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旧友
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驚きながらドアを開けると、佑一は何も言わずにズカズカと上がり込んだ。
「おい、どうしたんだよ。よく俺の住居が判ったな」
「公安だからな」
佑一はそれだけ言うと、和真が施錠するのを見て、床に腰を下ろす。和真は向かいのソファに腰かけながら、可笑しそうに微笑んだ。
「…なんか、お前が俺のとこに来るなんて、久しぶりだな。高三以来だろ」
「他に行くところがなかったんでな……。お前の処しか思いつかなかった」
佑一はそう言いながら、鞄をテーブルの上に出し、中からノートパソコンを取り出した。
「何だ、それ?」
「西村孝義のパソコンだ」
「なに?」
さすがの和真も驚いた。
「どういう事だ? 安積がパソコンは奪われたって言ってたじゃないか?」
「安積さんには、そう報告した」
佑一は、眼鏡の奥の眼を和真に向けた。その真剣な面持ちに、和真の表情も真面目になった。
「何があったんだ?」
「……本部からの指示で、オレはパソコンを別に運んだ。電話を受けて、そう指示したのは安積さんだ。そしてその移動中、駅の中で四人が襲撃して来た。――タイミングが早すぎた」
「厚木研究所の中に、敵の組織に連絡した奴がいるって事か?」
「それも考えられる。…が、もっと危険な可能性は、公安内部に敵の組織と通じてる人間がいる可能性だ」
「まさか……」
和真は佑一の言葉を聞いて絶句した。佑一は和真の顔を見つめた。
「正直に言うと――誰が敵で、誰が味方か判らない。だからパソコンを奪われたと嘘の報告をした。もし公安内部に敵がいるなら、オレが嘘をついてパソコンをまだ持っている事が判ってるはずだ。また、オレを狙うに違いない」
「お前…わざと自分を囮にしようってのか?」
佑一は頷いた。
「オレを狙ってこないなら、公安内部に内通者はいない事になる。それが判明したら、事を明るみに出す」
「お前にパソコンを持って帰るように指示したのは誰なんだ?」
「まだ確認できてない。明日、本庁に行った時に、課長、班長のどちらかが指示を出しただろうから、それをまず見極める」
「大丈夫なのか? 行ったら、すぐに拘束なんてハメになるんじゃないだろうな」
「敵が公安全体なら、そうなる可能性もある。そのために、お前のところに来たんだ」
佑一は和真の眼を見た。
「誰か敵か判らない状況で……お前しか信用できる人間がいなかった」
佑一は、和真にそう言って瞳を向けた。
「このパソコンを預かってくれないか。それがあるうちは、敵も迂闊にオレに手出しできないはずだ」
「判ったよ」
和真は微笑みながら、即答した。佑一の方が、その呆気なさに驚きを見せる。
「おい…本当にいいのか? それを持つという事は、お前にも危険性があるという事だ。それにもしバレたら、懲戒になる可能性だってあるんだぞ」
「お前が必要と判断したんだろ? お前のやる事に間違いなんかないさ」
和真は微笑んだままそう答える。佑一は湧き上がる気持ちを隠すように横を向いた。
「……ったく、知らないからな」
佑一はそう呟くと、パソコンを起動させた。パスワード入力の画面になる。
「中に、何が入ってるんだ?」
「パスワードが判らなくて、中が見れない。しかしこの中に重要機密が入ってるのは間違いないんだ」
佑一は少し考えていたが、口を開いた。
「西村は中国の連中と取引をしていた。それで公安が監視していたんだ。しかし西村は警察に…オレに保護を求めたんだ。オレは上に相談するから、明日まで待つように言った。その翌日に死体になって発見されたんだ」
「それで公安は、西村が自殺じゃないと最初から言ってたのか」
納得する和真の前で、佑一は苦悩を露わにした。
「西村は機密漏えいの罪より、殺されることの恐怖があったんだろう。西村を死なせたのは…オレの判断ミスだ」
佑一は悔恨の表情を見せながらそう言った。和真はその顔を見ていたが、やがて口を開く。
「まあ、それだけ相手の動きが早かったって事だろ? 西村を殺ったのは、その中国の連中なのか?」
「恐らくな。オレを襲ったのは、尾行はヘタクソだったが、暴力沙汰には慣れてそうな連中だった。日本語も達者だったな」
佑一は自分が受けた襲撃事件をそう話した。
それを聞いた和真が、感心したように言う。
「お前、四人相手に戦って、無事だったんだよな。偉く強いじゃないか」
「留学中に軍事格闘術のインストラクターと知り合って、四年間みっちりトレーニングした。しかし……オレの見たところ、相手も場慣れしていたな。少なくとも素人ではなかった」
