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本編
5.作画により部屋の縮尺が若干おかしいせいでベッドのサイズが以下略
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なんて、セリフだけで一発昇天なことを言われてしまい、わたしはぱくぱくと口を開け閉めした。
え? まさか……と思ううちに、ぼふりとやわらかい感触がして、わたしは瞬く。
あー……ベッドだ。
わたし、いま、ベッドにおろされた。
これ、あれじゃん?
部屋のすみにあるベッドじゃない?
作画により部屋の縮尺が若干おかしいせいで妙にサイズがでかすぎると噂の、二次小説ですっごく便利に使われている、あの!
って、うぉぉぉぉい!?
騎士ウィルいつのまに鎧脱いでるの!?
その服っ! スキンの設定で変更可能な、普段着スタイル……!
ゲームと一緒で一瞬で着替えられるとか、そういう機能ついてるんですねそうなんですね!?
やっぱり赤い鬣な彼には、黒いシャツがめちゃくちゃ似合う。
こうして抱き込まれると、スパイシーな男性らしい香りがすることにさらにドキドキしちゃうんですけど……あの、手が……手がっ。頬に添えられるの、ヤバいです。
「俺がこの日をどんなに待ってたか、テメエは知らねェだろ」
苦しげなハスキーボイスで囁かれちゃったら、それだけで身体がぶるぶる震えちゃう。
頬に触れてたはずの手がするすると滑り、首に、鎖骨に、そして胸へと移動する。
さらに服の上から胸をぐにって揉まれて、わたしは慌てた。
導手の姿はゲーム内に出てこない。
だからわたしの姿は、わたしのまま。
けど、導手専用の装備は存在するからね。ゲーム仕様で、わたし自身も妙に露出度の高い服を着ていたらしく、はらはらしてしまう。
がちゃがちゃした革鎧は適当に外され、ぽいぽい投げ捨てられる。それだけじゃなくてさ、ブレストアーマーで隠れていたシャツのボタン、彼がちょこっと引っ張るだけで、簡単にはじけ飛んだ。
そこからシンプルなレースのブラが現れて、騎士ウィルがごくりを喉を鳴らすのがわかった。
……って!
下着はわたしが普段つかってるヤツじゃない!? なんでここだけ現実仕様なのよ……!
ゲーム内で設定されてないから!? そうなんですか!?
この世界の他の女の子の下着がどういうモノかわからないけど、彼はブラの外し方なんて知らないらしい。
シャツのボタンと同じように引っ張られ、背中のホックの方が耐えきれず、ブチって音をたてて外れた。
「った!」
がりっと引っかかれるような痛みについ声をあげてしまうと、騎士ウィルがハッとし、手を止める。
「おい。あまり乱暴にしてやるなよ」
首領がそう言うとともに、のそのそと重たい足音が近付いてくる。
彼はもふもふの毛皮のコートを近くのイスに適当に引っかけて、騎士ウィルと反対側にどさりと腰かけた。
ベッドが沈み込むのがわかって、それと同時に腕が伸びてくる。
ゴツゴツとした厳つい指輪をいくつもはめた手が、わたしの肩をそっと撫でた。
彼は引っかかったままのシャツを引っ剥がして、ひっかき傷ができている背中にそっと指で触れた。
「――――ッん!」
その手つきにゾクゾクしてしまい、わたしは仰け反る。
「――ほら、やっぱ傷になってるじゃねえか。あにしてくれてんだ、この若造」
「そんなつもりじゃ」
「あーあー、かわいそうにな。ほら、嬢ちゃん。俺ンとこ来な。優しく優しく可愛がってやるからよ」
なんて言いながら、わたしを背中から抱き寄せるのは、首領の方だった。
え? まさか……と思ううちに、ぼふりとやわらかい感触がして、わたしは瞬く。
あー……ベッドだ。
わたし、いま、ベッドにおろされた。
これ、あれじゃん?
部屋のすみにあるベッドじゃない?
作画により部屋の縮尺が若干おかしいせいで妙にサイズがでかすぎると噂の、二次小説ですっごく便利に使われている、あの!
って、うぉぉぉぉい!?
騎士ウィルいつのまに鎧脱いでるの!?
その服っ! スキンの設定で変更可能な、普段着スタイル……!
ゲームと一緒で一瞬で着替えられるとか、そういう機能ついてるんですねそうなんですね!?
やっぱり赤い鬣な彼には、黒いシャツがめちゃくちゃ似合う。
こうして抱き込まれると、スパイシーな男性らしい香りがすることにさらにドキドキしちゃうんですけど……あの、手が……手がっ。頬に添えられるの、ヤバいです。
「俺がこの日をどんなに待ってたか、テメエは知らねェだろ」
苦しげなハスキーボイスで囁かれちゃったら、それだけで身体がぶるぶる震えちゃう。
頬に触れてたはずの手がするすると滑り、首に、鎖骨に、そして胸へと移動する。
さらに服の上から胸をぐにって揉まれて、わたしは慌てた。
導手の姿はゲーム内に出てこない。
だからわたしの姿は、わたしのまま。
けど、導手専用の装備は存在するからね。ゲーム仕様で、わたし自身も妙に露出度の高い服を着ていたらしく、はらはらしてしまう。
がちゃがちゃした革鎧は適当に外され、ぽいぽい投げ捨てられる。それだけじゃなくてさ、ブレストアーマーで隠れていたシャツのボタン、彼がちょこっと引っ張るだけで、簡単にはじけ飛んだ。
そこからシンプルなレースのブラが現れて、騎士ウィルがごくりを喉を鳴らすのがわかった。
……って!
下着はわたしが普段つかってるヤツじゃない!? なんでここだけ現実仕様なのよ……!
ゲーム内で設定されてないから!? そうなんですか!?
この世界の他の女の子の下着がどういうモノかわからないけど、彼はブラの外し方なんて知らないらしい。
シャツのボタンと同じように引っ張られ、背中のホックの方が耐えきれず、ブチって音をたてて外れた。
「った!」
がりっと引っかかれるような痛みについ声をあげてしまうと、騎士ウィルがハッとし、手を止める。
「おい。あまり乱暴にしてやるなよ」
首領がそう言うとともに、のそのそと重たい足音が近付いてくる。
彼はもふもふの毛皮のコートを近くのイスに適当に引っかけて、騎士ウィルと反対側にどさりと腰かけた。
ベッドが沈み込むのがわかって、それと同時に腕が伸びてくる。
ゴツゴツとした厳つい指輪をいくつもはめた手が、わたしの肩をそっと撫でた。
彼は引っかかったままのシャツを引っ剥がして、ひっかき傷ができている背中にそっと指で触れた。
「――――ッん!」
その手つきにゾクゾクしてしまい、わたしは仰け反る。
「――ほら、やっぱ傷になってるじゃねえか。あにしてくれてんだ、この若造」
「そんなつもりじゃ」
「あーあー、かわいそうにな。ほら、嬢ちゃん。俺ンとこ来な。優しく優しく可愛がってやるからよ」
なんて言いながら、わたしを背中から抱き寄せるのは、首領の方だった。
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