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本編
33-マチナカ サガリ の、囲い込み。
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ミシナミがキリをスカウトしたその後、彼は事ある毎にラキのライブやイベントに顔を出してはキリと俺に話しかけてくるようになった。
概ねスカウトなのだが、毎回断っているので最早挨拶レベルだ。
「で、マチキリ君の気はいつ変わるのかな?」
それぞれ呼ぶのも面倒臭いのか、気付いたらニコイチで呼ばれるようになった。
けど、会えば必ず話しかけたり、名刺のデザインが変われば毎回渡して来るので、押さえるところはきちんと押さえてるのだろう。
「んもぅ、僕はラキちゃんの推し活と仕事で精一杯だし、何度も言いますが芸能界には興味無いんですよぅ」
キリも彼に慣れたのか、かなりフランクな接し方で、キッパリと断っている。
「他当たってください」
俺も容赦しない。
それでもミシナミは楽しそうに笑っていた。
▪▫❑⧉◻︎□◻︎□◻︎⧉❑▫▪
「アイツ、絶対に面白がってるよな」
ライブの帰り、勿論ミシナミはスカウトしてきたし、LGBTQ+への取組みを認定するマークが名刺に付いたからと、何枚目になるか分からない名刺を渡して来た。
「なんか、憎めないよね。ミシナミさんて」
キリが楽しそうに答える。
初めて声をかけられた時なんて陰キャ丸出しだったクセに。
今ではすっかり親しくなっている。
いつだったか、ミシナミがラキをダシにしてキリの芸能界入りを目論んだ。
ラキと同じステージに上がりたくないか?みたいな夢物語だ。
それを想像してしまったキリは恐怖のあまり泣きだし、
「無理……無理です……余計に無理……」
嗚咽を漏らしながらミシナミに断っていたし、ヤツはヤツでドン引きしていた。
そんな事もあってか、スカウトしてくるはしてくるが、そこまでの熱量は無くなった。
が、完全に諦めたワケでも無いのも伺える。
「毎回声をかけてくれるけど、真剣味は無いよね。おはよーって言うノリとおなじに芸能界どう?って言ってる感じ」
「それな」
最近のおざなりなミシナミのスカウトを思い出して、2人で笑った。
「もっと可愛い子をスカウトすればいいのにね」
と、言うキリの言葉はしっかりと訂正する。
少しは自覚し始めているが、それでもまだコイツは自分の容姿を正しく把握してない。
「あの現場で言ったらキリより可愛いやついねーだろ。せいぜいラキくらいじゃねーの?」
「へ……えへへ」
あの会場でキリ以上に人目を引く人間なんてラキくらいしか居ない。
身内の贔屓目なんかじゃない。
なのに、キリは陰キャよろしく曖昧にヘラヘラとした態度を取ってくる。
以前職場のパートに仕込まれたと言う返しをしたっていいのに。
……アレ可愛かったのにな……
「あ、あのサガリ君」
「あ?」
「えっと……僕ってそんなに可愛いかな?」
「…………」
可愛いに決まってるだろ。
と、脳内で答えるが言葉に出ない。
顔が熱い。
早く何か言ってやらないと、またキリは変な勘繰りで焦り始めるだろう。
俺は間を持たせる為に、キリの頭を撫でた。
気持ちいい。
手入れの行き届いたサラサラの髪の毛だ。コレだって俺が育てたと言っても過言では無い。
「え? あの……」
「可愛いよ」
ようやく言葉を出す。
改めて言えば、キリの顔は真っ赤に染まっていた。
自分から聞いたクセにな。
「サガリ君……」
「ん?」
「あ、ありがとう」
「うん」
以前だったら否定とも取れない様な言葉が返って来たが、今では人の評価を受け入れた返しが来る。
「サガリ君はさ、本当に芸能界には興味ないの?こんなにカッコイイんだったら目指してもいいのにって僕は思うんだけど」
改めて聞かれたが、特に興味は無い。
「興味無ぇかな。ラキを推すのは好きだけど、同じ土俵に立ちたいと思わない。あとは……キリを磨くのに忙しいし?」
目の前にこんなに磨きがいがあるヤツが居るんだ。キリを磨いて俺の傍に置き続ける事以上に楽しい事なんて無い。
俺は人相悪く笑ってキリの肩を抱いた。
ただ、可能性の1つとしてキリが望むのなら、その隣を専有すべく己の道を変えてもいいとは思っている。
