トランスレイド -覚醒零度-

リングランド国編

２３話 そして１３日目

リングランド城では
ドラウンがリングランド王に最近狩った者について話していた
笑いながらリングランド王は対応していた

ドラウン
「あらゆる国でのリングランドに対する憎悪を持った人たちを
僕はリングランド王の言う通りに倒していったよ！

どんな屈強であっても、かぎづめで攻撃すれば傷が広がるから誰であっても
僕にはかなわなかったよ」

リングランド王
「今日はドラウンに見せたいものがあってここへ呼んだ」

子供の用にはしゃぐドラウン
リングランド王の後ろで大きなカーテンがあるのを分かっていたからだ



ドラウン
「でも僕と同じ匂いがする
どこかで知っていた匂いだ　何なのだろうこれは」

リングランド王
「それは私が、お前を手にした前の出来事だろうな」

リングランド王はドラウンを卵の状態で拾っていた

ドラウン
「どこで僕を手にしたんだい？」

リングランド王
「紅火山だ」

紅火山という言葉を知らないが
そのイメージがドラウンの中で湧き上がる

リングランド王
「それではドラウンのドラゴンへの解放をするとしよう」

カーテン越しを無くして
母竜の生首を見せる




異空間マグニが出現する
メトロが母竜の生首を異空間マグニに隠していた

ドラウンはとまどったが目の前のライルに気付く


ドラウン
「久しぶりだね　なんか表情が変わったかな」

ライル
「まあな　マグニナンバーズは徐々に死んでいる
それは俺がマグニナンバーズと対峙して様々なイベントがあったからだ」

ドラウン
「リングランド王からはマグニナンバーズに牙を向けた者には容赦するなと言われている」

ドラウンは炎を吐いた
しかしライルへの攻撃は
メトロが異空間マグニで異空間へと炎を追いやっていた

ドラウン
「卑怯だな！
メトロもカルヒナも何で味方してるんだ！」

メトロ
「卑怯では無い　異空間マグニを使っただけに過ぎない
自分のマグニを使うのはドラウンもだろう」




ドラウンは自分のかぎづめでライルを引き裂くが
傷跡は広がらない　研ぎ覚まされているので無効化されている

ドラウン
「マグニの濃度も変わったね
たったの１２日間で」

１３日へともうすぐ入る

クインツ
「もうすぐ１３日を迎える　それこそ死神マグニの覚醒だ」

クインツは何故か
異空間マグニから出現する

メトロ
「何故異空間から現れたのだ？」

クインツ
「私のマグニを誰にも言っていなかったな
私のマグニは蜘蛛だ　蜘蛛は巣を作り、巣に入ったものを見逃さない
それが私の能力だ」

【蜘蛛の巣マグニ】
≪蜘蛛の巣という誓約の中に存在している者の
あらゆる現象に見逃さなずに干渉出来る能力≫



クインツ
「異空間から取り出してきたのは

ほら　ドラウンよく見て見ろ
これがお前の親のマザードラゴンだよ」

マザードラゴンという単語と共にその眼を見て

ドラウン
「う、うわああああああああ！」

ドラウンはトランスレイドして竜へと変貌する
竜へと変貌した事でリングランド城は竜のサイズに収まらず上階が崩れる
天井は崩れて、翼をはばたくだけで突風が渦巻いて　そしてリングランド城という古い城は崩壊していく


瓦礫となったリングランド城
そこにマリオネットとミアナとロードが出現する

ライル
「ミアナ！」

クインツ
「カルヒナとメトロはやはりそちらに傾いたか」

カルヒナとメトロはドラウンの相手をするという




ライル
「ミアナ　意識はあるのか？」

ミアナを急いで向かうがミアナは死神鎌を持つ

マリオネット
「もうあなたの知ってるミアナではありませんよ」

ライル
「マリオネット！お前は先生なんだろ！？」

マリオネットは既に暗黒生涯日記での光景と共に生きている事を知っている

マリオネット
「先生とはまた久方ぶりですね　ようこそこの世の楽園へ　魔王」

クインツは知っていた　しかしリングランド王は知らなかった
ギア博士とファングニール王は知っている光景

リングランド王
「魔王…確かに恐怖依存の光景を浮かべれば、意識すると肉体の欠片が存在している事に気付くな」

リングランド王は恐怖依存での光景と共に魔王だという事を理解した



リングランド王
「クインツ…そういう事だったのか
私に協力していたのは私より勝てると思っていたからなのか」

クインツがリングランド王に協力していたのは
ドラゴンと死神の材料をそろえる為だ

クインツ
「その通りだ　リングランド王はここで朽ちる事となるだろう」

ライル
「ねぇよ　俺はリングランド王を殺そうとは思わないよ
それはもうクードとリングランド王の仲間の友人のファイと話して知ってるんだ」

リングランド王
「ファイを知っているのか」

リングランド王はマグニ生物ライルを倒そうとしていたのを躊躇した




クインツ
「１３日間
ミアナはもうすぐに死神マグニとして段階を踏む
１３日が条件だからだ」

ライル
「なら！」

ライルはクインツへと攻撃しようとする
そしてロードが戦ってくる

ライル
「どけ！」

ロード
「無限狂住人」

ロードが無限狂住人繰り出す
そして一斉に襲い掛かる
しかしライルは魂解放剣でゼロ距離解放して攻撃

ライル
「何故邪魔をする
ロード！クインツがやろうとしている事は理解しているだろ」

クインツ
「無理だな　とクインツ
それを正義だと思ったら二度と捻じ曲げないのだよこいつは」

その時、悲鳴が聞こえる
ドラウンの鳴き声だ
それは母竜が死んだことへの悲鳴だった




ミアナ
「…」

それが死神マグニのミアナと共鳴する

ライル
「ドラゴンと死神が共鳴している？」

ドラゴンと死神の像通りに二人は近づいていく

クインツ
「トランスレイドによる同化が始まるぞ」

ミアナとドラウンはトランスレイドで同化していった
死神竜となる




ライル
「ミアナ？おい、ミアナ　返事をしてくれ！」

ミアナは返事をしない　それはただの竜と成り果てていた

ライル
「ミアナは優しく笑顔を差し向けてくれただろ？
頼むよ　やってくれよ！」

しかし待っていたのは竜の炎だった
それをリングランド王が防いだ

リングランド王
「気をしっかり持て魔王よ」

【反逆マグニ】
≪反逆の一瞬に力を引き出せる能力≫

リングランド王の反逆マグニによる反逆でその特大攻撃を受け流した

クインツ
「死神竜となったミアナとドラウン
彼らの条件が整って死神竜となった今

私は急いでエルドラド条件ポイントへと向かう事にする」

そして死神竜は空へと飛んでいく
クインツはそれにのっかってどこかへと行く



～リングランド瓦礫城　雨～

ライルは
リングランド城から出ていき空を見上げる
それも今日は雨だった
そして雨の中、母竜の生首と共に泣いたのだ

ライルの鳴き声はずっと止まなかった
それはずっとずっとだ