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新生活ヤンヤン
178.
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新しい素材が手に入ったので早速色々試してみたい。
研究所では邪魔が入るのも嫌だし、アイザックにもハナにも新しい事は家でする様に言われたから自室の調合室に籠る事にした。
「何から試そうかな~♫」
鼻歌混じりにとりあえず昨日取ってきた物を台の上に並べてみた。
古代薬の本を片手に素材を眺める。
折角だから霊水の調合を試してみる事にした。
「えーと、これとこれとこれかな?」
本に載っているのを順番に探しながら避けていく。
今日はスライム達がみんな勢揃いで様子を見ているからとっても可愛い。
パヨ、プヨ、ピコ、プルが集まって何やら相談している。
ここにきてからモコはすっかり庭がお気に入りの様でそっちに住み出したし最近はこの子達の調合を手伝う事もない。
この4匹にシトーが加わってからスライムだけで調合をする様になった。
#ククル、これとこれとこれとこれもらっても良い?#
「どうぞ。なにするの?」
#あとこれも!#
#んとね、調合#
#僕の出番はないんだ#
#ぼくは?#
プヨ、パヨ、ピヨ、プル、シトーの順にわちゃわちゃ話し出した。
プルとシトーが私の肩に乗り、他の子達が一斉に光出した。
スライム専用調合鍋は光に包まれ、暫くすると湯気があがる。
やがて湯気も光もおちついた。
###できたぁ###
「何が出来たのかな?」
手に取り鑑定してみる。
『補正薬俊敏弱』
なんか見た事ない物が出来上がった。
本では世の中、ステータス補正が出来るポーションがあるとは読んだけど出回ってるのは見た事ない。
この子達、どうやらそれを調合出来るみたいだ。
「なんか、、、とりあえずアイザックに報告かな」
私は一旦部屋を出てアイザックのところに向かう。
「アイザック、スライム達がやらかしたよ」
部屋の戸が開いてたので中に入りながら伝えてみた。
「へ?今度は何したんだ」
先程の出来事をアイザックに説明しながらとりあえず調合室に向かった。
「あー、、、」
アイザックがなんとも言えない顔でポーションを眺めている。
「この国には出回ってないけど隣国ではこっち系のポーションは結構メジャーなんだよなぁ、、、」
「そうなの?なんでこの国にはないの?」
「一番の理由は素材が揃わない。で、輸入するには高すぎる。こっちでは魔道具で補正する方が効率良いから出回らないんだ。ククルは調合出来そうか?」
「何回か練習すれば多分?」
「んー、どうする?アイツに報告するか?」
「しなきゃダメ?だよね」
流石にダックには報告が必要だとかで渋々ドルフ経由で報告する事になった。
「どうせ新しい素材で色々やらかすだろうし早目に話しといたほうが良かったとは思うから諦めな」
どうせとか言われてしまったけど間違いではないので否定出来ない。
珍しい素材とかドルフの大好物だろうから間違いなくやってくる。
相手をするのが面倒だなとか出来ればほっといて欲しいとか思う事もあるけどとりあえずアイザックの言う通りにする。
いっちゃんを呼んで王都まで手紙を届けてもらう事にした。
「ドルフが絶対来るんだろうな。めんどくさい」
「諦めが肝心だぞ」
アイザックに慰めて貰いながら調合室を片付けて今日の作業は終了した。
結局私は何にもしないまま終わってしまった。
明日にでも新しいものを調合してみる事にする。
夕食の時、おじいちゃんから今後の工事の進め方について決まった事を教えてもらった。
冒険者ギルドと商業ギルドは今日、合同での打ち合わせをし、マイクを残して帰っていったそうだ。
村長も街道の工事が終わり次第、村から野菜などを売りにしてくれるとか。
村に戻って色々準備があるらしく、早々に帰途についたらしい。
今回、街道に置く魔物避けは生成で私が作る事になっている。
次に行われる工事が道幅拡大でそれが終わったら魔物避けを設置しながら道の整備、最後に野営地の設置工事になるとか。
全部完成するまで大体2週間くらい掛かるらしく、開通の式典は20日後の開催となった。
明日から魔物避けを先に作ってしまい、新しい素材で研究しようと予定をたてた。
アイザックともすり合わせして今日はとっとと就寝することにした。
翌日、いつも通り起床して朝食をすませる。
「さてと、生成でもしようかなぁ」
