上 下
8 / 30
本編

8.「あなた」も「あなた」もバグウィル! *

しおりを挟む
「は、ぁ……っ!」

 もう、熱い。
 身体が火照る感じがして、わたしは甘い息を吐く。

「ちゃんと俺の挿れられるようにしような?」
「ま、……って……!」
「待てるかよ」

 そう言いながら騎士ウィルは、わたしのなかをくちゅくちゅと解すように、指を挿れたり抜いたりする。
 たった指一本なのに、苦しくて。でも、どう動かされるのか予想がつかなくて、意識がぜんぶ持ってかれる。
 彼の塗りたくった液体が妙に熱く感じて、自然とアソコがひくひくしちゃう。

 しかも、それだけじゃ終わらない。
 だって、わたしの身体をいじってるのはひとりじゃないから。

「じゃ、俺はこっちだ。もっとよくしてやる」

 首領の手が、わたしのおっぱいで遊ぶように捏ねはじめた。
 快楽を逃がさないようにわたしを後ろからがっちり抱きしめ、くにくにとおっぱいを揉み拉く。
 乳首を摘ままれたり、乳輪をなぞるように親指ですられたりすると、上からも下からも快楽が押しよせる。

「くく……ああ、この俺が。ひとりの女をふたりで分けあうだなんてなあ」
「ほんとだぜオッサン。アンタさえいなけりゃあな」
「そりゃあこっちのセリフだ。――だが」

 首領が肩口にキスをして、わたしを誘導するように頬を擦りつける。
 ああ、おひげ。おひげがあたって。ちょっとくすぐったくて。でも、ドキドキする。
 まるで、こっちを向け、と言われている気がして、わたしは横を向いた。

「こっちはふたりがかりだ。わけもわかんねえくらい、嬢ちゃんを気持ちよくしてやれる」

 唇にしゃぶりつかれ、そのままころころと舌を転がされる。
 ただでさえ恋愛初心者なのに、初めての経験がこれだなんて、身体も頭も全然ついていかない。
 わたしはなすがままになるだけで、ふわ、とか、あぁ、とか、言葉にならない声を出すことしかできない。
 口の端からとろとろと涎がこぼれていく。
 キスしている間も、胸も、あそこも両方たっぷりといじられ、お腹の奥の方がきゅんと熱くなってる気がした。

 ぐぢゅ、ぐぢゅ、と水音が響いている。
 いつの間にか、アソコいじられてる指が二本に増えているみたい。塗りつけられた液体の効果か、なんだかすっごく熱くて、わたしはふとももを擦りあわせたくてむずむずしてしまう。
 けれど、脚を閉じることは許されない。
 騎士ウィルにしっかりとのしかかられ、腰すらまともに動かせない。

「おいオッサン。手ェどかせよ」
「チッ、オマエな。イイトコばっかもってくなよ」
「いーだろ? 唇はテメエに貸してやるからよ」

 何の交渉かと思えば、首領の手が片方どけられる。
 かわりに左のおっぱいには、騎士ウィルが唇を寄せてきた。
 ぱくりと乳首を喰まれて、そのまま舐られる。もう片方の乳首は首領にくりくりいじられたまま、双方ばらばらに愛される。

「ふぁ……っ」
「ん。気持ちーな? ほら、嬢ちゃんは、こっち集中しような?」
「ゃ、ぁ……首領……」
「ほら、キスだ。俺だってまだ足りねえ」

 そのうえ、首領にはまた、めちゃくちゃキスされる。
 首領の唇は少しかさかさしてて、でも、分厚くて、気持ちいい。とんとん、って舌をノックされるから、わたしも同じように返してみたら、彼が満足そうに深く笑ったのがわかった。

「ぁっ……!」

 けれど、油断することなんてできない。
 アソコをきゅっと摘ままれるような感覚がして、わたしの身体はぶるぶる震える。
 唇も、おっぱいも、アソコも、全部ばらばらに刺激を与えられるから、神経がついていかない。

「ふぁ、あ、ぁぁん……!」

 クリトリスをくりくりいじられ、強い刺激を与えられる。
 苦しいくらいの快楽に、わたしは涙目で騎士ウィルの方に視線を向けた。

「オッサンばっかじゃねーだろ? 俺の方も見やがれ」
「ん、ぅ……騎士ウィル……」
「…………その呼び方は早々にどうにかしてほしいが」

 ……それはそうかもしれない。
 だって、あくまでも便宜上の通称だもんね。
 でも、ここにいるふたりともバグウィルだから、名前をそのまま呼ぶと、どっちがどっちだかわからない。

「バグウィル、だろ。ウィルでもいい」
「ウィル……」
「上出来」
「ぁ……!」

 そう言って彼は、わたしの胸もとに強く吸いついた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

BLゲームの世界に転生したら騎士二人の♂♂の受けとなった。

ほのじー
恋愛
☆騎士団長♂→前世持ち秘書♀←副団長♂☆ 仕事中倒れて気を失ってしまったレイは、ここが『ベルアメール・ラスト城の物語』、略して『BLの城』と呼ばれる十八禁BLゲームの世界であると気がついた。そして、彼女の上司である騎士団長と副団長はそのゲームの推しカプだったのだ!!レイは二人の愛を影からサポートすることを決意したのだが・・・ 「セル副団長、頼まれていた商品(大人の玩具二つ)届きました」「ありがとう、レイちゃん。一つは君のだよ」「え・・・?」 何故かある時からレイが巻き込まれるようになってしまう。「なんで─────!!」 ~HOTランキング7位ありがとうございます!!~ ※最終的に一人を選ぶものではありません。あくまでヒロインが二人のヒーローに愛される物語です ※前作と同じ世界観ですが、単体で読めるようになっています ※18禁の描写には☆マークが付いています ※物語の関係上、BL表現があります