「キリこそどうなんだよ?ミシナミさん、態度は軽率だけど多分キリには本気だと思う。じゃなきゃ毎回誘って来ねぇだろ」
あくまでも可能性として確認をする。
「うーん……僕も考えた事無かったし、これからも無いかな。ラキちゃんは客席から見るのが1番可愛い」
まぁ、だよな。
キリは客席でラキを見ている時が1番輝いている。それを隣で眺めるのは、俺だけの特権だ。
その為に……と、こらからもキリを隣に置くための計画を頭で練ろうとすれば、
「僕はこれからもラキちゃんを応援して、その隣にサガリ君が居てくれたら充分に幸せだな」
と、キリは疑いもなく綺麗に笑って言った。
「 ……そ、そうか」
「うん。だからこれからも一緒にラキちゃんを応援しよ?」
「お、おう……」
最初の出会いはラキのライブだった。
あの頃は話しかければ面白いくらいに吃っては陰キャ丸出しの態度だったと言うのに。
あの手この手とコイツを丸め込めば、
「だからね、これからもサガリ君は僕の隣に居てね?」
こいつは、自ら俺の手の中に収まり、俺を自分の隣にと選んだ。
そう、こいつが俺を選んだ。
「じゃぁ、キリもずっとオレの傍に居ろよ?」
キリをずっと傍に置くためには、と常に考えている。
キリと出会う前は人生何度目かと思うくらいチートで味気のない日々だったけど、今はもう違う。
このタカラモノを逃さない様に、逃げられない様に、少しずつ、気付かれないように囲って行く。
今後の事を脳内でシミュレーションしてると、自然と笑みが出る。
住まいを俺の元に、職場を俺の元に、、、なんてこれからの事を考えながら、何も考えていなさそうに幸せに笑っているキリの頭を撫でた。
おしまい
✂ーーーーーーーー✂
最後までお読み頂きありがとうございました。
お気に入り登録、しおり、いいね、どれもとても嬉しかったです。
……で、こちら完結マークにはしましたが、前作(食べたい2人~)同様、下書きを仕込んでいます。
今回は大容量!!
今後は完全不定期にはなりますが、こちらで番外編などを上げられたらいいなと思っています
(※もちろん進捗はゼロ!!)
なので、もしまだ本作品とお付き合い頂けるラブリースイートエンジェルさまはお気に入り登録のままにしておいて頂くか、気が向いた時にフラっと立ち寄って頂けたら幸いです。
本当に、ありがとうございました。
概ねスカウトなのだが、毎回断っているので最早挨拶レベルだ。
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「んもぅ、僕はラキちゃんの推し活と仕事で精一杯だし、何度も言いますが芸能界には興味無いんですよぅ」
キリも彼に慣れたのか、かなりフランクな接し方で、キッパリと断っている。
「他当たってください」
俺も容赦しない。
それでもミシナミは楽しそうに笑っていた。
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ライブの帰り、勿論ミシナミはスカウトしてきたし、LGBTQ+への取組みを認定するマークが名刺に付いたからと、何枚目になるか分からない名刺を渡して来た。
「なんか、憎めないよね。ミシナミさんて」
キリが楽しそうに答える。
初めて声をかけられた時なんて陰キャ丸出しだったクセに。
今ではすっかり親しくなっている。
いつだったか、ミシナミがラキをダシにしてキリの芸能界入りを目論んだ。
ラキと同じステージに上がりたくないか?みたいな夢物語だ。
それを想像してしまったキリは恐怖のあまり泣きだし、
「無理……無理です……余計に無理……」
嗚咽を漏らしながらミシナミに断っていたし、ヤツはヤツでドン引きしていた。
そんな事もあってか、スカウトしてくるはしてくるが、そこまでの熱量は無くなった。
が、完全に諦めたワケでも無いのも伺える。
「毎回声をかけてくれるけど、真剣味は無いよね。おはよーって言うノリとおなじに芸能界どう?って言ってる感じ」
「それな」
最近のおざなりなミシナミのスカウトを思い出して、2人で笑った。
「もっと可愛い子をスカウトすればいいのにね」
と、言うキリの言葉はしっかりと訂正する。
少しは自覚し始めているが、それでもまだコイツは自分の容姿を正しく把握してない。