自室に戻り生成の準備を進めているといっちゃんがお使いから帰ってきた。
早速確認しようといっちゃんから手紙を受け取った。
研究所では邪魔が入るのも嫌だし、アイザックにもハナにも新しい事は家でする様に言われたから自室の調合室に籠る事にした。
「何から試そうかな~♫」
鼻歌混じりにとりあえず昨日取ってきた物を台の上に並べてみた。
古代薬の本を片手に素材を眺める。
折角だから霊水の調合を試してみる事にした。
「えーと、これとこれとこれかな?」
本に載っているのを順番に探しながら避けていく。
今日はスライム達がみんな勢揃いで様子を見ているからとっても可愛い。
パヨ、プヨ、ピコ、プルが集まって何やら相談している。
ここにきてからモコはすっかり庭がお気に入りの様でそっちに住み出したし最近はこの子達の調合を手伝う事もない。
この4匹にシトーが加わってからスライムだけで調合をする様になった。
#ククル、これとこれとこれとこれもらっても良い?#
「どうぞ。なにするの?」
#あとこれも!#
#んとね、調合#
#僕の出番はないんだ#
#ぼくは?#
プヨ、パヨ、ピヨ、プル、シトーの順にわちゃわちゃ話し出した。
プルとシトーが私の肩に乗り、他の子達が一斉に光出した。
スライム専用調合鍋は光に包まれ、暫くすると湯気があがる。
やがて湯気も光もおちついた。
###できたぁ###
「何が出来たのかな?」
手に取り鑑定してみる。
『補正薬俊敏弱』
なんか見た事ない物が出来上がった。
本では世の中、ステータス補正が出来るポーションがあるとは読んだけど出回ってるのは見た事ない。
この子達、どうやらそれを調合出来るみたいだ。
「なんか、、、とりあえずアイザックに報告かな」
私は一旦部屋を出てアイザックのところに向かう。
「アイザック、スライム達がやらかしたよ」
部屋の戸が開いてたので中に入りながら伝えてみた。
「へ?今度は何したんだ」
先程の出来事をアイザックに説明しながらとりあえず調合室に向かった。
「あー、、、」
アイザックがなんとも言えない顔でポーションを眺めている。
「この国には出回ってないけど隣国ではこっち系のポーションは結構メジャーなんだよなぁ、、、」
「そうなの?なんでこの国にはないの?」
「一番の理由は素材が揃わない。で、輸入するには高すぎる。こっちでは魔道具で補正する方が効率良いから出回らないんだ。ククルは調合出来そうか?」
「何回か練習すれば多分?」
「んー、どうする?アイツに報告するか?」
「しなきゃダメ?だよね」
流石にダックには報告が必要だとかで渋々ドルフ経由で報告する事になった。
「どうせ新しい素材で色々やらかすだろうし早目に話しといたほうが良かったとは思うから諦めな」
どうせとか言われてしまったけど間違いではないので否定出来ない。
珍しい素材とかドルフの大好物だろうから間違いなくやってくる。
相手をするのが面倒だなとか出来ればほっといて欲しいとか思う事もあるけどとりあえずアイザックの言う通りにする。
いっちゃんを呼んで王都まで手紙を届けてもらう事にした。
「ドルフが絶対来るんだろうな。めんどくさい」
「諦めが肝心だぞ」
アイザックに慰めて貰いながら調合室を片付けて今日の作業は終了した。
結局私は何にもしないまま終わってしまった。
明日にでも新しいものを調合してみる事にする。
夕食の時、おじいちゃんから今後の工事の進め方について決まった事を教えてもらった。
冒険者ギルドと商業ギルドは今日、合同での打ち合わせをし、マイクを残して帰っていったそうだ。
村長も街道の工事が終わり次第、村から野菜などを売りにしてくれるとか。
村に戻って色々準備があるらしく、早々に帰途についたらしい。
今回、街道に置く魔物避けは生成で私が作る事になっている。
次に行われる工事が道幅拡大でそれが終わったら魔物避けを設置しながら道の整備、最後に野営地の設置工事になるとか。
全部完成するまで大体2週間くらい掛かるらしく、開通の式典は20日後の開催となった。
明日から魔物避けを先に作ってしまい、新しい素材で研究しようと予定をたてた。
アイザックともすり合わせして今日はとっとと就寝することにした。
翌日、いつも通り起床して朝食をすませる。
「さてと、生成でもしようかなぁ」
自室に戻り生成の準備を進めているといっちゃんがお使いから帰ってきた。
早速確認しようといっちゃんから手紙を受け取った。
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