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『♡ Kyoko Love ♡』2-2
しおりを挟む2-2.☑
多恵子は森田と12月25日クリスマスにデートの約束をしていて、
待ち合わせの時間は夕方だったけれど、なんとなく早く
彼に会いたくなり、多恵子は時間を繰り上げて彼の家へ
向かったという。
彼の部屋で少しまったりと過ごしてからディナーに出か
ければいいやと思ったのだと言う。
多恵子からしてみれば何気なく悪気のない予定の変更であるが
相手側の森田からすれば
突然で急な・・
予定外でサプライズな・・
行動(ということ)になろう。
一言の連絡も入れずに、相手の部屋に向かうなんて・・白鳥さん、
『なんと無謀な』と恭子は心の中で呟いた。
・・・
森田の家に着き、多恵子がインターホンを鳴らすと、
インターホン越しに聞こえてきたのは女性の声だった。
『どいうこと? 』訝しみながらも 咄嗟に多恵子は
『お荷物です』と宅配の業者を装った。
そして、オートロックのエントランスを潜り抜け部屋の前に
辿り着くまでの間、考えた。
え~っと、彼にお姉さんか妹っていたっけ?
部屋の前で再度のピンポ~ン!
「はぁ~い、今開けますぅ~」ドアが開き、見知らぬ女が
出て来た。
「こちら、森田将生さんのお宅では? 」
「え~っと、荷物は私が預かっとくわ」
「森田さんいますよね? 呼んでください」
「お名前は? 」
「白鳥です」
「将生ぃ~、早く来てぇ~白鳥さんだってー」
どうも森田はトイレに入っていたようで、玄関から見える
廊下の右側のドアが開き、中からは訝しむ表情をした森田が出て来た。
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