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ダンジョン攻略 第一領
58.
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街を出発し次を目指す。大体4日程で到着する様だ。
シルバーを走らせながら時々採取に立ち寄りガルとファルが倒した魔物を回収しと充実した旅路になっている。
そんな調子で順調に進み4日目の昼過ぎネカネカの街に到着した。
入口で並び、私の順番になった。
「次、身分証を」
「はーい」
ん?聞いた事ある声だ。よく顔を見ると向こうも気がついたようだ。
「「あっ」」
トイックだった。
「ククルじゃないか。今度はこっち方面に旅かい。」
「こんにちは。そうなの。ダンジョンに潜る予定だよ。」
「じゃあ、暫く滞在してるんだな。一度屋敷にも顔だしなよ。アイザックもな」
「そうだな。明日にでもお邪魔するよ」
「わかった。伝えとくよ。夕食時に合わせて来たら良いから」
「じゃあまた明日」
周りの視線も気になり出したのでとりあえずその場は去る事にした、
とりあえずギルドに行って宿を紹介してもらう。ついでにポーションを少し買い取ったもらう事にした。
「すいません。ポーションの買取お願いします」
受付でカードを提示すると小部屋に案内された。
「お待たせしました。鑑定担当のカンタです。一応、ギルドマスターです。」
「はじめまして黒銀のククルです」
「アイザックだ」
「このポーションの買取お願いします」
とりあえずいつも通りBランクを5本出してみた。
「分かりました。暫くお待ち下さい」
カンタが一本づつ手にとって鑑定する。
「確かにククル殿の製作ですね。全てBランクですから合計1100Gになります」
正常な値段なのでパヨの分と合わせて30本出した。
「コレもお願いします」
「此方もですね」
そこでパヨの分と私の分を分けて説明した。
次々に鑑定していくのをじっと見ているとチラッと此方を見ながらまた鑑定を続ける。奇妙な視線を感じながら待っていると作業が終了した様だ。
「お待たせしました。全て問題無いですね」
お金はパーティ用と私のに分けてカードに入金してもらった。
「ありがとうございました」
用事も済んだのでここを出ようと腰を上げたら呼び止められた。
「あのぉ、ククル殿ちょっと聞いてほしいのですが」
「はい?なんですか?」
腰を下ろし直して話を聞いた。
「実はここから北に行ったダンジョンによく新人が行くのですが毒の被害にあう人が多くて低ランクの毒消しポーションが足りて無いんです。調合をお願いする事は出来ませんでしょうか」
成る程。先程の視線の意味がわかった気がする。
「構いませんが素材が手持ちのものは全て優になるので低ランクとなると今すぐは難しいのですがギルドに手持ちの素材はありますか?平か量が確保出来るなら悪でも大丈夫です」
「本当ですか?ちょっと確認してきます」
勢いよく出て行った。その後姿を見送る。
「ククル、報酬の話を聞いてなかったけど良かったのかい?」
「調合の依頼は依頼料がある程度決まってるみたいなんだ。ここなら大丈夫じゃないかな」
すると勢いよく扉が開き先程出て行ったカンタが山盛りの素材を持って戻ってきた。
「すいません。お待たせしました。こちらで出来ますか?」
目の前に置かれた素材を鑑定すると大丈夫そうなので問題ないと答える。
「では調合の依頼料は50000Gで期日は2日以内、この料金は急ぎ代込みで後は鑑定してからそれの買取をさせて頂きます。」
「それにしても通常価格の倍はたかすぎませんか?素材もこっちで準備する訳ではないのに」
「それだけ困ってるんです」
「分かりました。そんなに急ぎなら1時間程こちらの場所をお借りして終わらせますね」
そんなに困ってるなら今すぐ終わらせてさっさと引き上げ様と考えた。
「結界張るので呼ぶまでは近づかないで下さいね」
「分かりました。助かります。よろしくお願いします。」
カンタが部屋を出ようとしたら扉をノックする音がした。
「ギルマス、まだありましたよ」
追加で職員が素材を持ってきた。
「ククルさん、こちらもお願いします。大丈夫ですかね?」
「わかりました。出来るところまで終わらせます」
2人を追い出してアイザックに結界を張ってもらいパヨ、プヨ、モコを呼んで調合に取り組んだ。
