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ふたたび王都へ
66.
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王都に帰ってきて5日目、ゆっくり休養もして体力もしっかり回復したので今日は出かける事にした。
まずは薬師ギルドだ。
こないだのマリアント様以来でちょっと緊張する。
結局妖精水はマーサスがお金を持って取りに来た。パーティ用のカードに入金したかったので結局お願いして持って帰ってもらった。
今回は調合の素材を買取してもらうのでマリアント様を呼ばなくてはならない。
ついでに雫草のポーションも見てもらう予定だ。
ギルドに到着したので受付に向かう。アイザックは少し離れたところで待っていた。
「すいません。マリアント様をお願いします」
「えっ、どの様なご用件ですか」
うわ、この男性嫌な感じだ。あからさまに態度に出ている。
「ご本人から呼ぶ様に言われてます」
あえて理由を述べない。私の薬師の証を見て更に嫌そうな顔付きになる。
「どんな用件か知らないが登録一年目の子供をギルドマスターが呼ぶとは思えない。そんなむちゃな話を聞き入れる訳には行かないから摘み出される前にとっとと帰りな」
あっ、ひどい。マリアント様に確認もせずに追い返すつもりだ。
「ご本人に確認してください」
「その必要は無い。さっさと帰らないなら警備を呼ぶぞ」
コイツ無茶苦茶だ。だんだんと腹が立ってきた。
「貴方にどんな権限があってギルマスへの訪問者を勝手に帰らせるの?警備呼ぶなら呼んだら」
「なに、いい加減にしろ」
大声で怒鳴られた。流石にアイザックが近づいてくる。
「ククル、どうした?」
相手を睨みながら聞いてくれるので先程のやりとりを説明する。
男は更に言い放った。
「保護者が居るならちゃんと見とけ。ガキが勝手なことぬかして邪魔なんだよ。さっさと連れて帰ってくれ」
しっしと手で払われた。
「何を騒いでいるのですか」
階段の方から聞き覚えのある声がする。
「マスター、すいません。騒がしくて。なんでもありません」
報告もしないのに腹が立ったので声を出した。
「マリアント様、この人が帰れって言うんです」
「お前、いい加減にしろ」
男が押さえ付けようとするのをかわして声の方を向く。
「あら、ククルちゃん。いらっしゃい。どうしたの?」
「この人にマリアント様を呼んで欲しいって言っても全く聞いてもらえなくてその上帰れって言われたの」
「あら、おかしいわね。貴方どう言う事かしら。数日前から子供の薬師が私を訪ねて来たら必ず声をかける様に通達したはずよ。」
「いや、あの、、、」
先程の勢いはどこへやら真っ青な顔で俯いている。
「貴方、受付には向かないわね。」
マリアント様はそう言って後からついてきた職員になにかを伝え男から視線を外した。
「ククルちゃん、アイザック、上にどうぞ」
執務室に案内されてソファを勧められたのでとりあえず腰をかけようとするが届かない。
アイザックが抱っこで乗せてくれた。
「あら、可愛らしいわね。ごめんなさいね。ウチの職員が」
「いえ、大丈夫です」
「薬師ギルドにしては珍しいタイプですね。」
「彼は薬師学校の生徒で見習いよ。あれはダメだわ。」
はぁと色気たっぷりにため息を吐く。
「で、ククルちゃん今日はどおしたのかしら」
「素材の買取お願いしたいのとポーションを見てもらいたいです」
とりあえず雫草のポーションを出してみた。
「こないだの雫草ね。あら、良い出来よ。悔しいけど私のより品質が優秀だわ。」
「そうなんですか?一回しか調合してないからたまたまだと思いますよ」
なんと答えるのが良いか分からずとりあえず返事する。
「ふふっ、可愛らしいわね。ククルちゃんは。これは買取かしら」
「ポーションはまた卸しにきます。素材は何が要りますか?」
治療薬のポーションは個人的に使用しないなら薬師ギルドに卸すのが普通らしいが今回は3本だけなので片付けた。
そこからはマリアント様に言われた素材をどんどん出していく。
片っ端から鑑定していく姿は仕事の出来る女性で格好いい。
「随分沢山あるのね。助かるわ。ありがとうククルちゃん。」
漸く終わったので一息つく。
不意に扉がノックされた。
真面目そうな雰囲気の男性が入室してきた。
「ククルちゃん、アイザック。紹介するわね。サブマスのオスカーよ」
「はじめまして。オスカーと言います。」
「はじめまして。ククルです」
「アイザックだ」
「ククルちゃん、支払いはカードに入金したら良いかしら?」
「お願いします」
オスカーさんは買取の素材を回収し、私のカードを受け取ると出ていった。
「彼、無口だけど調合オタクだから今頃素材を見てにやけてるわよ」
暫く待つとオスカーさんがカードを返却してくれた。
「今日はありがとう。助かったわ」
「こちらこそありがとうございます。また、調合出来たら持って来ますね」
挨拶をしてギルドを後にする。
お昼ご飯にカフェでパンケーキを食べて帰る事にした。
