私の好きなお兄様

山葵

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食堂に行くと お兄様が今か今かと待ちわびていた。

「お待たせいたしました」

「大丈夫だ。急がせたから体調は、大丈夫か?」

「心配して頂き ありがとうございます」

カイドに席に着くように施され慌てて席に着く。

「お兄様、食後にお話があるのですが宜しいですか?」

「リリアナと過ごせるなら何時間でも」

もう、お兄様ったら…私をからかって楽しんでいらっしゃるのね。

食事が終わり、お茶を飲みながらリリアナは、アルベルトに話し始めた。

「お兄様、屋敷の方に戻りたいのですが…」

「なぜ?」

なぜ?

「記憶が戻りましたので、お父様、お母様にその旨をお話ししようかと…」

「それなら、手紙を出しておいたから大丈夫だ。2人ともリリアナの記憶が戻った事に安堵し喜ぶだろう!」

…もう知らせを出したのですか。

私を屋敷に戻したくないのでしょか!?

「わたくしが屋敷に戻るのは駄目なのでしょうか?」

「まだ体調も万全では無いだろう?もう少し療養してからで良いのではないか?」

「でも…」

「リリアナ!俺はリリアナが心配なんだ。リリアナが俺と居るのが嫌だと言うのであればしょうがないが…」

「そ、そんな事は御座いません。ですが、お兄様の大切な学園生活を「リリアナより大切な物など何も無いよ!」」

本当にお兄様は、どうされたのでしょう!?

赤面しながらも困ったリリアナは、カイドに助けを求め様と視線で訴えたが、カイドに諦めて下さい!という顔をされてしまった。

「ふぅ…分かりました。もう少し体調が良くなりましたら屋敷に戻る事も検討して下さいませ」

早く体調を戻さなければ…私の心臓が持ちませんわね。

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