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会社でのヒミツ情事 ⑦

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「あ……はあ……」


 溜息をつくように、甘い声をあげる。課長は腰を引き、今度は勢いよく奥まで突き刺すと……今度こそ私は甲高い喘ぎ声をあげた。私は手を伸ばし、課長の肩にしがみつく。課長も私の背中に腕を回した。お互いの体が近づいた分、挿入はさらに深くなり、課長の男性は最奥にある快感の源まで容易にたどりついた。


「ん、あ、あぁん…!あ、い、あぁん……」

「はる、気持ちいい?」


 必死になって何度も頷くと、耳元で課長は「ちゃんと言って」と囁く。


「き、もちいい、です……」

「どこが?」

「お、おくがぁ……!」


 課長は乱暴に腰をゆすり、奥まで何度も突き上げる。私の嬌声は、フロア中に響き渡る。


「ご主人さま、もうイくから…!」


 課長の吐息も、どんどん熱を帯びていった。身勝手な動きが増え、ナカを突き立てる剛直はどんどん硬く張り詰めていく。もうイク……と告げようとした時、遠くから足音が聞こえた。その音は課長にも聞こえたようで、大きく揺さぶっていた腰のピストンをやめた。


「……警備員かな?」

「え……?」


 もう誰もいないと安心して、さっきまでとろけきった嬌声をあげていた。思わず口に手を添えた。


「はる、隠れるよ」


 ずるっと課長は私のナカから彼自身を抜き取り、私を抱き上げ、デスクに隠れるように床に寝かせた。課長も、そのまま身を隠す。
ドキドキ、と心臓はうるさい。こんなところ、誰かに見られたらどうしよう。私は太ももまで愛液が飛び散るくらい濡らして、課長は彼自身を露出させている。どっからどう見ても、情事の真っ最中だ。
 警備員の足音は、ドンドン近くなってきた。怖くなって課長の腕を掴むと、私を見下ろしていた課長は私の上に覆いかぶさった。そして脚を割り入って、白い私の粘液に塗れた陰茎を、もう一度秘部に勢いよく挿入した。
 思わず声が上がりそうになり口を手で押さえると、課長はその手に、甘い口づけを落とした。そして、音が立たないようにゆっくりと動き始める。
 私の嬌声は喉にたまり、息が苦しくなってくる。課長もそれは同じのようで、唇を噛んで快感に耐えるように眉を顰めていた。
 懐中電灯の光が、私たちが隠れているデスクのすぐ近くの壁を照らした。警備員の足音が、2、3歩だけフロアに入り込んだ。
それなのに、課長の腰は動きを止めない。感じやすいスポットをえぐるように陰茎を引き出し、そしてゆっくりと沈む込む静かな水音でさえ、私の欲情を掻き立てる。息を止め、警備員が過ぎ去るのを待っていると、幸いにもすぐに踵を返して出ていき、足音はドンドン遠のいていった。
全く聞こえなくなったころで、課長は大きく腰を揺さぶり、私の子宮口を突き上げた。きゅん、と子宮が快感を受け止める。


「あぁん……!」

「はる……いい子だったね。ほら、ご褒美だよ」


 机の上に手を伸ばし、取り残されたままのピンクローターとコントローラーを手に取る。ボタンを少しいじったと思えば、課長が指先で摘まんだローターが大きく震え始めた。そして、ローターを皮がすっかりめくれ上がった淫核に押し付けた。


「あぁぁああっ!」


 私は突き上げる快感に逆らうことができず、ビクビクと体を大きく震わせる。


「……はる、イクときはちゃんと言えって言っただろう?悪い子だ」

「だ、だってぇ、だめ、またイク、イクからぁ……!」

「ローター、気持ちいい?」


 何度も何度も頷く。課長はローターを少し離したと思ったら、すぐに柔らかく押しあてる。クリトリスの下から上へ撫で、振動が強いままくるくるとその周りをなぞられると、それだけですぐにイッてしまう。快感の波は強いのに、課長は何度も腰を最奥まで打ち付ける。


「あ、も、だめ、だめだからぁ……!」

「……はあ……はる、またイキそう?」

「は、い……ご主人様ぁあ!」


 縋り付くものが欲しくて、ご主人様に向かって腕を伸ばす。ご主人様は淫核に押し付けていたローターから手を放し、私の背中を救い上げて強く抱きしめた。


「はる、俺も……っあ……」


 ご主人様は、私の耳元で快感に耐え辛そうな声を漏らす。……たったそれだけなのに、私の心臓はきゅっとちぢこまり……同じように肉壁がご主人様を締め付けた。
 ナカの締め付けは、次第に強くなっていく。


「あぁ……」


 ご主人様は先ほどより大きなうめき声をあげて、私を抱く腕の力を強めた。ナカでは、ビクッとご主人様が震え……少しだけ力が緩んだ。
 ご主人様は根元のあたりを摘まみながら、ゆっくりと私のナカから引き抜いていく。
コンドームの先っぽには、たっぷりと白い体液がたまっていた。私はそれをみて、ゆっくりと、安心感と悦びに満ちた息を吐いた。ご主人様は私の愛液がテラテラと光っていたコンドームを抜き、口を縛って、デスクの中から取り出したコンビニの袋に入れていた。さらにそれの口も縛り、デスクの横にあるごみ箱に放り込んだ。


「それ、ここに捨てるんですか……?」

「だって、持って歩きたくないでしょう?」

「でも……」


 こんなオフィスの一角に、二人の情事の痕跡を残されるのは恥ずかしく……脚をもじもじとこすり合わせる。


「まだ足りない?」

「そ、そういうわけじゃなくって……」

「わかってますよ。さ、行きましょうか」


 床に落ちていた私のストッキングと下着の塊を、課長は拾い上げた。そして……それを丁寧にたたむ。


「か、返してください!」

「どうして?」

「どうしてって……」

「こんなにびしょびしょに濡れた下着履いてると、気持ち悪くありませんか?」


 確かに、ちょっとだけ気持ち悪いけど……パンツを履いていない方が恥ずかしくて仕方がない。


「それで、今夜はどうします?そんな下着もストッキングも履いていない状態で、このまま電車に乗って帰りますか?」


 その意地悪な言葉を聞いた私は、慌てて首を横に振る。……こんな恥ずかしい格好で、電車に乗ることなんてできない。


「そうでしょう? 外でタクシーでも拾いましょう。あと、コレを……」


 課長は私のスカートをめくりあげて、落ちていたローターをまだ湿り気の残る秘部に押し込んでいく。


「あ……な、なんでぇ?」

「ホテルに着いたら取ってあげますよ。タクシーの運転手にばれないといいですね」

「やだぁ……」


 甘い余韻の残る肉壁は、その小さな細長いローターですら悦んで受け入れる。課長は、コントローラーをまた操作する。その途端、微弱な振動が再び快楽を引き寄せ始める。


「ん、あ、やぁあん!」

 
 ビクビクと震える私をしり目に、課長は落ちていたUSBメモリを拾った。まだ、議事録の確認が済んでいないことを、私はその時になってようやっと思い出した。


「『これは』後ほど確認しておきます……内容がひどかったら、次は『お仕置き』ですよ、はる」


 そういって、課長はいやらしく口角をあげた。その淫らな視線は、私の体をさらに深い夜の中に誘うだけだった。
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