上 下
10 / 11

10話 世界命運(デスティニア)ルート

しおりを挟む
世界の命運がそこでは歯車のように旋律していた
楽譜に彩られたページを掴むように周り巡っている

ギア
「旋律を狂わせたのは君かね?」

エース
「そうだ」

空中バイクのままギアへと向かって右ストレートを殴りつける
ギアは吹っ飛んだ

エース
「感触が…ねぇ…」

感触が無かった
ギアはそのまま動き治す

エース
「何でお前怪我一つしてねぇんだ」

ギアは何一つとして怪我をしていない
右ストレートの損傷すら無い

ギア
「世界命運の作り手だからね
ノアの箱舟も一つのシナリオとして刻まれている」

ここだ という所は楽譜として完成されていた
そして楽譜も消滅へのモノローグへと



エース
「俺は、俺達は
ただ終わりを迎えたモノローグにだけ向かっていたのか…」

ギア
「そうだ 作り手の僕は世界命運に沿ってるだけに過ぎない
つまり、ぼくは作り手ではあるが
僕自身でどうにか出来る代物では無いのだよ」

世界命運とはあくまで歯車楽譜だ
その歯車楽譜を変える為に必要なものは、
世界命運の在り方を変える為の楽譜だった

エース
「それは…確かにあるかもしれない…」

それは電子ポケット空間の全てが詰まったものだ
それをぶつける事で世界は変えられる

ギア
「それには君らの仲間が犠牲になるのだが…それはいいのかい?」

電子ポケット空間
「大丈夫」
「元々電子ポケット空間に1000年いたんだ」
「別にもう生きたから 悔いはない」

エース
「世界命運とは
俺にとって希望だ

しかしこれは悲しみだ
嘆くだけの悲しみのモノローグだ

モノローグの無い世界だ」

エースは幻想庭園を起動した
世界命運が書き換えられだす

ギア
「僕もここまでだな
僕の居ない世界で
作り手のいない世界で

世界命運は刻まれるのかな?」

ギアは消失していく



エース
「大丈夫だよ
世界命運は死者区域だったデストピアにこそある

ギアは最後に笑った
電子ポケットの空間は世界命運と同化した

電子ポケット空間
「さらばだ 世界」
「ギアとなった我々は時と共に生きる」
「モノローグの無い世界へと帰るのだ」

エース
「俺はモノローグの無い世界で生きる
希望をデストピアで作り出す」

エースは空中バイクへと乗った
空中バイクとしての機能が無くなる前に乗って加速していった
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。

友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」 貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。 「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」 耳を疑いそう聞き返すも、 「君も、その方が良いのだろう?」 苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。 全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。 絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。 だったのですが。

婚約破棄は結構ですけど

久保 倫
ファンタジー
「ロザリンド・メイア、お前との婚約を破棄する!」 私、ロザリンド・メイアは、クルス王太子に婚約破棄を宣告されました。 「商人の娘など、元々余の妃に相応しくないのだ!」 あーそうですね。 私だって王太子と婚約なんてしたくありませんわ。 本当は、お父様のように商売がしたいのです。 ですから婚約破棄は望むところですが、何故に婚約破棄できるのでしょう。 王太子から婚約破棄すれば、銀貨3万枚の支払いが発生します。 そんなお金、無いはずなのに。  

王子は婚約破棄をし、令嬢は自害したそうです。

七辻ゆゆ
ファンタジー
「アリシア・レッドライア! おまえとの婚約を破棄する!」 公爵令嬢アリシアは王子の言葉に微笑んだ。「殿下、美しい夢をありがとうございました」そして己の胸にナイフを突き立てた。 血に染まったパーティ会場は、王子にとって一生忘れられない景色となった。冤罪によって婚約者を自害させた愚王として生きていくことになる。

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

婚約破棄の場に相手がいなかった件について

三木谷夜宵
ファンタジー
侯爵令息であるアダルベルトは、とある夜会で婚約者の伯爵令嬢クラウディアとの婚約破棄を宣言する。しかし、その夜会にクラウディアの姿はなかった。 断罪イベントの夜会に婚約者を迎えに来ないというパターンがあるので、では行かなければいいと思って書いたら、人徳あふれるヒロイン(不在)が誕生しました。 カクヨムにも公開しています。

処理中です...