腹黒伯爵の甘く淫らな策謀

茂栖 もす
恋愛
私、アスティア・オースティンは夢を見た。 幼い頃過ごした男の子───レイディックと過ごした在りし日の甘い出来事を。 けれど夢から覚めた私の眼前には、見知らぬ男性が居て───そのまま私は、純潔を奪われてしまった。 それからすぐ、私はレイディックと再会する。 美しい青年に成長したレイディックは、もう病弱だった薄幸の少年ではなかった。 『アスティア、大丈夫、僕が全部上書きしてあげる』   そう言って強姦された私に、レイディックは手を伸ばす。甘く優しいその声は、まるで媚薬のようで、私は抗うことができず…………。  ※R−18部分には、♪が付きます。 ※他サイトにも重複投稿しています。

【R18】聖女召喚に巻き込まれた地味子で社畜な私に、イケメンエリート魔導師の溺愛が降ってきました

弓はあと
恋愛
巻き込まれ召喚されて放っておかれそうになった私を救ってくれたのは、筆頭魔導師のルゼド・ベルダー様。 エリート魔導師でメガネも似合う超イケメン、聖女召喚に巻き込まれた地味子で社畜な私とは次元の違う別世界の人。 ……だと思っていました。 ※ヒロインは喪女のせいか鈍感です。 ※予告無しでR18シーンが入ります(本編で挿入行為はありません、濃厚な愛撫のみ。余力があったら本番行為のおまけ話を投稿します)。短い話です、8話で完結予定。 ※過去に前半部分が似た内容の現代物小説を投稿していますが、こちらは異世界ファンタジーならではの展開・結末となっております。 ※2024年5月25日の近況ボードもご確認ください。 ※まだはっきりと決まっていませんが後日こちらの話を削除し、全年齢版に改稿して別サイトで投稿するかもしれません。 ※設定ゆるめ、ご都合主義です。

【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!

楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。 (リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……) 遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──! (かわいい、好きです、愛してます) (誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?) 二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない! ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。 (まさか。もしかして、心の声が聞こえている?) リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる? 二人の恋の結末はどうなっちゃうの?! 心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。 ✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。 ✳︎小説家になろうにも投稿しています♪

軽い気持ちで超絶美少年(ヤンデレ)に告白したら

夕立悠理
恋愛
容姿平凡、頭脳平凡、なリノアにはひとつだけ、普通とちがうところがある。  それは極度の面食いということ。  そんなリノアは冷徹と名高い公爵子息(イケメン)に嫁ぐことに。 「初夜放置? ぜーんぜん、問題ないわ! だって旦那さまってば顔がいいもの!!!」  朝食をたまに一緒にとるだけで、満足だ。寝室別でも、他の女の香水の香りがしてもぜーんぜん平気。……なーんて、思っていたら、旦那さまの様子がおかしい? 「他の誰でもない君が! 僕がいいっていったんだ。……そうでしょ?」  あれ、旦那さまってば、どうして手錠をお持ちなのでしょうか?  それをわたしにつける??  じょ、冗談ですよね──!?!?

魔力なしと虐げられた令嬢は孤高の騎士団総長に甘やかされる

橋本彩里(Ayari)
恋愛
五歳で魔力なしと判定され魔力があって当たり前の貴族社会では恥ずかしいことだと蔑まれ、使用人のように扱われ物置部屋で生活をしていた伯爵家長女ミザリア。 十六歳になり、魔力なしの役立たずは出て行けと屋敷から追い出された。 途中騎士に助けられ、成り行きで王都騎士団寮、しかも総長のいる黒狼寮での家政婦として雇われることになった。 それぞれ訳ありの二人、総長とミザリアは周囲の助けもあってじわじわ距離が近づいていく。 命を狙われたり互いの事情やそれにまつわる事件が重なり、気づけば総長に過保護なほど甘やかされ溺愛され……。 孤高で寡黙な総長のまっすぐな甘やかしに溺れないようにとミザリアは今日も家政婦業に励みます! ※R15については暴力や血の出る表現が少々含まれますので保険としてつけています。

春画を売ったら王子たちに食べられた

四季
恋愛
 どこにでもいる普通のOLの里奈は、山の中でスケッチをしていたら異世界に迷い込んだ。魔力のない里奈は『非人』として国に保護されて、洗濯の下女の仕事をしている。将来のためにお金を貯めようと、こっそりエロ画を描いて売っていた。どうも里奈の描いたエロ画はこの国では刺激が強かったらしい。「これを描いたのはおまえか?」と、俺様王子に食べられた。恋い焦がれていた人の兄と関係を持った。  里奈が王子の子どもを妊娠したことによって、長い歴史の中でねじ曲げられた非人と王族との真実が明かされようとした。そして命を狙われはじめた。二人の王子の間で揺れ動く恋心。生き残るために日本で育った常識を捨てた。  R18 *性的描写や残酷描写を想像させる描写あります。誤字脱字多で不快感を覚える方はお控えください。執筆に集中したいので感想欄を閉じさせていただきます。お読みくださり、ありがとうございます。  すみません、クライマックスですが、更新ペース下がります。

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~

恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん) は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。 しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!? (もしかして、私、転生してる!!?) そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!! そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

処理中です...