「あの現場で言ったらキリより可愛いやついねーだろ。せいぜいラキくらいじゃねーの?」
「へ……えへへ」
あの会場でキリ以上に人目を引く人間なんてラキくらいしか居ない。
身内の贔屓目なんかじゃない。
なのに、キリは陰キャよろしく曖昧にヘラヘラとした態度を取ってくる。
以前職場のパートに仕込まれたと言う返しをしたっていいのに。
……アレ可愛かったのにな……
「あ、あのサガリ君」
「あ?」
「えっと……僕ってそんなに可愛いかな?」
「…………」
可愛いに決まってるだろ。
と、脳内で答えるが言葉に出ない。
顔が熱い。
早く何か言ってやらないと、またキリは変な勘繰りで焦り始めるだろう。
俺は間を持たせる為に、キリの頭を撫でた。
気持ちいい。
手入れの行き届いたサラサラの髪の毛だ。コレだって俺が育てたと言っても過言では無い。
「え? あの……」
「可愛いよ」
ようやく言葉を出す。
改めて言えば、キリの顔は真っ赤に染まっていた。
自分から聞いたクセにな。
「サガリ君……」
「ん?」
「あ、ありがとう」
「うん」
以前だったら否定とも取れない様な言葉が返って来たが、今では人の評価を受け入れた返しが来る。
「サガリ君はさ、本当に芸能界には興味ないの?こんなにカッコイイんだったら目指してもいいのにって僕は思うんだけど」
改めて聞かれたが、特に興味は無い。
「興味無ぇかな。ラキを推すのは好きだけど、同じ土俵に立ちたいと思わない。あとは……キリを磨くのに忙しいし?」
目の前にこんなに磨きがいがあるヤツが居るんだ。キリを磨いて俺の傍に置き続ける事以上に楽しい事なんて無い。
俺は人相悪く笑ってキリの肩を抱いた。
ただ、可能性の1つとしてキリが望むのなら、その隣を専有すべく己の道を変えてもいいとは思っている。
「キリこそどうなんだよ?ミシナミさん、態度は軽率だけど多分キリには本気だと思う。じゃなきゃ毎回誘って来ねぇだろ」
あくまでも可能性として確認をする。
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まぁ、だよな。
キリは客席でラキを見ている時が1番輝いている。それを隣で眺めるのは、俺だけの特権だ。
その為に……と、こらからもキリを隣に置くための計画を頭で練ろうとすれば、
「僕はこれからもラキちゃんを応援して、その隣にサガリ君が居てくれたら充分に幸せだな」
と、キリは疑いもなく綺麗に笑って言った。
「 ……そ、そうか」
「うん。だからこれからも一緒にラキちゃんを応援しよ?」
「お、おう……」
最初の出会いはラキのライブだった。
あの頃は話しかければ面白いくらいに吃っては陰キャ丸出しの態度だったと言うのに。
あの手この手とコイツを丸め込めば、
「だからね、これからもサガリ君は僕の隣に居てね?」
こいつは、自ら俺の手の中に収まり、俺を自分の隣にと選んだ。
そう、こいつが俺を選んだ。
「じゃぁ、キリもずっとオレの傍に居ろよ?」
キリをずっと傍に置くためには、と常に考えている。
キリと出会う前は人生何度目かと思うくらいチートで味気のない日々だったけど、今はもう違う。
このタカラモノを逃さない様に、逃げられない様に、少しずつ、気付かれないように囲って行く。
今後の事を脳内でシミュレーションしてると、自然と笑みが出る。
住まいを俺の元に、職場を俺の元に、、、なんてこれからの事を考えながら、何も考えていなさそうに幸せに笑っているキリの頭を撫でた。
おしまい
✂ーーーーーーーー✂
最後までお読み頂きありがとうございました。
お気に入り登録、しおり、いいね、どれもとても嬉しかったです。
……で、こちら完結マークにはしましたが、前作(食べたい2人~)同様、下書きを仕込んでいます。
今回は大容量!!
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(※もちろん進捗はゼロ!!)
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本当に、ありがとうございました。
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