聖剣の光Ⅰ(完結)

まさきち

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世界大会

第75話

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ヘンリー「おう、余裕だったな。」
じじい「おう、当たったらヤバかっただろうけどな。」
ドーン「一回戦突破、おめでうございます。」
じじい「ありがとう。」

ニャン太「まあ、こんなモンだろ。」
じじい「可愛げないな、お前。」

ヘンリー「まあ、刺華は去年の俺がぼちぼち戦えるヤツだったからな。今の俺をあしらえるじいさんには物足りなかっただろ。」
じじい「ん?去年当たったのか?」
ヘンリー「いや、当たりはしなかったけどさ。見てれば大体分かるって。」



ドーン「第三試合はフレアさんが勝ちましたね。どちらも魔法使いの面白い戦いでした。」
じじい「次は、あのポーンの試合だな。」

ヘンリー「ポーンは去年は出ていなかったからな。どれくらい出来るのか分からねえな。」
ニャン太「兵士とは言え、ケーオの件を知っている位には上の立場なんじゃないの?案外、結構やるかもよ。」





兵士「第一回戦、第四試合。アサシン・ピュマ選手VS兵士・ポーン選手。」


じじい「ポーンはちゃんと兵士になって良かったな。あの名前で騎士なんて笑えない。」
ドーン「本選大会の時に戦士って名前の剣士も居ましたけど…」



ピュマ「覚悟しろ。」
ポーン「そちらこそ。アサシンなのによくこの大会に来ましたね。」
ピュマ「最近は依頼が少なくてな。」
ポーン「なるほど。でもこっちは貴方の様な人を相手にするのは慣れています。」


兵士「バトル…スタート!」



ピュマは素早い動きでポーンの周りを動く。アサシンか…隙をみて一気に仕留めに行くのだろうか?


兵士「なかなか素早いですね。」


兵士は槍を構える。



ヘンリー「短い槍だな。剣でも良くないか?」
ドーン「それに切っ先も普通の槍より大きいですね。あれなら普通に斬りにも使えそうです。」
ヘンリー「…剣で良いな。」



横に大きく動いた後、ピュマはポーンへ詰め寄った。ポーンは上手く反応し、ピュマの剣を槍の胴で受け止める。ピュマはすぐに後ろへ飛び退く。ポーンはそれを追って突きを出す。


じじい「なかなか良い試合だな。」
ニャン太「ポーンのヤツ、隙が少ないな。そうとう戦いなれているぞ。」


何度かの打ち合いの後、ポーンがピュマに勢いよく体当たりした。槍と剣がぶつかる。


ポーン「やりますね。でも…!」

ポーンは身体を捻り、ピュマを横へ払いのける。ピュマはバランスを崩す。


ピュマ「うわっ、危ない。」


何とかコケるのを我慢したが、ポーンの追撃が肩に刺さる。ポーンは槍を刺したまま、ピュマを投げ倒した。そして槍の先端をピュマの喉元に宛がう。



ポーン「どうですか?」
ピュマ「ぐ…ま、まいった。」


投げを使う選手はあまり見た事が無かった。いや、その前の崩しが上手い。


兵士「それまで。ポーン選手の勝利。」




ドーン「身体の捌きが素晴らしいですね。」
じじい「ああ、やり辛そうだな。」
ヘンリー「兵士なのに、下手な騎士より強いんじゃないか?」



Aブロックの一回戦が終了。次はBブロックが始まる。
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