上 下
457 / 1,052
第四章

仔牛肉のコートレット

しおりを挟む

「よっ…。」

 一度街の外に出て、ある程度広い場所でハウスキットを出現させる。早速中へと入りコックコートに着替えて厨房へと向かう。

「私も手伝いましょうか?」

 そうイリスが気を利かせてくれたが……。

「今回はそんなに仕込みが難しくないから大丈夫だ。ゆっくり座って休憩しててくれ。」

 今回作る料理は仕込み自体がそんなに多くはないため、手が余ってしまう可能性がある。そうなるとみんなとしても面白くないだろうから、今回は一人で調理をする。

「今回はを作るぞ。」

 この料理名こそあまり耳にはしないだろうが、実はこの料理は日本の多くの家庭で親しまれているものだ。
 コートレットはフランス語なのだが、これを日本語で直訳するとカツレツになる。つまり今から作るのはフランス風のカツレツだ。

「先ずはパン粉にパルメザンチーズと乾燥させて粉末状にした香草を何種類か入れてよく混ぜる。」

 パン粉にパルメザンチーズと香草を混ぜ込むことにより、チーズのうま味と香草の爽やかな香りをパン粉につけることができるのだ。

「次は卵液。」

 普通のカツレツを作るときは小麦粉、卵、パン粉の順で肉につけていくのだが…。今回は小麦粉と卵を混ぜた卵液を作って行程を省略する。

 卵液の作り方は簡単だ。溶いた卵に牛乳、極少量のお酢、そして小麦粉を入れてしっかりと混ぜるだけだ。後はこれに肉をつけてパン粉をまぶせば終わりだ。

「パン粉をしっかりつけて……。後はバターを使って揚げ焼きにしていこう。」

 今回はコートレットという事で、バターの香りをつけるためにフライパンで揚げ焼きにする。フライパンに少し多めに油を馴染ませて、パン粉をつけた肉をのせてから火をつける。
 先に油を熱してから肉をいれてしまうと、あっという間にパン粉が焦げてしまうため注意しなければならない。

「まずは弱火でじっくり火を通して、両面に少し焼き色がついたらバターを入れて全体に絡めていく。」

 バターの香りが出て、パン粉にもしっかりその香りがついたら180℃のオーブンでしっかりと中まで火を通す。

「よし、火が入ったな。後はしっかり油をきって盛り付ける。」

 付け合わせに先ほど直売所で購入した野菜を少々盛り付け、本命のコートレットを盛り付けて……完成だ。
 これにつけるソースはトマトソースがおすすめだが、今回は定番の中濃ソースも選べるようにしておこう。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

異世界転生!俺はここで生きていく

おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。 同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。 今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。 だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。 意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった! 魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。 俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。 それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ! 小説家になろうでも投稿しています。 メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。 宜しくお願いします。

異世界転移したけど、果物食い続けてたら無敵になってた

甘党羊
ファンタジー
唐突に異世界に飛ばされてしまった主人公。 降り立った場所は周囲に生物の居ない不思議な森の中、訳がわからない状況で自身の能力などを確認していく。 森の中で引きこもりながら自身の持っていた能力と、周囲の環境を上手く利用してどんどん成長していく。 その中で試した能力により出会った最愛のわんこと共に、周囲に他の人間が居ない自分の住みやすい地を求めてボヤきながら異世界を旅していく物語。 協力関係となった者とバカをやったり、敵には情け容赦なく立ち回ったり、飯や甘い物に並々ならぬ情熱を見せたりしながら、ゆっくり進んでいきます。

転生幼女の怠惰なため息

(◉ɷ◉ )〈ぬこ〉
ファンタジー
ひとり残業中のアラフォー、清水 紗代(しみず さよ)。異世界の神のゴタゴタに巻き込まれ、アッという間に死亡…( ºωº )チーン… 紗世を幼い頃から見守ってきた座敷わらしズがガチギレ⁉💢 座敷わらしズが異世界の神を脅し…ε=o(´ロ`||)ゴホゴホッ説得して異世界での幼女生活スタートっ!! もう何番煎じかわからない異世界幼女転生のご都合主義なお話です。 全くの初心者となりますので、よろしくお願いします。 作者は極度のとうふメンタルとなっております…

異世界のんびりワークライフ ~生産チートを貰ったので好き勝手生きることにします~

樋川カイト
ファンタジー
友人の借金を押し付けられて馬車馬のように働いていた青年、三上彰。 無理がたたって過労死してしまった彼は、神を自称する男から自分の不幸の理由を知らされる。 そのお詫びにとチートスキルとともに異世界へと転生させられた彰は、そこで出会った人々と交流しながら日々を過ごすこととなる。 そんな彼に訪れるのは平和な未来か、はたまた更なる困難か。 色々と吹っ切れてしまった彼にとってその全てはただ人生の彩りになる、のかも知れない……。 ※この作品はカクヨム様でも掲載しています。

異世界転生は、0歳からがいいよね

八時
ファンタジー
転生小説好きの少年が神様のおっちょこちょいで異世界転生してしまった。 神様からのギフト(チート能力)で無双します。 初めてなので誤字があったらすいません。 自由気ままに投稿していきます。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

異世界無知な私が転生~目指すはスローライフ~

丹葉 菟ニ
ファンタジー
倉山美穂 39歳10ヶ月 働けるうちにあったか猫をタップリ着込んで、働いて稼いで老後は ゆっくりスローライフだと夢見るおばさん。 いつもと変わらない日常、隣のブリっ子後輩を適当にあしらいながらも仕事しろと注意してたら突然地震! 悲鳴と逃げ惑う人達の中で咄嗟に 机の下で丸くなる。 対処としては間違って無かった筈なのにぜか飛ばされる感覚に襲われたら静かになってた。 ・・・顔は綺麗だけど。なんかやだ、面倒臭い奴 出てきた。 もう少しマシな奴いませんかね? あっ、出てきた。 男前ですね・・・落ち着いてください。 あっ、やっぱり神様なのね。 転生に当たって便利能力くれるならそれでお願いします。 ノベラを知らないおばさんが 異世界に行くお話です。 不定期更新 誤字脱字 理解不能 読みにくい 等あるかと思いますが、お付き合いして下さる方大歓迎です。

処理中です...