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第百八十八話 最臭兵器
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獣人の機動力は野戦においては絶大な力を発揮する。
敵の隙をつき、対応する時間を与えずして蹂躙することが可能であるからだ。
しかも数において圧倒的に獣人が劣っていたのも今は昔。
大陸各地の獣人が協力した結果、数においても互角の戦力を揃えた獣人に敵はいないかに思われた。
「後方の魔法士部隊からやるぞ」
あっさりとアンサラー王国軍の背後をとったラグニタスらは、勝利を確信して攻撃にうつろうとした。その瞬間であった。
「配合(ミックス)、発酵(ファーメンテイション)」
不可視の空気と空気の間にうねりが生じた。
それはあまりに悪意のある凶悪な罠の発動にほかならなかった。
発生したのは臭気。
それも人間が目をあけていられないほどの。
「ぬぐああああああああっ!」
普通の人間の数十倍は鋭敏な嗅覚が、あまりに刺激的な臭気を感知して獣人たちはのたうち回った。
「射よ」
本能に逆らうことができず、涙と鼻水を振りまいて悶える獣人たちの頭上に、大量の矢の雨がふりかかる。
「――――鼻を塞げ! 包帯でもなんでも鼻に詰めこむんだ!」
自らも激痛で苦悶しながらも、ラグニタスは状況を正確に洞察した。
アンサラー王国の魔法士は攻撃魔法ではなく、刺激臭を合成することで獣人を迎撃したのだ。
日本には古くから くさや という発酵食品が存在する。
これはアジやトビウオなどをくさや液に漬け込んだ際に、液のなかに存在する特殊な乳酸菌が嫌気発酵して強烈な臭気を出すことで知られる。
この臭さを遥かに上回るのがスウェーデンの誇る最臭兵器、シュールストレミングだ。
こちらはバルト海産ニシンのなかに含まれるハロアナエロビウムという細菌が発酵の過程で強烈な臭気を出すものである。
幸か不幸か、北国でもあるアンサラー王国はニシンの産地でもあった。
実験の結果、アンサラー王国魔法兵部隊は、シュールストレミングに匹敵する臭気の合成に成功したのである。
刺激臭は範囲魔法であるから、獣人の身体能力をもってしても通常の攻撃魔法のように回避することができない。
一度吸引してしまった刺激臭は、、もはや今さら鼻を塞ごうとも獣人たちを行動不能へと追いこんでいた。
降り注ぐ矢が次々に獣人の軽装に突き刺さっていく。
騎士のような全身鎧を装備していない獣人にとって、単純な矢であっても殺傷力は十分であった
「援護しろ! あれではただの的だ!」
主戦力である獣人が行動不能に陥ったことを見て取ったネルソンは、自ら銃兵部隊を率いて前進する。
しかしそれすらも想定内。
「土壁(アースウォール)」
一瞬にして銃の射線を遮る胸壁が出現し、さらにはわずかではあるが進軍を遅らせるには十分な溝が穿たれた。
魔法が距離によって減衰するならば、自軍の間近で使えばよいのだ。
獣人が魔法を使えない以上、敵に解除(キャンセル)の魔法を使える者も圧倒的に少ないのは明らかなのだから。
「ちっ! 知恵をつけやがって!」
もともと魔法の使い方について、新しい搦め手を実践してきたのはバルドの側であった。
しかし今やアンサラー王国もまたそれを学習したということか。
「だからといって、付け焼刃で俺たちを止められると思うなよ?」
ネルソンが手を振ると、手榴弾を携行した歩兵がするすると扇状に進出した。
さらに小型ではあるが、手元には十門ほどの大砲がある。
火力戦において連合軍は、アンサラー王国の一歩も二歩も先を行っているのだ。
即席の土塁程度すぐに吹き飛ばしてやると考えていたネルソンは、左後方から立ち上がる砂塵に気づいた。
「おいおい……まさかここまで計算のうちかよ?」
衝撃にネルソンは天を仰ぐ。
いったいいつから、どこまでこちらの戦術を見抜いていたのか空恐ろしくなるほどであった。
