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「お父様、そろそろ真剣にレイライン様との婚約解消を進めて頂かないと、わたくしは、家を出て、お父様と縁切り致しますわよ!」

「ちょ、ちょっと待てミモルザ、家を出ていくなんて…」

「お父様が、人が良いからリブルート侯爵様に頼み込まれて断り切れなかったのは分かります。ですが、レイライン様は、わたくしとの婚約を嫌がって要るばかりか、浮気三昧。わたくしも、もう限界です。こちらからの婚約解消が無理なら、わたくしを勘当して下さい」

「あぁー待て待て!分かったから、リブルート侯爵と話をするから、そんな悲しい事を言わないでくれ」

「違いますわ!話し合うのではなく、婚約解消です!お父様は、また流されて来られるに決まっています。良いですか!?婚約解消ですよ!」

「しかし、婚約解消となるとミモルザに傷が付いて、この先、良縁が来ないかもしれん。私達は、勿論、ずっと一緒に暮らしていっても構わんが…お前が周りに何て言われるか…」

「結婚は致します。お父様達に迷惑はお掛けしませんわ。婚約解消をした事を気になさらない方なら低位貴族でも商家でも構いません。ですが…婚約中に浮気三昧の男は願い下げです」

そう、私だってレイライン様と婚約した時は、この人と一緒になるんだと…リブルート侯爵家の為に、レイライン様を支えて行こうと思っていた。

だが、レイライン様は、私を嫌がり、避けるどころか私の見ている前で嫌がらせの様にイチャイチャする。

最初は、レイライン様に尽くそうと思っていたから注意もしたけれど、私の言う事は聞かないし、こう何回もだと流石に無理。

リブルート侯爵様や夫人は良い人達だけに、これからのリブルート侯爵家も心配になるけれど、もう本当に無理。

私との婚約解消で、レイライン様が目を覚まし、心を入れ替えて更正してくれれば良いのだけれど…。

無理なら弟のロベルト様が爵位を継ぐのかしら?
そうなるとレイライン様は???

あら、嫌だ!私ったら婚約解消した後のリブルート侯爵家の事やレイライン様の心配何かして…。

婚約して7年。
レイライン様は、少しでも私を気にしてくれた事は有ったのかしら?

まぁ全てが今更ですわね。


「では、お父様、どうぞ宜しくお願いいたします」

そう言うとミモルザは、礼をして部屋を出た。

「はぁーリブルート侯爵に文を出すか…」

部屋を出たのに、お父様の溜め息が聞こえた気がするのは気のせいだろうか?

頑張れ、お父様!頼みましたよ!!
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