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新たな挑戦へ

148.

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「今日は大分進めたな」
「明日には40階位まで行けそうか」
大人たちの話に耳を傾けつつのんびり従魔達と調合する。
予定ではあと5日で攻略を終わらせて一度外に出るみたいだ。

ここのダンジョンは私が欲しいアイテムが多い。
今回は駆け足で進めているけど次はもっとゆっくり進みたいものだ。
だんだん眠たくなってきたのでテントに入り就寝した。

さて、今日も頑張って攻略に勤しむ。
35階のボスはなんとミノタウロスだった。
美味しいお肉をドロップします様にと願いながら倒していく。
流石にここまで来ると一撃では倒せず、3頭のミノタウロスを1人1頭ずつ受け持った。
ドロップアイテムは願いが叶ったか肉が中心だった。
結局、今日は39階への階段を見つけたところで終了となった。

「お肉お肉お肉♪♪♪」
歌いながら夕食を準備する。
ミノタウロスは大変美味なお肉なのだ。
「ククル、随分ご機嫌だな」
「だってミノタウロスだもん」
アイザックが準備を手伝ってくれたのでさっさと仕上げて食べる事にした。
「んー美味しい」
3人でガツガツと夕食を食べた。



「おい、アイザック。ククルは寝たか」
マーサスに呼ばれたのでテントか、そっとでた。
「あぁ、どした?」
「いや、ククルって歳の割に随分レベルが高い様に思うが?」
「まあな、深くは気にするな」
「はぁ、そう言う事にしとくわ」
マーサスは数日前からちょっと違和感を感じていたのだ。
元々レベルは高いとは思っていたが従魔がアレのせいだろうと思っていた。
実際は本人もかなりの実力だ。
「ランク上げたらダメか」
「まだ早いだろ。余計に目立つしワザと避けてる」
実力的にはBランクでも問題ない。
上げれば間違いなく目立つだろうし厄介事は増える。
その分、牽制も出来ると思うのだが、、、
「あー、一応グラマスだから伝えておくがこの子はルーズベルト公爵の孫だ。ちょっとの事ではなんとも無い。心配は有難いがなんとでもなるから大丈夫だ」
「成る程な、それならまあ今は大丈夫か。なんかあったら言えよ」
「その時は頼む」
俺なりに心配したがルーズベルトなら大丈夫だろう。
ましてやここは第七領だ。
ダンジョン内の居住者の選定だけはちょっと気を使う事にしよう。
自分の中で折り合いをつけた。



「さぁ、今日も頑張るぞ」
朝から元気いっぱいのククル。
今日の目標は45階まで。
足早に進む事にした。
森や水場、岩場とフロアは移り変わるが素材のドロップ率が高い様に思った。
夕方、45階への階段を見つけたのでここまでとする。
「ククル、明日で恐らく最終層まで行けるだろうと思うがそれでよいか」
「大丈夫だよ。明日で終わらす?」
「いや、明日は49階までで明後日ボス部屋攻略してから帰省だな」
「了解」
明日以降の予定を打ち合わせ、さっさと就寝する。
ここまで結構日にちが掛かっているので一度外に出ないとボチボチ周りが心配しそうだ。
素材のダンジョンと食材のダンジョンを合わせた様なドロップにコレは良いところを見つけたと一人ほくそ笑んだ。

翌日は予定通り49階まで行き、50階の階段を探し当てたところで終了だ。
今までなら階段の手前でテントを張っていたけどここの場所は他の階に比べるとて少し狭い。
話し合いの結果、50階に入ってからテントを張ることになった。
50階に降りたらとりあえず周りを探る。
壁に一箇所違和感を見つけた。
そこの前にテントを張り、夕食後に調べてみようと思ったのだ。
夕食が終わり各テントにてくつろぐ。
「アイザック、このテントの後、多分妖精さんだとおもうの。ちょっと入ってきても良いかな?」
「構わんぞ。」
とりあえずマーサスに見つからない様にテントの裏へと回り、抜けだした。
壁に手をやるとスッと中にはいる。
慎重に進むと泉が視野に入ってきた。
「どんな子がいるのかな?」
小さな光の球がフワフワ周りを飛んでいる。
少し泉に向かって歩いていると呼ぶ声がした。
「愛し子様、会いたかった」
トンッと腕に衝撃があってそちらを見ると妖精さんがしがみついていた。
「こんにちは妖精さん。あなたは植物の子かな?」
「わぁ、覚えてくれてた。うれしいな。ネルコフリスタル様がここの事教えてくれたから前の何処から移ってきたの。愛し子様が近くに居るって聞いたから」
「そうなのね。ありがとうね、でも前の所は?無くなっちゃうのかな?」
「無くならないよ。少し小さくなるかな?」
「それはいつ頃?危なくないのかな?」
「危なくないよ。人には分からないうちに小さくなるの。私達が居ない所は中級?になるからってネルコフリスタル様が伝えてって」
「そっか、わかったよ。ありがとう」
「愛し子様、ここにいたらまた会いにきてくれる?」
「もう少ししたら近くに住むからまた来るね。あと、ククルって呼んで欲しいな」
「わかった。ククルちゃんだね。また、遊びに来てね。バイバーイ」
「またね、バイバーイ」
アイザックの元に戻ったのだった。

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