まだ距離はあるようだが、おそらくあの砂塵はアンサラー王国の別動隊、しかも騎兵部隊であろう。
獣人舞台が行動不能であり、防御力の低い銃兵が主力である味方が圧倒的に不利であることをネルソンは悟った。
反撃のための時間を稼ぐことすらままならない。
救いがあるとすれば、この援軍はアンサラー王国のプーシキンにとっても予定外であったということだろう。
プーシキンが砂塵の正体を正確に見抜くまでのわずかな猶予、その瞬間にネルソンは即断した。
「ただちに全軍転進! 可能なかぎり友軍を回収して森に逃げこめ! 補給を用意していない奴らに長い追撃戦はできん!」
ネルソンが退却を決断すると、今度は逆にアンサラー王国が造り上げた土塁が追撃の邪魔をする。
「追え! 逃がすな!」
慌ててプーシキンは追撃を指示するが、一歩ネルソンの命令が早かった。
重い装備は捨て、部隊は森林地帯へと走り出す。
「あはははははは! なかなかいい指揮官だ。負け戦だけどね」
「殿下!」
プーシキンの予想通り、騎兵部隊の指揮官はエカテリーナであった。
騎兵部隊の先頭に立ったエカテリーナは、いったいあの病弱な王女はどこへと言わんばかりの手綱さばきでネルソンの後衛へと襲いかかった。
「殿下を助け参らせよ! 全軍前進!」
まさに指揮官先頭の精髄というべきか。
王女を殺すわけにはいかないプーシキンは慌てて全軍に前進を命じた。
もちろんそれによる混乱は生じるが、相手はすでに退却に転じているのだ。今さら伏兵や逆撃を心配する必要は薄い。
「動けるか? ラグニタス?」
「かろうじて足は動く。だがしばらく目と鼻は使い物にならんな」
「敵さんもやってくれるぜ」
倒れ伏していたラグニタスを馬上に拾い上げ、ネルソンは深いため息を吐いた。
予想していた以上に敵の新たな戦術行動が見事である。
もはや旧式化していたアンサラー王国軍を侮ることは困難であった。
それに何より騎兵を率いて驀進してくる、ひときわ目立つ女があまりに不気味に感じる。
あれとはまともに当たってはいけない、とネルソンの勘がそう告げていた。
「あいつからはバルドと同類に匂いはするぜ……」
戦場を共にしたトリストヴィー軍と獣人部隊の絆は深く、七転八倒していた獣人の多くが救い出されたが、犠牲もまた多かった。
唯一の救いは、森林地帯へ逃げこんだネルソンたちを騎兵部隊を率いるエカテリーナが追撃してこなかったことだ。
「思い切りのいい男ね。部下に欲しいわ」
ネルソンの決断に迷いがあれば、損害は計り知れないものになったはずだ。あるいはネルソン自身が戦死していたかも。
あっさりと全面退却を決断したのは見事としか言えなかった。
それが敗北を確定させるものだとしても。
「――――殿下、お体を大事になさってください。こんなところで躓いては本末転倒でありましょう?」
血相を変えまっすぐにエカテリーナのもとへ駆けつけてきたプーシキンが、憤懣も露わにそう言った。
それは同時に、彼ら青年将校会議のメンバーが、主君としてエカテリーナを認めたという証でもあった。
ついにアンサラー王国は敵連合軍を相手に貴重な勝利を手にしたのである。
ネルソン率いるネドラス王国派遣軍の損害は最終的に四割を越え、組織的な戦力としての力を喪失した。
「いったん王都に戻って守備を固めるしかないな」
「一刻も早く陛下に使者を送らなければ。いまだ魔法兵力ではアンサラー王国が優位である以上、この先迂闊な戦術は危険だ」
傷だらけの身体を引きずりながら、ネルソンとラグニタスは撤退の指揮を執っていた。
教団から譲られた聖遺物だけが脅威ではない。
ついにアンサラー王国のなかにバルドに比肩するであろう将帥が登場した。そう二人は感じ取っていた。
「そういえば――おかしなものを見たな」
「なんだ?」
「あの騎兵部隊が掲げていた旗印――二匹の鶴が向かい合った家紋だが、あんな家紋はアンサラー王国にはいなかったはずなんだが」
