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眩暈する秋涼編

写真撮影

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 翌週。新しい制服の写真を撮るというので、僕と毛利さんは生徒会室に呼び出されていた。
 新しい制服と言っても女子だけだけど。男子の制服は変わりないので、写真撮影は、“ついで”だ。

 生徒会室の扉を開けると、生徒会長役員の伊達先輩、松前先輩、津軽先輩、佐竹先輩生の4人が勢揃いしていた。
 さらに何故か歴史研の顧問の津島先生もいた。監視役かな?

 そして、いつもロの字置かれている長テーブルが部屋の隅に片づけられて、その代わりに真ん中には写真撮影用の背景布が準備されていた。
 その前に、カメラを抱えたメガネをかけた見慣れない男子生徒がいる。

「「お疲れ様です」」
 僕と毛利さんは皆に挨拶をすると、伊達先輩が話しかけてきた。

「今日はありがとう。早速だけど制服を着替えてもらえるかしら」

「今着ているのはダメなんですか?」

「学校のパンフ用だから、新品がいいでしょ?」

 まあ、そうか。今、着ている自分の制服はちょっとヨレてるしな。
 というわけで、新品の制服と受け取ると、生徒会室とつながっている小さな物置のような別部屋で、先に僕が着替える。

 僕が着替え終えると、入れ替わりで毛利さんが別部屋で着替える。

「カメラマンは、写真部の部長の鍋島君よ」
 伊達先輩が紹介する。

「よろしくお願いします」
 とりあえず僕は挨拶する。

「じゃあ、早速、撮ろうか」
 鍋島先輩はそう言って、カメラを構えた。
「背筋を伸ばして、正面向いて」
 などと、いろいろ指示を受けながら、何枚も写真を撮られた。

 僕の撮影が終わると、着替えて待っていた毛利さんの撮影が始まった。

 スラックス制服姿の毛利さんが背景布の前に立つ。スラックス姿、以外に良いな。
 しかし、女子もスラックスだと、男子の制服と見た目が大して変わらなくなる。男子はネクタイ、女子はリボンかの違いぐらい?
 まあ、僕には新しい女子の制服は無関係なので、さほど興味を引かない。

 僕は、自分の制服に着替えるために別部屋に行く。
 着替え終わって生徒会室に戻ってしばらく、毛利さんの撮影を見学する。
 しばらく撮影をし、何も問題なく撮影も終わった。
 毛利さんは着替えるために別室に移動。僕と生徒会役員共と鍋島先輩は、後片付けに取り掛かった。撮影用の道具を片付け、長テーブルを元の通りロの字に配置する。

 さほど時間も掛からずに机の配置も終わり、皆、椅子に座って少し休んで雑談をしていた。
 ふと、壁のコルクボードに貼られているいくつかの紙のうちの一つが、僕の目に留まった。
 よく見ると、何やら良くわからない事が書いてある。
 僕はその紙を良く見るために近づいて覗き込んだ。
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