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167 王城にて
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久しぶりに王城に行くべきだと思ったが寝巻きのキャミソールで身体を起こす。噛まれたり舐められた。手は出されているが、下半身はまだ無事だ。服を脱がされているけれど。手を滑らされて危ない時はあったけれど。髪が伸びてきたけれど切りたいが伸ばした方が良いらしい。邪魔だから切りたい。胸も残念なほどに平らだ。
「……怒らないのですか?」
「揉む程ないですから。私も胸板触ったり毛皮に顔を埋めてるので寛大にならないといけないのかと少し悟りました。今日は城に行くので支度させてください。」
「????用事はございませんよね。暫くぐーたらすると宣言されていたでは無いですか。」
「……見たいじゃないですか。大半の令息や令嬢が試験を落として留年になったんですから。」
魔法で鬱血痕を消してしまう。時間も問題ない。
「もっときつく噛み付けば良かったです。支度させますのでお待ちください。」
「……はい。」
我儘だったかな???アリアが食事の準備などを整えたりする。身支度くらい自分で出来るのにイザーク様に全て着せられた。解せぬ。
「アリアは?」
「別の仕事を命じております。嫌ですか?」
「……楽しいですか?自分で出来るのに。」
「楽しいですよ。仕事にしては遅れるかと。」
「仕事じゃないですよ。魔導師団に顔を出して落ちた学生の親がいたら顔だけ見て帰ろうかと。」
「……それなら問題ないですね。」
仕事をすると言うなら遅刻だしイザーク様もどうせなら休んで時間を見た方が良いと諌言してくれただろう。だけど私はそんなつもりは全くない。
「せめて前日には教えてください。希望に添えない場合もあります。」
「……すみません。」
「怒っていませんよ。何を着せるか悩みたいのです。楽しむ時間をなるべく頂きたいだけです。衣装や髪飾りを選ぶ時間を頂きたいのです。」
「……あ、そうですか。」
王城に遊びに行く。城に行くからと護衛らしい姿だ。とりあえずユーリ様に報告してからと思ったが会議でいないようだ。魔導師団に顔を出して進捗とかを聞く状況でなく、なんか揉めていた。
「こんな納期、数量、品質、予算で作れるかーー!!!」
「爵位もない出来損ないどもが!!!!」
あ、これは近寄ったらダメなやつだ。物音を立てないように。そう思ったらイザーク様に抱き上げられて気配を消してその場からとりあえず離れた。彼の耳で音が拾える程度の距離を取る。
「揉めてますね。」
「揉めてる内容は大体理解しましたが……」
「ユーリ様もあちらにいるようですね。」
「これ、帰っていいですよね?」
「帰りたいですか?」
「……本来私はここに来てない人ですし。」
腕の中に収められて見上げていると耳は魔導士団のトラブルの方に向けていた。やめておいた方がいい気がする。
「わかりました。」
「ミカエラはそれで良いのですか?貴方が始めた仕事の話ですし。」
「はい。しばらく仕事はしない。方法開示もしましたし……それで城に上がらなくていいならそれでいいかなって。」
「私があそこに飛び込んだら余計なこと降りかかってくるだけです。帰りましょう。逃げましょう。」
逃げましょうと本音が出た。面倒ごとに関わるのは嫌だ。いつも通らない道を通って帰る。だけれども城の中の会話を盗み聞きでもないが拾っていると学園でほとんどの領主候補生が留年したことを異常事態だというけれど、ヘラルド様の改革の一つで新しい教師を派遣して地位を保障して容赦ない教育をする予定だと色々飛び交っていた。直接文句言うにしてもリンドブルム大公主導の計画だからどれだけ正論を並べたところで権力で黙るしかない。それに相手が正論を使って説明してくるから殴り込む相手はそれ以上の正論でいかなければならないが、そんなものを文句を言う側が持っているわけもなく、家族に説明して留年させるしか道は残っていない。
「したいこと出来なかったですよね。」
「良いんです。おっしゃる通り思いつきで来ましたから。」
「ミカエラ、どうしますか?日程を組みますか?」
「いえいえ、お金に困ってないので仕事はしません。人に会うと困ってるとか言われて手伝ってしまいそうなので。」
身長伸ばしたい。そう思いながら逆にこちらから抱き寄せて髪を撫でる。
「なんですか?」
「図体でかい男性がごろにゃんしてるのが不思議というか面白いです。」
「良いのですか?甘えますよ?」
「うーん……」
頭を撫でる。人の姿をしているけれど私の前ではごろにゃんとしている事実。これくらいが丁度いい。
「今度私が噛みつきますよ。」
「どうぞご自由に。」
「私が刺してもそんなふうに言いそうです。」
「痛いでしょうが看病してくれるなら良いですよ?」