「戦い方で判ったのか?」
「それもあるが、やる事に躊躇がなく、合図で撤退していった。あれは集団戦闘に、それなりの経験がある集団だ」
「なるほどね。へぇ~、やるねえ、お前も」
感心する和真に、佑一は考えながら口を開いた。
「いや、相手は武器を出さなかったから、殺す気はなかったんだろう。狙いはPCを奪うことだったはずだ。本気でオレを殺しにかかっていたなら、四人はキツかったろう。恐らく四人もいれば、オレからあっさりとPCを奪取できるものだと思ってたはずだ」
「そこのアテが外れた訳か。けど、大した奴だよ、お前は」
笑ってみせる和真に対し、佑一は眼を向けた。
「お前こそ、まさか十六段になってるとは思わなかったよ。お前は警察でも、ちょっとした有名人だ」
佑一はPCをいじる手を止めて、軽く笑ってみせた。和真は微かな苦笑とともに、口を開く。
「……あの夏の大会で、自分のふがいなさが身に染みたのさ。どんな非常時にも、対応できるようにならないと、と思って手当たり次第に手を出しただけだよ」
和真の言葉に、佑一は僅かに驚きの表情をみせた。が、佑一は無言で再びPCに眼を戻した。
「やはり誕生日や結婚記念日、イニシャル等ではないな。そう、単純なパスワードの訳はないか……」
「パスワード解除以外に、見る方法はないのか?」
「ディスクを取り出して、外付けハードディスク状にして見る方法もあるんだが、こいつはそれすらもガードしてるセキュリティだ。パスワードが判らないと難しい」
和真がそこで、思いついたように声をあげる。
「そうだ。俺たちは明日、西村の元妻に会いに行く。もしかしたら、パスワードを知ってるかもしれないな」
「パスワード本体でなくても、何か手がかりが得られればな。――じゃあ、オレは行くぞ」
「なんだ、泊まってきゃいいじゃないか」
立ち上がる佑一に、和真はそう言った。佑一は玄関に向かう途中で和真を振り返る。
「いや、オレとお前につながりがあると判るのは危険だ。お前も、パソコンも危なくなる。警察内部でも、オレたちは対立しているという形の方がいい」
「そう振る舞えって事か? 俺、嘘つくの苦手なんだけど」
和真の言葉に、佑一は苦笑する。
「お前、警察に向いてないんじゃないか?」
「実はそうかもって、俺も思ってるところさ」
和真も苦笑して見せる。微笑みのなかから、佑一が真面目な表情になった。
「…くれぐれも、気をつけろよ」
「おう」
和真は短く返答した。そしてすぐに言い返す。
「お前こそ、気をつけろよ」
佑一は微かに笑い返した。
「おい、どうしたんだよ。よく俺の住居が判ったな」
「公安だからな」
佑一はそれだけ言うと、和真が施錠するのを見て、床に腰を下ろす。和真は向かいのソファに腰かけながら、可笑しそうに微笑んだ。
「…なんか、お前が俺のとこに来るなんて、久しぶりだな。高三以来だろ」
「他に行くところがなかったんでな……。お前の処しか思いつかなかった」
佑一はそう言いながら、鞄をテーブルの上に出し、中からノートパソコンを取り出した。
「何だ、それ?」
「西村孝義のパソコンだ」
「なに?」
さすがの和真も驚いた。
「どういう事だ? 安積がパソコンは奪われたって言ってたじゃないか?」
「安積さんには、そう報告した」
佑一は、眼鏡の奥の眼を和真に向けた。その真剣な面持ちに、和真の表情も真面目になった。
「何があったんだ?」
「……本部からの指示で、オレはパソコンを別に運んだ。電話を受けて、そう指示したのは安積さんだ。そしてその移動中、駅の中で四人が襲撃して来た。――タイミングが早すぎた」
「厚木研究所の中に、敵の組織に連絡した奴がいるって事か?」
「それも考えられる。…が、もっと危険な可能性は、公安内部に敵の組織と通じてる人間がいる可能性だ」
「まさか……」
和真は佑一の言葉を聞いて絶句した。佑一は和真の顔を見つめた。
「正直に言うと――誰が敵で、誰が味方か判らない。だからパソコンを奪われたと嘘の報告をした。もし公安内部に敵がいるなら、オレが嘘をついてパソコンをまだ持っている事が判ってるはずだ。また、オレを狙うに違いない」
「お前…わざと自分を囮にしようってのか?」
佑一は頷いた。
「オレを狙ってこないなら、公安内部に内通者はいない事になる。それが判明したら、事を明るみに出す」
「お前にパソコンを持って帰るように指示したのは誰なんだ?」
「まだ確認できてない。明日、本庁に行った時に、課長、班長のどちらかが指示を出しただろうから、それをまず見極める」
「大丈夫なのか? 行ったら、すぐに拘束なんてハメになるんじゃないだろうな」
「敵が公安全体なら、そうなる可能性もある。そのために、お前のところに来たんだ」
佑一は和真の眼を見た。
