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新生活ヤンヤン
177.
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「ハナ、ただいま」
「おかえりなさいませ。アイザック様もご苦労様です」
我が家に着いたので早速ハナに色々報告する。
玄関で一生懸命ハナに話をしていたら自然と部屋に誘導されていた。
気がついたら自室で着替えさせられ、ソファで寛ぎながら話していた。
「あれ?アイザックは?」
「先程、公爵様に報告へ行かれましたよ」
「えー、おじいちゃんとこ私も行く」
いつの間にやら置いてかれてたみたいで客間に向かおうとするとこちらですよとハナがリビングに案内してくれた。
「おじいちゃんただいま」
「ご苦労様だったな。おかえり」
「ハナへの報告は気が済んだのか?」
「まだ途中だけど夕方までにおじいちゃんと話を纏めなきゃと思ってこっちにきたよ」
そこからは3人で報告しながら概要をまとめていく。
村まで向かったはずのアイザックは宿屋で私がごちゃごちゃしてる間に追いつかれる程早く帰って来たので理由を聞いてみると今回は村長だけが様子を見について来た様でこの後の話し合いにも参加してくれるそうだ。
「それでは今回の件についてまとめたいと思う」
宿屋の一角でおじいちゃん主導の話し合いが始まった。
先ずは村長を紹介し、集まりの趣旨について確認する。
そこからは各々見て来た事に意見し、話をまとめていく。
私は大人の話し合いを横で聞いているだけにした。
先におじいちゃんとアイザックに要望は伝えてる。
この件を早く終わらせてネル様から教えてもらったダンジョンまでの途中にある私が気にいる場所に行きたいのだ。
実はこの事もすっかり忘れていた。
今日、お家に帰った時に妖精さんから聞いて思い出したのだ。
妖精さんにはネル様からのコンタクトは取れる様なので知らせてくれたみたい。
私が気にいる場所ってなにがあるのだろうか?
思い出したらすごく気になって仕方がない。
大人の話し合いに飽きて来て上の空で聞いているとアイザックが気がついたのか話を切り上げてくれた。
後は私抜きで進めてくれるのでお言葉に甘えて帰る事にした。
「ねぇねぇ、こないだネル様が言ってた場所、明日行ってみようよ。忘れてたんだけどさっき妖精さんに言われて思い出したら気になって」
「そういえばそんな話だったな。じゃあ明日朝から出かけるか」
アイザックも忘れてたみたいで明日にでも確認してみる事になった。
朝、ダンジョンの方に向かい、ネル様に教えてもらった道を探す。
半分位のところで横に逸れて伸びてる道を見つけた。
「ここかな?」
「だろうな」
脇道に入り暫く進むと一面が花でいっぱいの場所に出た。
「凄い」
「だな」
2人揃って言葉にならない。
色とりどりの花が咲き乱れているのも凄いけどそれの殆どが調合の素材としては貴重な物ばかりでなかなか手に入らない、そんな物が一面咲いるのだから。
真っ直ぐに伸びる道を進むと小さな泉があった。
思わず鑑定してみると霊水の泉と表示された。
「アイザック、これ霊水の泉だよ」
「はは、ネル様も随分奮発してくれたな」
表現のしようがない、そんな雰囲気のままアイザックが答える。
「とりあえずひと通り採取するね」
30種類はあろうか草花を丁寧にとり、霊水を水筒に入れて持ち帰る事にした。
来た道をもどりダンジョンへの通り道に出た時、ふと空気に違和感があったので振り向くも脇道が無くなっていた。
「アイザック、道がなくなったよ?」
「今の感じは結界か?」
ジーッと目を凝らすとなんとなく脇道が見えた。
「みたいだね。道を見つけようと目を凝らしたらなんとなく分かるよ」
アイザックも試してるみたいで一点をみつめている。
「かなり集中しないと見えないな。とりあえず街に戻ってネル様に聞いてみるか」
街に戻り、そのまま教会に向かう。
お祈りするとネル様があらわれた。
「ネル様こんにちわ」
「ククルさんこんにちわ。どうですか?気に入っていただけましたか?」
「はい、とてもビックリしましたがありがとうございます。」
「そうですか。それは良かったです。あそこへは貴女が一緒で許可した者しか入れない様に特殊な結界をはりました。どうぞお好きにお使いください」
「ありがとうございます」
その後、説明を聞き別空間と言うことがわかった。
改めてお礼を伝えアイザックのもとに戻る。