長い間レジスタンスとして情報収集にもあたっていたラグニタスの言葉に、ネルソンはますます嫌な予感が募っていくのだった。
敵の隙をつき、対応する時間を与えずして蹂躙することが可能であるからだ。
しかも数において圧倒的に獣人が劣っていたのも今は昔。
大陸各地の獣人が協力した結果、数においても互角の戦力を揃えた獣人に敵はいないかに思われた。
「後方の魔法士部隊からやるぞ」
あっさりとアンサラー王国軍の背後をとったラグニタスらは、勝利を確信して攻撃にうつろうとした。その瞬間であった。
「配合(ミックス)、発酵(ファーメンテイション)」
不可視の空気と空気の間にうねりが生じた。
それはあまりに悪意のある凶悪な罠の発動にほかならなかった。
発生したのは臭気。
それも人間が目をあけていられないほどの。
「ぬぐああああああああっ!」
普通の人間の数十倍は鋭敏な嗅覚が、あまりに刺激的な臭気を感知して獣人たちはのたうち回った。
「射よ」
本能に逆らうことができず、涙と鼻水を振りまいて悶える獣人たちの頭上に、大量の矢の雨がふりかかる。
「――――鼻を塞げ! 包帯でもなんでも鼻に詰めこむんだ!」
自らも激痛で苦悶しながらも、ラグニタスは状況を正確に洞察した。
アンサラー王国の魔法士は攻撃魔法ではなく、刺激臭を合成することで獣人を迎撃したのだ。
日本には古くから くさや という発酵食品が存在する。
これはアジやトビウオなどをくさや液に漬け込んだ際に、液のなかに存在する特殊な乳酸菌が嫌気発酵して強烈な臭気を出すことで知られる。
この臭さを遥かに上回るのがスウェーデンの誇る最臭兵器、シュールストレミングだ。
こちらはバルト海産ニシンのなかに含まれるハロアナエロビウムという細菌が発酵の過程で強烈な臭気を出すものである。
幸か不幸か、北国でもあるアンサラー王国はニシンの産地でもあった。
実験の結果、アンサラー王国魔法兵部隊は、シュールストレミングに匹敵する臭気の合成に成功したのである。
刺激臭は範囲魔法であるから、獣人の身体能力をもってしても通常の攻撃魔法のように回避することができない。
一度吸引してしまった刺激臭は、、もはや今さら鼻を塞ごうとも獣人たちを行動不能へと追いこんでいた。
降り注ぐ矢が次々に獣人の軽装に突き刺さっていく。
騎士のような全身鎧を装備していない獣人にとって、単純な矢であっても殺傷力は十分であった
「援護しろ! あれではただの的だ!」
主戦力である獣人が行動不能に陥ったことを見て取ったネルソンは、自ら銃兵部隊を率いて前進する。
しかしそれすらも想定内。
「土壁(アースウォール)」
一瞬にして銃の射線を遮る胸壁が出現し、さらにはわずかではあるが進軍を遅らせるには十分な溝が穿たれた。
魔法が距離によって減衰するならば、自軍の間近で使えばよいのだ。
獣人が魔法を使えない以上、敵に解除(キャンセル)の魔法を使える者も圧倒的に少ないのは明らかなのだから。
「ちっ! 知恵をつけやがって!」
もともと魔法の使い方について、新しい搦め手を実践してきたのはバルドの側であった。
しかし今やアンサラー王国もまたそれを学習したということか。
「だからといって、付け焼刃で俺たちを止められると思うなよ?」
ネルソンが手を振ると、手榴弾を携行した歩兵がするすると扇状に進出した。
さらに小型ではあるが、手元には十門ほどの大砲がある。
火力戦において連合軍は、アンサラー王国の一歩も二歩も先を行っているのだ。
即席の土塁程度すぐに吹き飛ばしてやると考えていたネルソンは、左後方から立ち上がる砂塵に気づいた。
「おいおい……まさかここまで計算のうちかよ?」
衝撃にネルソンは天を仰ぐ。
いったいいつから、どこまでこちらの戦術を見抜いていたのか空恐ろしくなるほどであった。
まだ距離はあるようだが、おそらくあの砂塵はアンサラー王国の別動隊、しかも騎兵部隊であろう。
獣人舞台が行動不能であり、防御力の低い銃兵が主力である味方が圧倒的に不利であることをネルソンは悟った。