「誰か敵か判らない状況で……お前しか信用できる人間がいなかった」
佑一は、和真にそう言って瞳を向けた。
「このパソコンを預かってくれないか。それがあるうちは、敵も迂闊にオレに手出しできないはずだ」
「判ったよ」
和真は微笑みながら、即答した。佑一の方が、その呆気なさに驚きを見せる。
「おい…本当にいいのか? それを持つという事は、お前にも危険性があるという事だ。それにもしバレたら、懲戒になる可能性だってあるんだぞ」
「お前が必要と判断したんだろ? お前のやる事に間違いなんかないさ」
和真は微笑んだままそう答える。佑一は湧き上がる気持ちを隠すように横を向いた。
「……ったく、知らないからな」
佑一はそう呟くと、パソコンを起動させた。パスワード入力の画面になる。
「中に、何が入ってるんだ?」
「パスワードが判らなくて、中が見れない。しかしこの中に重要機密が入ってるのは間違いないんだ」
佑一は少し考えていたが、口を開いた。
「西村は中国の連中と取引をしていた。それで公安が監視していたんだ。しかし西村は警察に…オレに保護を求めたんだ。オレは上に相談するから、明日まで待つように言った。その翌日に死体になって発見されたんだ」
「それで公安は、西村が自殺じゃないと最初から言ってたのか」
納得する和真の前で、佑一は苦悩を露わにした。
「西村は機密漏えいの罪より、殺されることの恐怖があったんだろう。西村を死なせたのは…オレの判断ミスだ」
佑一は悔恨の表情を見せながらそう言った。和真はその顔を見ていたが、やがて口を開く。
「まあ、それだけ相手の動きが早かったって事だろ? 西村を殺ったのは、その中国の連中なのか?」
「恐らくな。オレを襲ったのは、尾行はヘタクソだったが、暴力沙汰には慣れてそうな連中だった。日本語も達者だったな」
佑一は自分が受けた襲撃事件をそう話した。
それを聞いた和真が、感心したように言う。
「お前、四人相手に戦って、無事だったんだよな。偉く強いじゃないか」
「留学中に軍事格闘術のインストラクターと知り合って、四年間みっちりトレーニングした。しかし……オレの見たところ、相手も場慣れしていたな。少なくとも素人ではなかった」
「戦い方で判ったのか?」
「それもあるが、やる事に躊躇がなく、合図で撤退していった。あれは集団戦闘に、それなりの経験がある集団だ」
「なるほどね。へぇ~、やるねえ、お前も」
感心する和真に、佑一は考えながら口を開いた。
「いや、相手は武器を出さなかったから、殺す気はなかったんだろう。狙いはPCを奪うことだったはずだ。本気でオレを殺しにかかっていたなら、四人はキツかったろう。恐らく四人もいれば、オレからあっさりとPCを奪取できるものだと思ってたはずだ」
「そこのアテが外れた訳か。けど、大した奴だよ、お前は」
笑ってみせる和真に対し、佑一は眼を向けた。
「お前こそ、まさか十六段になってるとは思わなかったよ。お前は警察でも、ちょっとした有名人だ」
佑一はPCをいじる手を止めて、軽く笑ってみせた。和真は微かな苦笑とともに、口を開く。
「……あの夏の大会で、自分のふがいなさが身に染みたのさ。どんな非常時にも、対応できるようにならないと、と思って手当たり次第に手を出しただけだよ」
和真の言葉に、佑一は僅かに驚きの表情をみせた。が、佑一は無言で再びPCに眼を戻した。
「やはり誕生日や結婚記念日、イニシャル等ではないな。そう、単純なパスワードの訳はないか……」
「パスワード解除以外に、見る方法はないのか?」
「ディスクを取り出して、外付けハードディスク状にして見る方法もあるんだが、こいつはそれすらもガードしてるセキュリティだ。パスワードが判らないと難しい」
和真がそこで、思いついたように声をあげる。
「そうだ。俺たちは明日、西村の元妻に会いに行く。もしかしたら、パスワードを知ってるかもしれないな」
「パスワード本体でなくても、何か手がかりが得られればな。――じゃあ、オレは行くぞ」
「なんだ、泊まってきゃいいじゃないか」
立ち上がる佑一に、和真はそう言った。佑一は玄関に向かう途中で和真を振り返る。
「いや、オレとお前につながりがあると判るのは危険だ。お前も、パソコンも危なくなる。警察内部でも、オレたちは対立しているという形の方がいい」
「そう振る舞えって事か? 俺、嘘つくの苦手なんだけど」
和真の言葉に、佑一は苦笑する。
「お前、警察に向いてないんじゃないか?」
「実はそうかもって、俺も思ってるところさ」
和真も苦笑して見せる。微笑みのなかから、佑一が真面目な表情になった。
「…くれぐれも、気をつけろよ」
「おう」
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