それからネル様から聞いた事をアイザックに説明し、新しい研究が出来そうなのでお家に帰って早速調べてみようかと思い家路に急いだ。
「おかえりなさいませ。アイザック様もご苦労様です」
我が家に着いたので早速ハナに色々報告する。
玄関で一生懸命ハナに話をしていたら自然と部屋に誘導されていた。
気がついたら自室で着替えさせられ、ソファで寛ぎながら話していた。
「あれ?アイザックは?」
「先程、公爵様に報告へ行かれましたよ」
「えー、おじいちゃんとこ私も行く」
いつの間にやら置いてかれてたみたいで客間に向かおうとするとこちらですよとハナがリビングに案内してくれた。
「おじいちゃんただいま」
「ご苦労様だったな。おかえり」
「ハナへの報告は気が済んだのか?」
「まだ途中だけど夕方までにおじいちゃんと話を纏めなきゃと思ってこっちにきたよ」
そこからは3人で報告しながら概要をまとめていく。
村まで向かったはずのアイザックは宿屋で私がごちゃごちゃしてる間に追いつかれる程早く帰って来たので理由を聞いてみると今回は村長だけが様子を見について来た様でこの後の話し合いにも参加してくれるそうだ。
「それでは今回の件についてまとめたいと思う」
宿屋の一角でおじいちゃん主導の話し合いが始まった。
先ずは村長を紹介し、集まりの趣旨について確認する。
そこからは各々見て来た事に意見し、話をまとめていく。
私は大人の話し合いを横で聞いているだけにした。
先におじいちゃんとアイザックに要望は伝えてる。
この件を早く終わらせてネル様から教えてもらったダンジョンまでの途中にある私が気にいる場所に行きたいのだ。
実はこの事もすっかり忘れていた。
今日、お家に帰った時に妖精さんから聞いて思い出したのだ。
妖精さんにはネル様からのコンタクトは取れる様なので知らせてくれたみたい。
私が気にいる場所ってなにがあるのだろうか?
思い出したらすごく気になって仕方がない。
大人の話し合いに飽きて来て上の空で聞いているとアイザックが気がついたのか話を切り上げてくれた。
後は私抜きで進めてくれるのでお言葉に甘えて帰る事にした。
「ねぇねぇ、こないだネル様が言ってた場所、明日行ってみようよ。忘れてたんだけどさっき妖精さんに言われて思い出したら気になって」
「そういえばそんな話だったな。じゃあ明日朝から出かけるか」
アイザックも忘れてたみたいで明日にでも確認してみる事になった。
朝、ダンジョンの方に向かい、ネル様に教えてもらった道を探す。
半分位のところで横に逸れて伸びてる道を見つけた。
「ここかな?」
「だろうな」
脇道に入り暫く進むと一面が花でいっぱいの場所に出た。
「凄い」
「だな」
2人揃って言葉にならない。
色とりどりの花が咲き乱れているのも凄いけどそれの殆どが調合の素材としては貴重な物ばかりでなかなか手に入らない、そんな物が一面咲いるのだから。
真っ直ぐに伸びる道を進むと小さな泉があった。
思わず鑑定してみると霊水の泉と表示された。
「アイザック、これ霊水の泉だよ」
「はは、ネル様も随分奮発してくれたな」
表現のしようがない、そんな雰囲気のままアイザックが答える。
「とりあえずひと通り採取するね」
30種類はあろうか草花を丁寧にとり、霊水を水筒に入れて持ち帰る事にした。
来た道をもどりダンジョンへの通り道に出た時、ふと空気に違和感があったので振り向くも脇道が無くなっていた。
「アイザック、道がなくなったよ?」
「今の感じは結界か?」
ジーッと目を凝らすとなんとなく脇道が見えた。
「みたいだね。道を見つけようと目を凝らしたらなんとなく分かるよ」
アイザックも試してるみたいで一点をみつめている。
「かなり集中しないと見えないな。とりあえず街に戻ってネル様に聞いてみるか」
街に戻り、そのまま教会に向かう。
お祈りするとネル様があらわれた。
「ネル様こんにちわ」
「ククルさんこんにちわ。どうですか?気に入っていただけましたか?」
「はい、とてもビックリしましたがありがとうございます。」
「そうですか。それは良かったです。あそこへは貴女が一緒で許可した者しか入れない様に特殊な結界をはりました。どうぞお好きにお使いください」
「ありがとうございます」
その後、説明を聞き別空間と言うことがわかった。
改めてお礼を伝えアイザックのもとに戻る。
それからネル様から聞いた事をアイザックに説明し、新しい研究が出来そうなのでお家に帰って早速調べてみようかと思い家路に急いだ。
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