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第一部 綿毛のようにたどり着きました
タオルラグ
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瓶を全部洗って、昨日綺麗にしたタオルを何枚か床に並べ逆さまに並べていく。全部で70個前後。
結構壮観だ。それからやっぱりかなり疲れた。
なんか、もう夕食をつくる元気もない。
ていうか夕食が「薪を運んできて、暖炉で火を起こして、生活魔法でお湯を出して、大鍋で何か湯煎する」みたいな段階で「もうご飯いらない」みたいな気持ちになっている。
日本の家から持ってきたうどんだとか、あるんだけどな。我が家のりっぱな大鍋が立派すぎて重すぎて麺類を茹でる気分が圧倒的に出ない。困った。
日本から持ってきたクラッカーと、チーズの残り、それに冷蔵庫の隅にあったサラダで今日の夕食にする。あと、生活魔法でお湯を出して、お茶。ポンカン。あー、明日は絶対残りをマーマレードにしなくちゃ。そうじゃなかったら薄切りにして干すとかね。
貴重なものっぽいから、カビさせるとか、絶対によくない。この村の中では物々交換が最強っぽいもの。
でも、マーマレードを煮るとなると、やはり明日も料理どころじゃない気がする。
火を使わなくても食べられるものを大量に準備する日が必要だな。あと、お金を貯めて小さめの鍋を買うとか。
色々日本から持ってきたおかげで、私の生活はこっちの人たちの普通の暮らしより豊かなはずなんだけれど、でもそもそも私が求めているものは多分こっちの人たちよりもずっとずっと水準が高い。まだまだ手を入れたいことばかりだ。
我が家のリビングには椅子とテーブルはあるけれど、ソファはない。というか、ソファがあるような家はあまりないんだろうな、と今日、ホワイトさんとメンストンさんの家に行って思った。となると、やはり暖炉のそばにラグが欲しい。
床にペタって座っても楽な気分になれるもの。
大きな袋を縫って中に藁を詰め込めば、クッションぽいものができるよね。
清潔さを考えると布の端切れをとっておいてそれを詰めてもいいんだろうけれど、それには結構時間がかかりそうだ。
だから最初は藁でいい。
ラグとクッションがあるときっと冬場だって役に立つ。
紅茶を飲んだらずいぶん元気になった。日本から持ってきた蜂蜜と、今日メンストンさんからもらった牛乳も入れたよ。それからシナモンをほんの少し。
生活魔法の熱湯に本当に感謝だ。
元気が出たので、昨日干したタオルを集めて色々な色を合わせてみる。
裂き編みにしよう。
かぎ針があれば鎖編みにしても良いんだけれど、今回は三つ編みだね。タオル地はモコモコしてるし。
色の組み合わせを考えるのが楽しい。濃いめのグリーンと、マスタード色と紫のバスタオルを見つけて、縦長の端切れに切った。三色を上の方で縫って留めて、三つ編みの要領で編んでいく。編み終えたところでくるくると中から巻いて円形を作る。丸いラグを作るのだ。
円形になるように形を作り、糸で縫って留めて見たら小さな鍋敷きぐらいのものができた。
なんだか嬉しい。
同じ作業をぐるぐると繰り返し、一人ぐらい座れる感じのラグを作ったところで時間切れ。外が暗くなってきた。
緯度が高いっぽいから体の感じだと夜の9時か10時か……かなり遅い時間のような気がする。でも、よく考えてみれば今日はとても色々やり遂げたんじゃないだろうか。
ラグも作ったし。ご近所さんと顔も繋いだし。それに、空き瓶も大量に洗ったし。
えらい、わたし。えらかったよ。
明日こそはマーマレードを作ろう。せっかく瓶も準備できたしね。
結構壮観だ。それからやっぱりかなり疲れた。
なんか、もう夕食をつくる元気もない。
ていうか夕食が「薪を運んできて、暖炉で火を起こして、生活魔法でお湯を出して、大鍋で何か湯煎する」みたいな段階で「もうご飯いらない」みたいな気持ちになっている。
日本の家から持ってきたうどんだとか、あるんだけどな。我が家のりっぱな大鍋が立派すぎて重すぎて麺類を茹でる気分が圧倒的に出ない。困った。
日本から持ってきたクラッカーと、チーズの残り、それに冷蔵庫の隅にあったサラダで今日の夕食にする。あと、生活魔法でお湯を出して、お茶。ポンカン。あー、明日は絶対残りをマーマレードにしなくちゃ。そうじゃなかったら薄切りにして干すとかね。
貴重なものっぽいから、カビさせるとか、絶対によくない。この村の中では物々交換が最強っぽいもの。
でも、マーマレードを煮るとなると、やはり明日も料理どころじゃない気がする。
火を使わなくても食べられるものを大量に準備する日が必要だな。あと、お金を貯めて小さめの鍋を買うとか。
色々日本から持ってきたおかげで、私の生活はこっちの人たちの普通の暮らしより豊かなはずなんだけれど、でもそもそも私が求めているものは多分こっちの人たちよりもずっとずっと水準が高い。まだまだ手を入れたいことばかりだ。
我が家のリビングには椅子とテーブルはあるけれど、ソファはない。というか、ソファがあるような家はあまりないんだろうな、と今日、ホワイトさんとメンストンさんの家に行って思った。となると、やはり暖炉のそばにラグが欲しい。
床にペタって座っても楽な気分になれるもの。
大きな袋を縫って中に藁を詰め込めば、クッションぽいものができるよね。
清潔さを考えると布の端切れをとっておいてそれを詰めてもいいんだろうけれど、それには結構時間がかかりそうだ。
だから最初は藁でいい。
ラグとクッションがあるときっと冬場だって役に立つ。
紅茶を飲んだらずいぶん元気になった。日本から持ってきた蜂蜜と、今日メンストンさんからもらった牛乳も入れたよ。それからシナモンをほんの少し。
生活魔法の熱湯に本当に感謝だ。
元気が出たので、昨日干したタオルを集めて色々な色を合わせてみる。
裂き編みにしよう。
かぎ針があれば鎖編みにしても良いんだけれど、今回は三つ編みだね。タオル地はモコモコしてるし。
色の組み合わせを考えるのが楽しい。濃いめのグリーンと、マスタード色と紫のバスタオルを見つけて、縦長の端切れに切った。三色を上の方で縫って留めて、三つ編みの要領で編んでいく。編み終えたところでくるくると中から巻いて円形を作る。丸いラグを作るのだ。
円形になるように形を作り、糸で縫って留めて見たら小さな鍋敷きぐらいのものができた。
なんだか嬉しい。
同じ作業をぐるぐると繰り返し、一人ぐらい座れる感じのラグを作ったところで時間切れ。外が暗くなってきた。
緯度が高いっぽいから体の感じだと夜の9時か10時か……かなり遅い時間のような気がする。でも、よく考えてみれば今日はとても色々やり遂げたんじゃないだろうか。
ラグも作ったし。ご近所さんと顔も繋いだし。それに、空き瓶も大量に洗ったし。
えらい、わたし。えらかったよ。
明日こそはマーマレードを作ろう。せっかく瓶も準備できたしね。
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