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第一章 転生そして成長
第10話 VSエナ!?
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かくして、ミノタウロスのエナの家にやってきた一行。
「お~い!エナ~開けてたも~!!」
由良がエナの家の大きな扉をドンドンと力強く叩く。すると、中からエナが顔を出した。
「わぁ~、由良さんにクロロちゃん!!それにルアちゃ…………ん?」
由良達の姿を見ると来客に喜びの笑顔を見せたエナだったが、ルアの姿を見た途端に驚いたような表情を見せた。
「こ、こんにちはエナさん。」
じっ……とエナに視線を送られたルアは、少し恥ずかしがりながらも挨拶をする。
すると、エナは……。
「……ごめんねルアちゃんちょっといいかなぁ?」
「えっ?……わわわっ!?!?」
エナはルアのもとに歩み寄ると、突然彼のことを持ち上げて何度も何度も、確かめるように匂いを嗅ぎ始めた。
「クンクン……クンクン……??」
「え、エナさん!?な、何してるんですかッ!?」
エナの大きな腕の中でもがくルア。しかし、彼女の腕力の前では彼の抵抗など無いに等しいものだった。
「う~ん?……う~ん。なんでルアちゃんからこんなに濃い同族のオスの匂いが……。」
何度もエナはルアの匂いを嗅いでは首をかしげている。そんな彼女に由良は問いかける。
「エナや、その匂い……間違いないのかの?」
「はいぃ~……間違うわけないです~。」
由良の言葉に、エナは大きく頷くと抱きかかえていたルアのことを優しく地面に降ろした。
「あ、それで皆さんお揃いで~今日は何の用ですかぁ?」
「うむ、どうやらルアが見せたいものがあるらしくてのぉ~。それを見せるにはお主の家でなくてはならぬということなのじゃ。」
「なるほどぉ~それなら中にどうぞ~。」
用件を察したエナは快く三人を家の中へと招き入れる。
「うむ、邪魔するのじゃ。」
「おっじゃましま~す!!」
「お、お邪魔します……。」
そしてエナの家の中に入ると、早速由良はルアに例の技を見せてくれと頼み込んだ。
「それではルア、やってみてくれんかの?」
「う、うん。」
ルアは、先ほど森でやったようにエナのことを強く思い浮かべた。すると、体の内側から大きな力が溢れてくるのを感じた……のだが、ルアは途中で一度思いとどまって由良の方に顔を向けた。
「あ、あの……お母さん?」
「む?どうしたのじゃ?」
「もし……その、ボクが暴走しちゃったらちゃんと止めてくれる?」
「任せておくのじゃ!!安心せい。」
「ありがと……それじゃあ………。」
再びルアはエナのことを強く思い浮かべたそして溢れでてくる力に身を任せて、ポツリとキーとなる言葉を呟いた。
「メタモルフォーゼ。」
「「「………ッ!!!!」」」
ルアがそうつぶやいた瞬間に、由良達を目を開けていられないほどのまばゆい光が襲った。そして、由良達が未だチカチカとしている目を開けると、さっきまでルアがいた場所にはエナと同じぐらい大きなミノタウロスが立っていた。
「ブオォォォォォッ!!」
「おぉぉぉっ!?これはこれは……。」
「あわわわわっ!!ルアちゃんがぁ~っ!!」
突如としてミノタウロスへと変貌を遂げたルアに思わず驚きの声をあげる由良とクロロ。
しかし、そんな中、エナがミノタウロスへと変貌したルアの前に立ちはだかった。そして、うっとりとした顔で言った。
「あぁ……夢みたいです~。あんなに可愛いルアちゃんが、こんなに逞しいオスになっちゃうなんてぇ~。」
「オオォォォォッ!!」
ミノタウロスとなり自我を失っているルアは、目の前に立ちはだかったエナに向かって襲い掛かる。
がしかし、あっさりとルアはエナに押し倒されてしまった。倒された衝撃でルアは意識を取り戻し、彼の視界にエナの顔が映った。
その表情はいつになく恍惚としていた。
「はぁっはぁっ!!えへへへ……ルアちゃん知ってますかぁ~?私たちミノタウロスの間ではぁ~組み倒されたオスはぁ~メスの言いなりにならないといけないんですよぉ~?」
「ブモッ!?」
赤く染まったエナの表情がどんどんルアの顔に近づいてきた、その時だった。
「そこまでじゃ。」
ゴツンと、エナの頭に由良のげんこつが振り下ろされた。
「あいたぁ~っ!?」
その痛みと衝撃で、エナは一瞬で理性を取り戻したようだ。
「お主が興奮する気持ちはわかるが、それ以上先はわしが許さぬ。」
「はぅぁ~すみませんでしたぁ~。」
頭にできた大きなたんこぶを抑えながらエナは由良に謝った。そしてゆっくりとルアの方へと歩みを進めると、こう語りかけた。
「ルアや?わしがわかるかの~?」
その言葉にルアは頷いた。どうやら自我を取り戻せたらしい。その反応に満足したようにうなずいた由良は考察を始めた。
「なるほど、このようにミノタウロスのオスに変化してオーガを倒したというわけじゃな。」
「ミノタウロスのオスなら確かにオーガ程度には負けませんもんね。納得です。」
そして由良はエナにもある質問を投げかけた。
「エナや、ミノタウロスとなったルアの力はどうじゃった?」
「えっとぉ~……普通ですかねぇ~。」