店に辿り着くとオープンテラスのあるとても感じの良いところだったのですごく気に入った。
小さいサイズがあったので今回はちゃんと食べ切れた。
お腹が膨れて眠気が襲ってきたので早々にお家に帰ったのだった。
まずは薬師ギルドだ。
こないだのマリアント様以来でちょっと緊張する。
結局妖精水はマーサスがお金を持って取りに来た。パーティ用のカードに入金したかったので結局お願いして持って帰ってもらった。
今回は調合の素材を買取してもらうのでマリアント様を呼ばなくてはならない。
ついでに雫草のポーションも見てもらう予定だ。
ギルドに到着したので受付に向かう。アイザックは少し離れたところで待っていた。
「すいません。マリアント様をお願いします」
「えっ、どの様なご用件ですか」
うわ、この男性嫌な感じだ。あからさまに態度に出ている。
「ご本人から呼ぶ様に言われてます」
あえて理由を述べない。私の薬師の証を見て更に嫌そうな顔付きになる。
「どんな用件か知らないが登録一年目の子供をギルドマスターが呼ぶとは思えない。そんなむちゃな話を聞き入れる訳には行かないから摘み出される前にとっとと帰りな」
あっ、ひどい。マリアント様に確認もせずに追い返すつもりだ。
「ご本人に確認してください」
「その必要は無い。さっさと帰らないなら警備を呼ぶぞ」
コイツ無茶苦茶だ。だんだんと腹が立ってきた。
「貴方にどんな権限があってギルマスへの訪問者を勝手に帰らせるの?警備呼ぶなら呼んだら」
「なに、いい加減にしろ」
大声で怒鳴られた。流石にアイザックが近づいてくる。
「ククル、どうした?」
相手を睨みながら聞いてくれるので先程のやりとりを説明する。
男は更に言い放った。
「保護者が居るならちゃんと見とけ。ガキが勝手なことぬかして邪魔なんだよ。さっさと連れて帰ってくれ」
しっしと手で払われた。
「何を騒いでいるのですか」
階段の方から聞き覚えのある声がする。
「マスター、すいません。騒がしくて。なんでもありません」
報告もしないのに腹が立ったので声を出した。
「マリアント様、この人が帰れって言うんです」
「お前、いい加減にしろ」
男が押さえ付けようとするのをかわして声の方を向く。
「あら、ククルちゃん。いらっしゃい。どうしたの?」
「この人にマリアント様を呼んで欲しいって言っても全く聞いてもらえなくてその上帰れって言われたの」
「あら、おかしいわね。貴方どう言う事かしら。数日前から子供の薬師が私を訪ねて来たら必ず声をかける様に通達したはずよ。」
「いや、あの、、、」
先程の勢いはどこへやら真っ青な顔で俯いている。
「貴方、受付には向かないわね。」
マリアント様はそう言って後からついてきた職員になにかを伝え男から視線を外した。
「ククルちゃん、アイザック、上にどうぞ」
執務室に案内されてソファを勧められたのでとりあえず腰をかけようとするが届かない。
アイザックが抱っこで乗せてくれた。
「あら、可愛らしいわね。ごめんなさいね。ウチの職員が」
「いえ、大丈夫です」
「薬師ギルドにしては珍しいタイプですね。」
「彼は薬師学校の生徒で見習いよ。あれはダメだわ。」
はぁと色気たっぷりにため息を吐く。
「で、ククルちゃん今日はどおしたのかしら」
「素材の買取お願いしたいのとポーションを見てもらいたいです」
とりあえず雫草のポーションを出してみた。
「こないだの雫草ね。あら、良い出来よ。悔しいけど私のより品質が優秀だわ。」
「そうなんですか?一回しか調合してないからたまたまだと思いますよ」
なんと答えるのが良いか分からずとりあえず返事する。
「ふふっ、可愛らしいわね。ククルちゃんは。これは買取かしら」
「ポーションはまた卸しにきます。素材は何が要りますか?」
治療薬のポーションは個人的に使用しないなら薬師ギルドに卸すのが普通らしいが今回は3本だけなので片付けた。
そこからはマリアント様に言われた素材をどんどん出していく。
片っ端から鑑定していく姿は仕事の出来る女性で格好いい。
「随分沢山あるのね。助かるわ。ありがとうククルちゃん。」
漸く終わったので一息つく。
不意に扉がノックされた。
真面目そうな雰囲気の男性が入室してきた。
「ククルちゃん、アイザック。紹介するわね。サブマスのオスカーよ」
「はじめまして。オスカーと言います。」
「はじめまして。ククルです」
「アイザックだ」
「ククルちゃん、支払いはカードに入金したら良いかしら?」
「お願いします」
オスカーさんは買取の素材を回収し、私のカードを受け取ると出ていった。
「彼、無口だけど調合オタクだから今頃素材を見てにやけてるわよ」
暫く待つとオスカーさんがカードを返却してくれた。
「今日はありがとう。助かったわ」
「こちらこそありがとうございます。また、調合出来たら持って来ますね」
挨拶をしてギルドを後にする。
お昼ご飯にカフェでパンケーキを食べて帰る事にした。
店に辿り着くとオープンテラスのあるとても感じの良いところだったのですごく気に入った。
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