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2章 ダンジョンと刀
第44話 迷宮攻略科の戦闘能力測定
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[体力測定二日目]
今日は、一般科の生徒は参加せず見学だけできるようになっている。
主役は迷宮攻略科の生徒たちだ。なにをやるかというと、迷宮攻略科の生徒たちが得意な武器を持ってロボットと対戦し、それを観客に見せつけるのだ。そして、ロボットへのダメージを計測し、それによって戦闘能力の大小を格付けする。
その様子を一般科の生徒や教師、はたまた政府や武器メーカーの人たちが見学しにくる、という一大行事だった。
ということで、オレたちはいつもの戦闘服を身に纏い、それぞれ戦いやすい服を上に着てスタンバっていた。
「なんで今日は体操服じゃないんだろーね?」
トレーニングウェア姿のゆあちゃんが、派手なパーカーと短パンを着ている鈴に話しかける。
「一種のお祭りみたいなものだからじゃない?今日は学生以外に政府の人たちも見学に来るらしいわよ」
「へぇ~」
オレはというと、いつもダンジョンに忍び込んでいたときの服装を着ていた。というのは、黒い戦闘服の上に3セットの双剣を背負い、腰の両サイドにも双剣をさしたスタイルだ。やっぱり、こっちの方がしっくりくる。
「今日のりっくんは虫スタイルだね」
「やめてよ、その言い方……せめてカブトムシスタイルとかにして」
「それも虫じゃない」
「虫でもカッコいい虫なら全然おっけー」
「男ってホントよくわからないわね。そろそろ行くわよ」
「りょーかい」
今日もまた鈴を先頭に廊下に出る。注目を浴びながら向かったのは訓練場だ。
「うわ~……人がいっぱい……」
訓練場に入ると、2階席が多くの人で埋め尽くされていた。全校生徒3000人近くが集まってるのでは?と思うくらい人がいる。以前から、『なんで訓練場に観客席なんてあるのだろう?』と思っていたが、この時のためだったのか。
オレたちは、衆目にさらされながら、それぞれの得意武器を持って、訓練場の端のスペースで準備を始めた。ストレッチをしたり、武器の状態を確認したり、そんな感じだ。
ある程度準備が終わった後、改めて訓練場の中心を見ると、すでに何人かの生徒がロボットとの戦闘訓練をはじめていた。訓練場を4分割して、4人の生徒が同時に戦いを披露していた。生徒とロボットは一対一だ。
戦っている姿を見学している観客席は、「おぉ~」とか、「きゃー!」とか騒がしい。
それから、鈴やゆあちゃんの番が同時にやってくる。2人が前に出て構えると、男子たちがこぞって熱い視線を送っていて、なんか嫌な気持ちになる。
まぁ……2人が可愛いってのは……まぁ……わからんでもないけど……
オレは、なんで嫌な気持ちになっているのか自分でもよくわからないまま、順番を待った。そして、オレの番がやってくる。
「咲守陸人くん!」
「はい!」
名前を呼ばれて前に出る。今まで騒がしかった会場が急に静かになった。たくさんの人に見られていると気づく。みんな、ダンジョン踏破者に興味津々のようだ。
ロボットの前に到着し、指定の位置で構えをとる。試合開始の合図を待った。
「ふぅぅ……」
深呼吸し、神経を集中させて、背中の双剣に手をかける。
「……よし」
なぜこんなに本気の目をしているのか。それは、体力測定が始まる数日前に、鈴からこう言われていたからだ。
今日は、一般科の生徒は参加せず見学だけできるようになっている。
主役は迷宮攻略科の生徒たちだ。なにをやるかというと、迷宮攻略科の生徒たちが得意な武器を持ってロボットと対戦し、それを観客に見せつけるのだ。そして、ロボットへのダメージを計測し、それによって戦闘能力の大小を格付けする。
その様子を一般科の生徒や教師、はたまた政府や武器メーカーの人たちが見学しにくる、という一大行事だった。
ということで、オレたちはいつもの戦闘服を身に纏い、それぞれ戦いやすい服を上に着てスタンバっていた。
「なんで今日は体操服じゃないんだろーね?」
トレーニングウェア姿のゆあちゃんが、派手なパーカーと短パンを着ている鈴に話しかける。
「一種のお祭りみたいなものだからじゃない?今日は学生以外に政府の人たちも見学に来るらしいわよ」
「へぇ~」
オレはというと、いつもダンジョンに忍び込んでいたときの服装を着ていた。というのは、黒い戦闘服の上に3セットの双剣を背負い、腰の両サイドにも双剣をさしたスタイルだ。やっぱり、こっちの方がしっくりくる。
「今日のりっくんは虫スタイルだね」
「やめてよ、その言い方……せめてカブトムシスタイルとかにして」
「それも虫じゃない」
「虫でもカッコいい虫なら全然おっけー」
「男ってホントよくわからないわね。そろそろ行くわよ」
「りょーかい」
今日もまた鈴を先頭に廊下に出る。注目を浴びながら向かったのは訓練場だ。
「うわ~……人がいっぱい……」
訓練場に入ると、2階席が多くの人で埋め尽くされていた。全校生徒3000人近くが集まってるのでは?と思うくらい人がいる。以前から、『なんで訓練場に観客席なんてあるのだろう?』と思っていたが、この時のためだったのか。
オレたちは、衆目にさらされながら、それぞれの得意武器を持って、訓練場の端のスペースで準備を始めた。ストレッチをしたり、武器の状態を確認したり、そんな感じだ。
ある程度準備が終わった後、改めて訓練場の中心を見ると、すでに何人かの生徒がロボットとの戦闘訓練をはじめていた。訓練場を4分割して、4人の生徒が同時に戦いを披露していた。生徒とロボットは一対一だ。
戦っている姿を見学している観客席は、「おぉ~」とか、「きゃー!」とか騒がしい。
それから、鈴やゆあちゃんの番が同時にやってくる。2人が前に出て構えると、男子たちがこぞって熱い視線を送っていて、なんか嫌な気持ちになる。
まぁ……2人が可愛いってのは……まぁ……わからんでもないけど……
オレは、なんで嫌な気持ちになっているのか自分でもよくわからないまま、順番を待った。そして、オレの番がやってくる。
「咲守陸人くん!」
「はい!」
名前を呼ばれて前に出る。今まで騒がしかった会場が急に静かになった。たくさんの人に見られていると気づく。みんな、ダンジョン踏破者に興味津々のようだ。
ロボットの前に到着し、指定の位置で構えをとる。試合開始の合図を待った。
「ふぅぅ……」
深呼吸し、神経を集中させて、背中の双剣に手をかける。
「……よし」
なぜこんなに本気の目をしているのか。それは、体力測定が始まる数日前に、鈴からこう言われていたからだ。
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