体格差の都合上馬車だと狭いからなのかぬいぐるみのようにやはり膝の上に座らされる。手が服の下に滑り込んできた。
「少しずつ慣れた方が良いですよ。」
「せ、せめて……家にして……つかぁさい」
馬車なんて恥ずかしすぎて死ぬ。嫌いじゃないし、そういう事も覚悟しないといけないわけで……それなら努力するからせめて家にして欲しい。壁がないと嫌だ。
「……怒らないのですか?」
「揉む程ないですから。私も胸板触ったり毛皮に顔を埋めてるので寛大にならないといけないのかと少し悟りました。今日は城に行くので支度させてください。」
「????用事はございませんよね。暫くぐーたらすると宣言されていたでは無いですか。」
「……見たいじゃないですか。大半の令息や令嬢が試験を落として留年になったんですから。」
魔法で鬱血痕を消してしまう。時間も問題ない。
「もっときつく噛み付けば良かったです。支度させますのでお待ちください。」
「……はい。」
我儘だったかな???アリアが食事の準備などを整えたりする。身支度くらい自分で出来るのにイザーク様に全て着せられた。解せぬ。
「アリアは?」
「別の仕事を命じております。嫌ですか?」
「……楽しいですか?自分で出来るのに。」
「楽しいですよ。仕事にしては遅れるかと。」
「仕事じゃないですよ。魔導師団に顔を出して落ちた学生の親がいたら顔だけ見て帰ろうかと。」
「……それなら問題ないですね。」
仕事をすると言うなら遅刻だしイザーク様もどうせなら休んで時間を見た方が良いと諌言してくれただろう。だけど私はそんなつもりは全くない。
「せめて前日には教えてください。希望に添えない場合もあります。」
「……すみません。」
「怒っていませんよ。何を着せるか悩みたいのです。楽しむ時間をなるべく頂きたいだけです。衣装や髪飾りを選ぶ時間を頂きたいのです。」
「……あ、そうですか。」
王城に遊びに行く。城に行くからと護衛らしい姿だ。とりあえずユーリ様に報告してからと思ったが会議でいないようだ。魔導師団に顔を出して進捗とかを聞く状況でなく、なんか揉めていた。
「こんな納期、数量、品質、予算で作れるかーー!!!」
「爵位もない出来損ないどもが!!!!」
あ、これは近寄ったらダメなやつだ。物音を立てないように。そう思ったらイザーク様に抱き上げられて気配を消してその場からとりあえず離れた。彼の耳で音が拾える程度の距離を取る。
「揉めてますね。」
「揉めてる内容は大体理解しましたが……」
「ユーリ様もあちらにいるようですね。」
「これ、帰っていいですよね?」
「帰りたいですか?」
「……本来私はここに来てない人ですし。」
腕の中に収められて見上げていると耳は魔導士団のトラブルの方に向けていた。やめておいた方がいい気がする。
「わかりました。」
「ミカエラはそれで良いのですか?貴方が始めた仕事の話ですし。」
「はい。しばらく仕事はしない。方法開示もしましたし……それで城に上がらなくていいならそれでいいかなって。」
「私があそこに飛び込んだら余計なこと降りかかってくるだけです。帰りましょう。逃げましょう。」
逃げましょうと本音が出た。面倒ごとに関わるのは嫌だ。いつも通らない道を通って帰る。だけれども城の中の会話を盗み聞きでもないが拾っていると学園でほとんどの領主候補生が留年したことを異常事態だというけれど、ヘラルド様の改革の一つで新しい教師を派遣して地位を保障して容赦ない教育をする予定だと色々飛び交っていた。直接文句言うにしてもリンドブルム大公主導の計画だからどれだけ正論を並べたところで権力で黙るしかない。それに相手が正論を使って説明してくるから殴り込む相手はそれ以上の正論でいかなければならないが、そんなものを文句を言う側が持っているわけもなく、家族に説明して留年させるしか道は残っていない。
「したいこと出来なかったですよね。」
「良いんです。おっしゃる通り思いつきで来ましたから。」
「ミカエラ、どうしますか?日程を組みますか?」
「いえいえ、お金に困ってないので仕事はしません。人に会うと困ってるとか言われて手伝ってしまいそうなので。」
身長伸ばしたい。そう思いながら逆にこちらから抱き寄せて髪を撫でる。
「なんですか?」
「図体でかい男性がごろにゃんしてるのが不思議というか面白いです。」
「良いのですか?甘えますよ?」
「うーん……」
頭を撫でる。人の姿をしているけれど私の前ではごろにゃんとしている事実。これくらいが丁度いい。
「今度私が噛みつきますよ。」
「どうぞご自由に。」
「私が刺してもそんなふうに言いそうです。」
「痛いでしょうが看病してくれるなら良いですよ?」
体格差の都合上馬車だと狭いからなのかぬいぐるみのようにやはり膝の上に座らされる。手が服の下に滑り込んできた。
「少しずつ慣れた方が良いですよ。」
「せ、せめて……家にして……つかぁさい」
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