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『♡ Kyoko Love ♡』37-2

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番外編 康之編:
142-2

37-2.

 で、多分相手もそうだと思う。
 お互い、ビビビビビーってこない相手ってこと。

 なので、俺としてはあまりたくさんの時間を使いたくない。
 家で早く寛ぎたい気分になっていたこともあって。
 
 適当にお茶したら早めに切り上げよう、そんなことを考えながら、
なるべく駅に向かう通りの飲食店を探そうと歩くことしばし、
目ぼしいカフェに入ることにした。

 透明ガラスの自動のドアと、すぐに入って目の前のレジカウンターの
作りなどはケンタッキーの店舗を思い起こさせる。

 中に案内されるとすぐに目についたのがまず天井からぶら下がってる
幾つかの風船型の照明。

 そして白い小さめの四角い板を乗せただけのような簡素なテーブルと
シートにインディゴの布素材を貼り付けた椅子。

 付き合ってる彼女とのデートならここはないな、と思った。
 時間帯のせいかお客が少なく、話すのにはちょうどよかった。


 俺たちが案内された席は向かって左端で右側6席のうち、右から二つ目の
1席にカップルが座っていただけだった。
 自分たちの世界に浸っている風に見える。

 よってこれから話す俺たちの会話なんて、ちっとも耳には
入らないだろう。

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