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暁を覚えない春眠編
ぶかつのなまえ。
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昼休み。
僕と毛利さんが一緒に弁当を食べていると、珍しい訪問者がやってきた。
清楚な黒髪女子で最近はYoutubeでブレイクしつつあるらしい棋士の成田さんが僕らの傍に立った。
「純也くん!」
突然声をかけられたので少し驚いて振り向いた。
「お、おう、成田さん。どうしたの?」
「例の怪文書を解読しました!」
「えっ!? 本当に?」
成田さんの言葉にさらに驚いて、僕は思わず姿勢を正した。
「これを、みてください!」
成田さんはノートを切り取った紙の一片を僕に見せてきた。
そこには、バレンタインデーに成田さんに届いたという例の怪文書の1つ目の意味不明の文字列が書かれてあり、何やら赤い丸で文字に印がつけてあった。
===============
そがあかぱ、さぷまやぺらくわぽちひみい
、せきいのしちにあひんけ。なみいざりい
ふぉぽむーる。すおこつこそとろよーれえ
さぎうくすつぬさふむゆえにるうのほもよ
ぱとぴのんぺしえけせてねへめえらぷれえ
ぐあかぱさたかぴなしまはぷまやぺらわぽ
。きいきしちにじすりいたぴなはふぉぽる
かげおこそせとぶーなていほもよおろよ。
いうくすずうつぬ、ふそむえゆるぜかうを
あごえけせてねへ●めえとわぱとたぴら。
===============
「これが、どういう意味だったの?」
僕は訪ねた。
「手紙に一緒に入っていた桂馬はこちらでもヒントだったんですよ。この黒い丸から、桂馬が動ける位置に移動して、そこにある文字を拾って繋げていくと…。『ぶかつのなまえ。』ってなるんです!」
成田さんは、そう言って別の手書きのメモを僕に見せてきた。
「ほほう…」
僕は成田さんが解明したという文字列を見る。
成田さんは解説を続ける。
「●から、左斜め前に桂馬飛びして文字を拾っていくと『ぶかつの』となって…」
「ほう…」
「●から、右斜め前に桂馬飛びして文字を拾っていくと『なまえ。』ってなるんです!」
「ほうほう…」
僕は訪ねる。
「でも、部活の名前ってどう言うことだろう?」
「そこまではわかりません」
成田さんは残念そうに答えた。
「これって、新聞部には言ったの?」
「いえ、まだです。まずは、純也くんにお伝えしようと思って」
「そうか。じゃあ、今日の放課後新聞部に行って、このことを話してみようよ」
「それは、いいですね!」
成田さんは微笑んだ。
「毛利さんもいくよね?」
僕は毛利さんにも尋ねた。
「うん」
毛利さんは頷いた。
「決まりだね。放課後、新聞部に集合しよう」
成田さんは僕の言葉を聞くと、嬉しそうにして教室を去っていった。
彼女が教室を出て行ったの確認した後、毛利さんが訪ねてきた。
「ところで…。成田さん、どうして武田君のことを下の名前で呼んでるの?」
「えっ?」
そういえばそうだ…。
「そうか、先日、あだ名について尋ねた時、そんな話になったんだよ」
「ふーん」
毛利さんはちょっと不満そう。
そんなに不満なら、毛利さんも僕のことを下の名前で呼べばいいのにと思った。
「それに、やっぱり…」
毛利さんは続けた。
「成田さんが、この謎をどんどん解明できるところが、やっぱり怪しいよ」
「そ、そうかな?」
「真犯人は成田さんで、自作自演だと思う」
「うーん…」
僕はそうは思わないが、ここは回答を保留した。
「まあ、今日の放課後に新聞部に行って片倉部長に謎が解明できたことを伝えよう」
「うん」
「片倉部長が犯人についての推理をしてくれるかもしれないし。放課後は成田さんも一緒だから、『成田さんが犯人かもしれない』とは言えないから、そのあとにDMででも伝えておくよ」
「わかった」
毛利さんは納得したのか、うなずいて残りの弁当を食べ続けた。
僕も弁当を食べながら考える。
しかし、桂馬飛びは左右に行けるわけだから、成田さんが言ったように、連続して右だけとか、左だけとかじゃなくて、右左右左って交互に移動した場合はどうなんだろう? 他にも移動パターンはある。
僕は疑問に感じたので、片倉部長のXにアップされている怪文書の画像を改めて見た。
桂馬飛びで行けそうな文字をすべて拾ってみる。
『ぶかさち』、『ぶかさあ』、『ぶなさあ』、『ぶなさち』、『ぶなむあ』、『ぶなむん』、『ぶなむあ』、『ぶなむん』、『なまえん』、『なまむん』、『なまむあ』、『ななむん』、『ななむあ』、『ななさあ』、『ななさち』
うーん…。
わけがわからない。
やっぱり、成田さんの推理の『ぶかつのなまえ。』がただしいのかな?
