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異世界転生、馴染んだ次は、バトル三昧。……マジか!

第28話

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「あの? 誰ですか? てか、ここどこですか!!」

マジここどこー! 早く俺戻らねーといけねぇーのに!

「まぁまぁ、落ち着いてぇー。我が主人」

ん? 我が主人。
 で、この見た事のある空間……もしかして!

「貴方って叛逆リベリオンですか?」

「ん。そうだよぉ」

やっぱり。
 えー。こんなオッサンだったの。
欲望デジールの意志はスゲー美人で、俺はオッサンかよー。
 そう、叛逆リベリオンはオッサンだった。
 くすんだ金髪に垂れ目。着崩しただらしないスーツ。
 なんかお父さんみたい。……そういえば、元気かなー、父さん。
 って! 今は、感傷に浸ってる場合じゃ無いんだよー!

「で、叛逆リベリオンさん? はなんで俺をここに連れて来たんですか?」

「ハハハ。さんはやめてくれよ。僕は、君のマギア。君がかしこまる相手じゃ無いよ。
我が主人」

と、叛逆リベリオンは、奇怪な椅子に座りながらそう言った。
 因みに、奇怪な椅子は、背もたれにに逆十字。足は、苦しむ人間の像、と奇怪というか、気色悪いと言った感じだ。

「じぁ、その我が主人っていうの辞めてくれ。
 見た目的にあんたの方が上なんだし。
落ち着かないんだけど」

「それは、失敬。じゃぁ、光太郎君で。
まず、どうしてここに連れて来たか? だったね。それは、君が本当に死にそうだったからだよ」

「死にそうだった。おいおい、知らないのかよ俺は死なねーよ。
 それが、俺の体質なんだから」

「まぁ、そうなんだけどさ。あー、言い方が悪かったかな。
 我が主人。君は、僕を使わずに神血の力を使おうとしただろう?」

「まぁ、そうだな」

「それがいけなかったのさ。
 マギア無しで神血を使うって言うのは、かなりリスクが伴う。
 今回だって、僕が君の精神をこっちに引きずり込んでいなかったら死んでたよ。
精神が」

「精神が死んだらどうなってたんだ」

「そうだね。まぉ廃人かな」

こえー! 俺、そんな危ないことしてたんだ。
 うわーマジかよー。

「さてとっ。それじゃぁ、僕の質問にも答えてもらおうかな? 我が主人」



「僕の心情は持つべき者の義務ノブレスオブリージュじゃなくて、等価交換ギブアンドテイク
 僕は君の命を救い、君の質問に答えた。
なら、僕の質問に答えてもらうよ」

とその気色の悪い椅子から飛降り、俺に近づきながらそう言った。
んー。まぁ良いか。

「何だよ? 悪いが、難しい質問には答えれる自信は無いぞ」

「ハハハ。そこまで難しい質問じゃないよ。
何、簡単だよ。君が僕の力を預けるに相応しいかどうか、見極める為の質問だよ」

「何だよ?」

「質問。我が主人。君、孤独になれる?」

? どう言う意味だ? 良くわからない? 
 いや意味は分かるど、質問の意味が分からない?

「あー、ごめん、ごめん。少しはしょりすぎちゃったよ。
 言い直そう。君は、君に関わり君を信じた者全てを裏切る事ができるかい?」

裏切るってそんな事……

「この質問はね。僕の僕にとってとても大事な事なんだよ。
 僕、つまり叛逆はんぎゃくとは、世のことわりから外れることを言う。
 自由気ままに。 そして、ことわりから外れると言うことは、その理に縛られている全てを出来な敵に回すってことさ。
 だから、問う。我が主人。君は、孤独になる覚悟があるかい? あるなら、この手を取ってくれ」

そう言い叛逆リベリオンは俺に右手を差し伸ばした。
「そんなの、決まってるだろう。皆んなを守れるなら俺は孤独にでもなってやるよ!」
 って言えたら良いんだろうけど。
残念ながら俺は、漫画の主人公じゃない。だから、いきなりそんな事言われたって決断出来る訳がない。
 だから俺は、その手を掴む事は出来なかった。
 きっと、ケイヤだったら手を取れるんだろうな。
 多分。
 アイツは俺に出来ない事ができる。
 誇れる親友だから。
 けど、俺は……そんな事出来ない!
 だって1人は寂しい事を知ってるから。
いやまぁ、実を言うと、1人の本当の寂しさを知っている奴を知っているだけなんだけどさ。
 けど、多分叛逆リベリオンの手を掴まないと勝てないんだろうなー。デンカさんには。
 けど、なぁ、しちまったしなぁー。

        ※※※

俺がまだ小さかった時。
 俺は、学校でも有名な虐待をされていたクラスメートと体育館の倉庫に閉じ込められた事があった。
 そいつは、死んだ目で倉庫の片隅に座っていた。
 俺は、一頻り外に出る為に暴れて回って疲れて、ソイツの隣に座った。
 そして
 
「なぁ、お前何で親に虐待されてんてんだろ」

今思えば俺は、酷いやつだ。
 普通こんな事聞ぐらいべきじゃないんだろうけど。
 この時の俺は、悪癖が常時出てたから。
 気になった事とか、知りたい事は何をしてでも知るような子供だった。
 それこそ、相手に一生の傷を負わせても。
 勿論、ソイツは口を継ぐだ。
 けど俺は、

「なぁ、なぁなぁなぁなぁ。聞こえてんだろう! 答えろよー」

と超ひつこく聞いた。
 そして、勿論の事だが

「うるせぇーーー!!!」

ってソイツは怒って俺に殴ってきた。
 いや、まぁ本当。これが当たり前な事で。
完全にら俺が悪いんだけど。
 この時の俺はそれが全く分からなくて、殴り返してたんだよなぁ。
 そんで、俺がボコボコになるまでソイツに殴られてそれでも、俺が虐待をされてる理由を聞いできたから。
 いよいよソイツは根負けして、

「知らねーよ。勝手にアイツらがしてくるだ」

ってポツリと言った。
 だから俺は、

「寂しくねーの?」

って聞いた。
本当。この時の俺どうかしてたよ。

「別に」

「ふーん。けど、俺はお前が寂しそうだからこれからお前の隣にいてやる」

「はっ」

「父さんが、言ってた。人生に1人でいいから隣にいたいやつを見つけろって。
だから、いてやるよ」

「勝手に決めんなよ」

「良いだろう。約束だ」

         ※※※

そうだった。何で忘れてたんだ。
 
「悪いな。叛逆リベリオン。お前のその手は受け取れない。
 けど、お前の力はもらう」

「それは、横暴じゃないかな?」

「何言ったんだ。自分で言ったんじゃねーか。
 叛逆とは、理から外れる事だってよ。
 だから俺は、外れるのさ。お前と言う名の理に」

「ハハハハハ。正解だよ。我が主人。
僕の口八丁で手を掴んでいたら僕は、君を拒絶していた。
 けど、君は僕の口車に乗らず最後まで自分の意志に従った。
 受け取るといいよ。僕の力を」

        ※※※

目が覚めると、

「かはっ」

首を絞められている村正と銀がいた。

「うふふ。動けるようになったんですね」

「あぁ。アンタを殺すために三途の川をクロールで引き返してきたぜ」

そう言い、俺は口元を引きつらせた。





 


 
 






 
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