エナの普通という言葉に改めてルアは、エナがミノタウロスの中でも規格外の怪力の持ち主であることを悟ったのだった。
「お~い!エナ~開けてたも~!!」
由良がエナの家の大きな扉をドンドンと力強く叩く。すると、中からエナが顔を出した。
「わぁ~、由良さんにクロロちゃん!!それにルアちゃ…………ん?」
由良達の姿を見ると来客に喜びの笑顔を見せたエナだったが、ルアの姿を見た途端に驚いたような表情を見せた。
「こ、こんにちはエナさん。」
じっ……とエナに視線を送られたルアは、少し恥ずかしがりながらも挨拶をする。
すると、エナは……。
「……ごめんねルアちゃんちょっといいかなぁ?」
「えっ?……わわわっ!?!?」
エナはルアのもとに歩み寄ると、突然彼のことを持ち上げて何度も何度も、確かめるように匂いを嗅ぎ始めた。
「クンクン……クンクン……??」
「え、エナさん!?な、何してるんですかッ!?」
エナの大きな腕の中でもがくルア。しかし、彼女の腕力の前では彼の抵抗など無いに等しいものだった。
「う~ん?……う~ん。なんでルアちゃんからこんなに濃い同族のオスの匂いが……。」
何度もエナはルアの匂いを嗅いでは首をかしげている。そんな彼女に由良は問いかける。
「エナや、その匂い……間違いないのかの?」
「はいぃ~……間違うわけないです~。」
由良の言葉に、エナは大きく頷くと抱きかかえていたルアのことを優しく地面に降ろした。
「あ、それで皆さんお揃いで~今日は何の用ですかぁ?」
「うむ、どうやらルアが見せたいものがあるらしくてのぉ~。それを見せるにはお主の家でなくてはならぬということなのじゃ。」
「なるほどぉ~それなら中にどうぞ~。」
用件を察したエナは快く三人を家の中へと招き入れる。
「うむ、邪魔するのじゃ。」
「おっじゃましま~す!!」
「お、お邪魔します……。」
そしてエナの家の中に入ると、早速由良はルアに例の技を見せてくれと頼み込んだ。
「それではルア、やってみてくれんかの?」
「う、うん。」
ルアは、先ほど森でやったようにエナのことを強く思い浮かべた。すると、体の内側から大きな力が溢れてくるのを感じた……のだが、ルアは途中で一度思いとどまって由良の方に顔を向けた。
「あ、あの……お母さん?」
「む?どうしたのじゃ?」
「もし……その、ボクが暴走しちゃったらちゃんと止めてくれる?」
「任せておくのじゃ!!安心せい。」
「ありがと……それじゃあ………。」
再びルアはエナのことを強く思い浮かべたそして溢れでてくる力に身を任せて、ポツリとキーとなる言葉を呟いた。
「メタモルフォーゼ。」
「「「………ッ!!!!」」」
ルアがそうつぶやいた瞬間に、由良達を目を開けていられないほどのまばゆい光が襲った。そして、由良達が未だチカチカとしている目を開けると、さっきまでルアがいた場所にはエナと同じぐらい大きなミノタウロスが立っていた。
「ブオォォォォォッ!!」
「おぉぉぉっ!?これはこれは……。」
「あわわわわっ!!ルアちゃんがぁ~っ!!」
突如としてミノタウロスへと変貌を遂げたルアに思わず驚きの声をあげる由良とクロロ。
しかし、そんな中、エナがミノタウロスへと変貌したルアの前に立ちはだかった。そして、うっとりとした顔で言った。
「あぁ……夢みたいです~。あんなに可愛いルアちゃんが、こんなに逞しいオスになっちゃうなんてぇ~。」
「オオォォォォッ!!」
ミノタウロスとなり自我を失っているルアは、目の前に立ちはだかったエナに向かって襲い掛かる。
がしかし、あっさりとルアはエナに押し倒されてしまった。倒された衝撃でルアは意識を取り戻し、彼の視界にエナの顔が映った。
その表情はいつになく恍惚としていた。
「はぁっはぁっ!!えへへへ……ルアちゃん知ってますかぁ~?私たちミノタウロスの間ではぁ~組み倒されたオスはぁ~メスの言いなりにならないといけないんですよぉ~?」
「ブモッ!?」
赤く染まったエナの表情がどんどんルアの顔に近づいてきた、その時だった。
「そこまでじゃ。」
ゴツンと、エナの頭に由良のげんこつが振り下ろされた。
「あいたぁ~っ!?」
その痛みと衝撃で、エナは一瞬で理性を取り戻したようだ。
「お主が興奮する気持ちはわかるが、それ以上先はわしが許さぬ。」
「はぅぁ~すみませんでしたぁ~。」
頭にできた大きなたんこぶを抑えながらエナは由良に謝った。そしてゆっくりとルアの方へと歩みを進めると、こう語りかけた。
「ルアや?わしがわかるかの~?」
その言葉にルアは頷いた。どうやら自我を取り戻せたらしい。その反応に満足したようにうなずいた由良は考察を始めた。
「なるほど、このようにミノタウロスのオスに変化してオーガを倒したというわけじゃな。」
「ミノタウロスのオスなら確かにオーガ程度には負けませんもんね。納得です。」
そして由良はエナにもある質問を投げかけた。
「エナや、ミノタウロスとなったルアの力はどうじゃった?」
「えっとぉ~……普通ですかねぇ~。」
エナの普通という言葉に改めてルアは、エナがミノタウロスの中でも規格外の怪力の持ち主であることを悟ったのだった。
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