐欺師なんだよ」
「エロいことをするために、女の子をだましているんでしょ?」
「そんなことはしない。前田さんだって僕に騙されてチョコをくれたわけじゃあないでしょ?」
「そーです」
前田さんは言う。
「お兄さんは、優しいからチョコあげましたー」
前田さん、いい娘だなあ。
「そうだよ、今日もお前たちに部屋を明け渡すし、僕は優しいんだよ」
「自分で言うな」
妹は、睨みつけてきた。
「お兄さん、優しそうですよ」
溝口さんが援護してくれた。
「そう思う。オムライスも作ってくれたし」
丹羽さんが同意してくれた。
オムライスぐらいで買収できるとは、中学生ちょろいな。
「みんな! 騙されちゃあだめだよ! 女子をボロ雑巾のように捨てる男だから」
妹はさらに言いがかりをつけて来る。
「そんなことしたことないよ!」
「どーだか」
「お前、根も葉もない言いがかりを言うなよ。最近、どんどんひどくなってきてるぞ」
「お兄ちゃんが悪いんじゃん!」
「なんでだよ?」
僕と妹の口論に前田さんが割り込んでくる。
「お兄さんは、そんなことしないと思いますー。卓球をする人に悪い人はいないんですー」
いや、卓球はしてないし。
とはいえ、前田さん、いい娘だなあ。
何度でも言うぞ。
「前田さんが、妹だったらいいのに」
思わず口に出た。
「何、言ってるの?」
妹は軽蔑するように言い捨てた。
「そうだ!」
僕は唐突に思い出した。
「以前、前田さんと卓球勝負して、僕が勝ったとき、前田さんが『何でもいうこと聞いてくれる』って約束をしたじゃん? 美咲と妹トレードしてよ」
「はあ?! 何言ってるの?! バカなの?!」
妹は叫ぶ。
「“妹” をやるってことですかー?」
前田さんが尋ねた。
「そうそう」
「いいですよー」
前田さんは微笑んだ。
「ダメだよ、のぞみん! お兄ちゃんの妹なんてやったら、エロいことされるにきまってるじゃん!」
「おいおい、“妹” にエロいことするわけないだろ」
「美咲の言うとおりだと、お兄さんは美咲にエロいことをしていることになるけど、そうなの?」
溝口さんが尋ねた。
「え? 別にされてないけど…」
するわけない。
「じゃあ、大丈夫ですねー」
前田さんは嬉しそうに言う。
「いつから、いつまでやればいいですかー?」
「どうしようかな…? じゃあ明日から1週間。ちょうど春休みだし」
とっさに適当な期間を言ってしまった。
「いいですよー」
「お兄ちゃんがエロいことしないか、ちゃんと監視するからね!」
というわけで、まったくの成り行きだが、前田さんは僕の“妹”をやることになった。
なにをどういう風にするかは全くのノープランなのだが。
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