上 下
188 / 202
ふたたびダンジョンへ

188.

しおりを挟む
滝の裏側を丹念に調べながら滝の奥へと進んで行く。
「うーん、特になんにもないのかな?」
壁に手を当てながら探るも違和感を感じる事はない。
宝箱のあったところから五分程で最奥の行き止まりに辿り着いた。
「何にも取れないや」
折角、前回調べ忘れてたからウキウキ探索していたのに期待外れな結果になった。
わざわざ滝で隠してたのに宝箱だけとかつまんないなと諦めて探索を中止する。
「アイザック、ここ何にも無さそうだし先に進む?」
「あぁ、構わないが気はすんだのかい?」
「んー、気が済んだと言うよか何にもでないしつまんないだけ」
滝の入り口まで戻り、攻略を進める事にした。
20階層への階段を降りてボス部屋へ。
前回同様鳥の魔物だった。
今日の予定はここまでとしてテントを張り、野営の準備をする。
「明日から海だね。蟹、沢山取らなきゃ」
「はは、程々にな」

翌日は予定通り蟹を乱殺する。
案の定時間がかかったので次の階に行く前にお昼を食べた。
念の為、砂浜を鑑定しで見たけど特に何にも見つからない。
22階層、あおさを取りながら進んでいく。
海の中に何かあるのを見つけたのでアイザックを足止めする。
「ちょっと待って。あれ取りたい」
「どうやってとるんだ?」
ちょっと沖に出たところでピンクになっているところ、おそらく珊瑚礁だと思うけど泳いで行くのはちょっと危ない。
「うーん、どうしよう」
#僕が行くよ。待ってて#
ファルが近くまで飛んでいき、そのまま海に飛び込んだ。
数分後、ものすごい勢いで海面から飛び出てくる。
口には珊瑚礁を咥えていた。
『ボトッ』
目の前に珊瑚礁が落とされた。
#これで足りる?もう少しいる?#
「うわぁ、綺麗。ファルありがとう。これで十分だよ」
私が両手で抱えなくてはならない位のサイズでかなりの量がある。
さっそく、収納にしまい次の階層に進む事にした。
23階層は森のエリアだ。
走ってくるキノコをとり、そこらを飛び回る野菜や果物を次々に回収する。
24階層も同じ様なエリアなのでサクサク進む。

安全地帯に到着したので今日はここまでにした。
「今日は収穫がいっぱいだね」
「良かったな。どれか夕食にたべるか?」
「蟹食べる」
蟹が焼ける様に火を組んでついでに魚やキノコも焼いていく。
「うーん、美味しい」
食べ応え満点の蟹を堪能しました。

翌日は25階層のボス戦からスタート。
もちろん大量のウニをゲットしました。

26階層のダンジョンの街に到着。
その様子に唖然と開いた口が塞がらなかった。
「おお、これは凄いな」
「いつの間にこんな賑わったの?」
「かなりのスピードで開拓を進めてるとは聞いてたけど圧巻だな」
街と言えるくらいにはしっかり環境が整っていた。
冒険者ギルドの出張所に武器屋、雑貨屋、食料品の市場に宿屋だ。
「とりあえず宿を取って数日は休養だな」
「そだね、とりあえず宿屋行こうか」
入口で突っ立ってても仕方が無いので宿屋に向かう。
他の冒険者や街の人を観察しながらキョロキョロしてたらアイザックが呆れていた。
街の東側に宿屋を見つけとりあえず2泊の予定で滞在する事にした。
しおりを挟む
感想 125

あなたにおすすめの小説

裏の林にダンジョンが出来ました。~異世界からの転生幼女、もふもふペットと共に~

あかる
ファンタジー
私、異世界から転生してきたみたい? とある田舎町にダンジョンが出来、そこに入った美優は、かつて魔法学校で教師をしていた自分を思い出した。 犬と猫、それと鶏のペットと一緒にダンジョンと、世界の謎に挑みます!