まあ、いいや。
とりあえず、放課後の新聞部のでの話し合いで今後どうするか決まるだろう。
僕は弁当を食べながら、いろいろ考えを巡らせた。
僕と毛利さんが一緒に弁当を食べていると、珍しい訪問者がやってきた。
清楚な黒髪女子で最近はYoutubeでブレイクしつつあるらしい棋士の成田さんが僕らの傍に立った。
「純也くん!」
突然声をかけられたので少し驚いて振り向いた。
「お、おう、成田さん。どうしたの?」
「例の怪文書を解読しました!」
「えっ!? 本当に?」
成田さんの言葉にさらに驚いて、僕は思わず姿勢を正した。
「これを、みてください!」
成田さんはノートを切り取った紙の一片を僕に見せてきた。
そこには、バレンタインデーに成田さんに届いたという例の怪文書の1つ目の意味不明の文字列が書かれてあり、何やら赤い丸で文字に印がつけてあった。
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そがあかぱ、さぷまやぺらくわぽちひみい
、せきいのしちにあひんけ。なみいざりい
ふぉぽむーる。すおこつこそとろよーれえ
さぎうくすつぬさふむゆえにるうのほもよ
ぱとぴのんぺしえけせてねへめえらぷれえ
ぐあかぱさたかぴなしまはぷまやぺらわぽ
。きいきしちにじすりいたぴなはふぉぽる
かげおこそせとぶーなていほもよおろよ。
いうくすずうつぬ、ふそむえゆるぜかうを
あごえけせてねへ●めえとわぱとたぴら。
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「これが、どういう意味だったの?」
僕は訪ねた。
「手紙に一緒に入っていた桂馬はこちらでもヒントだったんですよ。この黒い丸から、桂馬が動ける位置に移動して、そこにある文字を拾って繋げていくと…。『ぶかつのなまえ。』ってなるんです!」
成田さんは、そう言って別の手書きのメモを僕に見せてきた。
「ほほう…」
僕は成田さんが解明したという文字列を見る。
成田さんは解説を続ける。
「●から、左斜め前に桂馬飛びして文字を拾っていくと『ぶかつの』となって…」
「ほう…」
「●から、右斜め前に桂馬飛びして文字を拾っていくと『なまえ。』ってなるんです!」
「ほうほう…」
僕は訪ねる。
「でも、部活の名前ってどう言うことだろう?」
「そこまではわかりません」
成田さんは残念そうに答えた。
「これって、新聞部には言ったの?」
「いえ、まだです。まずは、純也くんにお伝えしようと思って」
「そうか。じゃあ、今日の放課後新聞部に行って、このことを話してみようよ」
「それは、いいですね!」
成田さんは微笑んだ。
「毛利さんもいくよね?」
僕は毛利さんにも尋ねた。
「うん」
毛利さんは頷いた。
「決まりだね。放課後、新聞部に集合しよう」
成田さんは僕の言葉を聞くと、嬉しそうにして教室を去っていった。
彼女が教室を出て行ったの確認した後、毛利さんが訪ねてきた。
「ところで…。成田さん、どうして武田君のことを下の名前で呼んでるの?」
「えっ?」
そういえばそうだ…。
「そうか、先日、あだ名について尋ねた時、そんな話になったんだよ」
「ふーん」
毛利さんはちょっと不満そう。
そんなに不満なら、毛利さんも僕のことを下の名前で呼べばいいのにと思った。
「それに、やっぱり…」
毛利さんは続けた。
「成田さんが、この謎をどんどん解明できるところが、やっぱり怪しいよ」
「そ、そうかな?」
「真犯人は成田さんで、自作自演だと思う」
「うーん…」
僕はそうは思わないが、ここは回答を保留した。
「まあ、今日の放課後に新聞部に行って片倉部長に謎が解明できたことを伝えよう」
「うん」
「片倉部長が犯人についての推理をしてくれるかもしれないし。放課後は成田さんも一緒だから、『成田さんが犯人かもしれない』とは言えないから、そのあとにDMででも伝えておくよ」
「わかった」
毛利さんは納得したのか、うなずいて残りの弁当を食べ続けた。
僕も弁当を食べながら考える。
しかし、桂馬飛びは左右に行けるわけだから、成田さんが言ったように、連続して右だけとか、左だけとかじゃなくて、右左右左って交互に移動した場合はどうなんだろう? 他にも移動パターンはある。
僕は疑問に感じたので、片倉部長のXにアップされている怪文書の画像を改めて見た。
桂馬飛びで行けそうな文字をすべて拾ってみる。
『ぶかさち』、『ぶかさあ』、『ぶなさあ』、『ぶなさち』、『ぶなむあ』、『ぶなむん』、『ぶなむあ』、『ぶなむん』、『なまえん』、『なまむん』、『なまむあ』、『ななむん』、『ななむあ』、『ななさあ』、『ななさち』
うーん…。
わけがわからない。
やっぱり、成田さんの推理の『ぶかつのなまえ。』がただしいのかな?
まあ、いいや。
とりあえず、放課後の新聞部のでの話し合いで今後どうするか決まるだろう。
僕は弁当を食べながら、いろいろ考えを巡らせた。
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