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第ニ話【ひんやりさっぱり梅ゼリー】こぼれる想いはジュレで固めて
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「ではミネ、戸締りお願いしますね」
「うん…いってらっしゃい」
俯いたままこちらを見ようとしない美寧に、微苦笑を浮かべた怜はその頭をポンと一撫でしてから、「いってきます」と言い仕事へと向かっていった。
(顔、上げられなかったよぅ~…)
引き戸締められた後、美寧は大きく息を吐きだした。やっと上げることが出来た顔は、見事に真っ赤に染まっている。
締まった扉の向こうを見つめながら、美寧は怜に頭を触れられた時、体がピクリと跳ねてしまったのが彼に伝わっていなければいいと思っていた。
昨日の朝は、怜とのお出かけが反故になってしまったショックで、彼を送り出すことが出来なかった。だから今日こそはちゃんとお見送りをしようと怜が仕事から帰ってくる前から心に誓っていたのだ―――そう、昨日の夕方の時点では。
けれど、昨夜起こった事件はその決意を大いに揺さぶった。
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「男に“大人扱い”を求めたらどういうことになるのか、君は覚えた方がいい」
「んんっ!」
美寧の視界が怜の綺麗な顔でいっぱいになった次の瞬間、美寧の唇に温かいものが触れた。
目を大きく見開らくと、怜の伏せた長い睫毛が見える。
唇に感じる温かなものが怜の唇だと理解するまでに、ずいぶんと時間が掛かった。
(き、す………)
その単語が頭を過ぎった瞬間、全身がカーッと燃えるように熱くなった。
ビックリして離れようとするが、怜の右手は頭、左手は腰をしっかりと押さえられていてびくともしない。
初めての行為に、美寧はいったいどうしていいのか分からない。
唇を塞がれているから息苦しくなって、酸素求めて口を開くと、唇の間からぬるりとした何かが口の中に入って来た。
「んぁっ」
くぐもった声が漏れる。それが自分の声だとは思えない。
美寧の咥内に侵入してきた熱いものは、彼女の舌をいともたやすく捕まえ、絡みつくように隅々まで舌を舐められる。
腰から背中にかけてゾクゾクと背中に寒気に似た何かが走った。
逃げ出したいような、追いかけたいような―――こんな感覚を、美寧はこれまで知らなかった。
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「ではミネ、戸締りお願いしますね」
「うん…いってらっしゃい」
俯いたままこちらを見ようとしない美寧に、微苦笑を浮かべた怜はその頭をポンと一撫でしてから、「いってきます」と言い仕事へと向かっていった。
(顔、上げられなかったよぅ~…)
引き戸締められた後、美寧は大きく息を吐きだした。やっと上げることが出来た顔は、見事に真っ赤に染まっている。
締まった扉の向こうを見つめながら、美寧は怜に頭を触れられた時、体がピクリと跳ねてしまったのが彼に伝わっていなければいいと思っていた。
昨日の朝は、怜とのお出かけが反故になってしまったショックで、彼を送り出すことが出来なかった。だから今日こそはちゃんとお見送りをしようと怜が仕事から帰ってくる前から心に誓っていたのだ―――そう、昨日の夕方の時点では。
けれど、昨夜起こった事件はその決意を大いに揺さぶった。
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「男に“大人扱い”を求めたらどういうことになるのか、君は覚えた方がいい」
「んんっ!」
美寧の視界が怜の綺麗な顔でいっぱいになった次の瞬間、美寧の唇に温かいものが触れた。
目を大きく見開らくと、怜の伏せた長い睫毛が見える。
唇に感じる温かなものが怜の唇だと理解するまでに、ずいぶんと時間が掛かった。
(き、す………)
その単語が頭を過ぎった瞬間、全身がカーッと燃えるように熱くなった。
ビックリして離れようとするが、怜の右手は頭、左手は腰をしっかりと押さえられていてびくともしない。
初めての行為に、美寧はいったいどうしていいのか分からない。
唇を塞がれているから息苦しくなって、酸素求めて口を開くと、唇の間からぬるりとした何かが口の中に入って来た。
「んぁっ」
くぐもった声が漏れる。それが自分の声だとは思えない。
美寧の咥内に侵入してきた熱いものは、彼女の舌をいともたやすく捕まえ、絡みつくように隅々まで舌を舐められる。
腰から背中にかけてゾクゾクと背中に寒気に似た何かが走った。
逃げ出したいような、追いかけたいような―――こんな感覚を、美寧はこれまで知らなかった。
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