反撃のための時間を稼ぐことすらままならない。
救いがあるとすれば、この援軍はアンサラー王国のプーシキンにとっても予定外であったということだろう。
プーシキンが砂塵の正体を正確に見抜くまでのわずかな猶予、その瞬間にネルソンは即断した。
「ただちに全軍転進! 可能なかぎり友軍を回収して森に逃げこめ! 補給を用意していない奴らに長い追撃戦はできん!」
ネルソンが退却を決断すると、今度は逆にアンサラー王国が造り上げた土塁が追撃の邪魔をする。
「追え! 逃がすな!」
慌ててプーシキンは追撃を指示するが、一歩ネルソンの命令が早かった。
重い装備は捨て、部隊は森林地帯へと走り出す。
「あはははははは! なかなかいい指揮官だ。負け戦だけどね」
「殿下!」
プーシキンの予想通り、騎兵部隊の指揮官はエカテリーナであった。
騎兵部隊の先頭に立ったエカテリーナは、いったいあの病弱な王女はどこへと言わんばかりの手綱さばきでネルソンの後衛へと襲いかかった。
「殿下を助け参らせよ! 全軍前進!」
まさに指揮官先頭の精髄というべきか。
王女を殺すわけにはいかないプーシキンは慌てて全軍に前進を命じた。
もちろんそれによる混乱は生じるが、相手はすでに退却に転じているのだ。今さら伏兵や逆撃を心配する必要は薄い。
「動けるか? ラグニタス?」
「かろうじて足は動く。だがしばらく目と鼻は使い物にならんな」
「敵さんもやってくれるぜ」
倒れ伏していたラグニタスを馬上に拾い上げ、ネルソンは深いため息を吐いた。
予想していた以上に敵の新たな戦術行動が見事である。
もはや旧式化していたアンサラー王国軍を侮ることは困難であった。
それに何より騎兵を率いて驀進してくる、ひときわ目立つ女があまりに不気味に感じる。
あれとはまともに当たってはいけない、とネルソンの勘がそう告げていた。
「あいつからはバルドと同類に匂いはするぜ……」
戦場を共にしたトリストヴィー軍と獣人部隊の絆は深く、七転八倒していた獣人の多くが救い出されたが、犠牲もまた多かった。
唯一の救いは、森林地帯へ逃げこんだネルソンたちを騎兵部隊を率いるエカテリーナが追撃してこなかったことだ。
「思い切りのいい男ね。部下に欲しいわ」
ネルソンの決断に迷いがあれば、損害は計り知れないものになったはずだ。あるいはネルソン自身が戦死していたかも。
あっさりと全面退却を決断したのは見事としか言えなかった。
それが敗北を確定させるものだとしても。
「――――殿下、お体を大事になさってください。こんなところで躓いては本末転倒でありましょう?」
血相を変えまっすぐにエカテリーナのもとへ駆けつけてきたプーシキンが、憤懣も露わにそう言った。
それは同時に、彼ら青年将校会議のメンバーが、主君としてエカテリーナを認めたという証でもあった。
ついにアンサラー王国は敵連合軍を相手に貴重な勝利を手にしたのである。
ネルソン率いるネドラス王国派遣軍の損害は最終的に四割を越え、組織的な戦力としての力を喪失した。
「いったん王都に戻って守備を固めるしかないな」
「一刻も早く陛下に使者を送らなければ。いまだ魔法兵力ではアンサラー王国が優位である以上、この先迂闊な戦術は危険だ」
傷だらけの身体を引きずりながら、ネルソンとラグニタスは撤退の指揮を執っていた。
教団から譲られた聖遺物だけが脅威ではない。
ついにアンサラー王国のなかにバルドに比肩するであろう将帥が登場した。そう二人は感じ取っていた。
「そういえば――おかしなものを見たな」
「なんだ?」
「あの騎兵部隊が掲げていた旗印――二匹の鶴が向かい合った家紋だが、あんな家紋はアンサラー王国にはいなかったはずなんだが」
長い間レジスタンスとして情報収集にもあたっていたラグニタスの言葉に、ネルソンはますます嫌な予感が募っていくのだった。
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