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。

攫われた転生王子は下町でスローライフを満喫中!?

伽羅
ファンタジー
 転生したのに、どうやら捨てられたらしい。しかも気がついたら籠に入れられ川に流されている。  このままじゃ死んじゃう!っと思ったら運良く拾われて下町でスローライフを満喫中。  自分が王子と知らないまま、色々ともの作りをしながら新しい人生を楽しく生きている…。 そんな主人公や王宮を取り巻く不穏な空気とは…。 このまま下町でスローライフを送れるのか?

『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる

農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」 そんな言葉から始まった異世界召喚。 呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!? そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう! このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。 勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定 私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。 ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。 他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。 なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

全能で楽しく公爵家!!

山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。 未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう! 転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。 スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。 ※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。 ※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。

システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった! でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、 他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう! 主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!? はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!? いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。 色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。 *** 作品について *** この作品は、真面目なチート物ではありません。 コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております 重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、 この作品をスルーして下さい。 *カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。

フェンリルに育てられた転生幼女は『創作魔法』で異世界を満喫したい!

荒井竜馬
ファンタジー
旧題:フェンリルに育てられた転生幼女。その幼女はフェンリル譲りの魔力と力を片手に、『創作魔法』で料理をして異世界を満喫する。  赤ちゃんの頃にフェンリルに拾われたアン。ある日、彼女は冒険者のエルドと出会って自分が人間であることを知る。  アンは自分のことを本気でフェンリルだと思い込んでいたらしく、自分がフェンリルではなかったことに強い衝撃を受けて前世の記憶を思い出した。そして、自分が異世界からの転生者であることに気づく。  その記憶を思い出したと同時に、昔はなかったはずの転生特典のようなスキルを手に入れたアンは人間として生きていくために、エルドと共に人里に降りることを決める。  そして、そこには育ての父であるフェンリルのシキも同伴することになり、アンは育ての父であるフェンリルのシキと従魔契約をすることになる。  街に下りたアンは、そこで異世界の食事がシンプル過ぎることに着眼して、『創作魔法』を使って故郷の調味料を使った料理を作ることに。  しかし、その調味料は魔法を使って作ったこともあり、アンの作った調味料を使った料理は特別な効果をもたらす料理になってしまう。  魔法の調味料を使った料理で一儲け、温かい特別な料理で人助け。  フェンリルに育てられた転生幼女が、気ままに異世界を満喫するそんなお話。  ※ツギクルなどにも掲載しております。

転生幼女が魔法無双で素材を集めて物作り&ほのぼの天気予報ライフ 「あたし『お天気キャスター』になるの! 願ったのは『大魔術師』じゃないの!」

なつきコイン
ファンタジー
転生者の幼女レイニィは、女神から現代知識を異世界に広めることの引き換えに、なりたかった『お天気キャスター』になるため、加護と仮職(プレジョブ)を授かった。 授かった加護は、前世の記憶(異世界)、魔力無限、自己再生 そして、仮職(プレジョブ)は『大魔術師(仮)』 仮職が『お天気キャスター』でなかったことにショックを受けるが、まだ仮職だ。『お天気キャスター』の職を得るため、努力を重ねることにした。 魔術の勉強や試練の達成、同時に気象観測もしようとしたが、この世界、肝心の観測器具が温度計すらなかった。なければどうする。作るしかないでしょう。 常識外れの魔法を駆使し、蟻の化け物やスライムを狩り、素材を集めて観測器具を作っていく。 ほのぼの家族と周りのみんなに助けられ、レイニィは『お天気キャスター』目指して、今日も頑張る。時々は頑張り過ぎちゃうけど、それはご愛敬だ。 カクヨム、小説家になろう、ノベルアップ+、Novelism、ノベルバ、アルファポリス、に公開中 タイトルを 「転生したって、あたし『お天気キャスター』になるの! そう女神様にお願いしたのに、なぜ『大魔術師(仮)』?!」 から変更しました。

処理中です...