1時間ほどで75本のCランクの毒消しポーションが出来上がった。
「アイザック終わったよ。結界解いてギルマス呼んできて」
アイザックに、お願いしてとりあえず休憩する。
従魔達を労い一旦影に入れてギルマスを待つ事にした。
数分でアイザックと共に部屋にたどり着いたギルマスはポーションの数を見て驚いている。
「こんなに出来上がったのですか」
「先程預かった分全て終わりましたよ。」
「ありがとうございます。とりあえず鑑定します」
ものすごい勢いで鑑定していくギルマス。ものの15分程で完了した。
「確かにCランク75本ですね。」
今回は依頼だったのでパーティカードにお金は全て入れて貰った。
漸くギルドから出られるので今度こそはと急ぎ部屋をでた。
宿に到着すると流石に疲れたのでさっさとご飯を済ませて寝る事にした。
シルバーを走らせながら時々採取に立ち寄りガルとファルが倒した魔物を回収しと充実した旅路になっている。
そんな調子で順調に進み4日目の昼過ぎネカネカの街に到着した。
入口で並び、私の順番になった。
「次、身分証を」
「はーい」
ん?聞いた事ある声だ。よく顔を見ると向こうも気がついたようだ。
「「あっ」」
トイックだった。
「ククルじゃないか。今度はこっち方面に旅かい。」
「こんにちは。そうなの。ダンジョンに潜る予定だよ。」
「じゃあ、暫く滞在してるんだな。一度屋敷にも顔だしなよ。アイザックもな」
「そうだな。明日にでもお邪魔するよ」
「わかった。伝えとくよ。夕食時に合わせて来たら良いから」
「じゃあまた明日」
周りの視線も気になり出したのでとりあえずその場は去る事にした、
とりあえずギルドに行って宿を紹介してもらう。ついでにポーションを少し買い取ったもらう事にした。
「すいません。ポーションの買取お願いします」
受付でカードを提示すると小部屋に案内された。
「お待たせしました。鑑定担当のカンタです。一応、ギルドマスターです。」
「はじめまして黒銀のククルです」
「アイザックだ」
「このポーションの買取お願いします」
とりあえずいつも通りBランクを5本出してみた。
「分かりました。暫くお待ち下さい」
カンタが一本づつ手にとって鑑定する。
「確かにククル殿の製作ですね。全てBランクですから合計1100Gになります」
正常な値段なのでパヨの分と合わせて30本出した。
「コレもお願いします」
「此方もですね」
そこでパヨの分と私の分を分けて説明した。
次々に鑑定していくのをじっと見ているとチラッと此方を見ながらまた鑑定を続ける。奇妙な視線を感じながら待っていると作業が終了した様だ。
「お待たせしました。全て問題無いですね」
お金はパーティ用と私のに分けてカードに入金してもらった。
「ありがとうございました」
用事も済んだのでここを出ようと腰を上げたら呼び止められた。
「あのぉ、ククル殿ちょっと聞いてほしいのですが」
「はい?なんですか?」
腰を下ろし直して話を聞いた。
「実はここから北に行ったダンジョンによく新人が行くのですが毒の被害にあう人が多くて低ランクの毒消しポーションが足りて無いんです。調合をお願いする事は出来ませんでしょうか」
成る程。先程の視線の意味がわかった気がする。
「構いませんが素材が手持ちのものは全て優になるので低ランクとなると今すぐは難しいのですがギルドに手持ちの素材はありますか?平か量が確保出来るなら悪でも大丈夫です」
「本当ですか?ちょっと確認してきます」
勢いよく出て行った。その後姿を見送る。
「ククル、報酬の話を聞いてなかったけど良かったのかい?」
「調合の依頼は依頼料がある程度決まってるみたいなんだ。ここなら大丈夫じゃないかな」
すると勢いよく扉が開き先程出て行ったカンタが山盛りの素材を持って戻ってきた。
「すいません。お待たせしました。こちらで出来ますか?」
目の前に置かれた素材を鑑定すると大丈夫そうなので問題ないと答える。
「では調合の依頼料は50000Gで期日は2日以内、この料金は急ぎ代込みで後は鑑定してからそれの買取をさせて頂きます。」
「それにしても通常価格の倍はたかすぎませんか?素材もこっちで準備する訳ではないのに」
「それだけ困ってるんです」
「分かりました。そんなに急ぎなら1時間程こちらの場所をお借りして終わらせますね」
そんなに困ってるなら今すぐ終わらせてさっさと引き上げ様と考えた。
「結界張るので呼ぶまでは近づかないで下さいね」
「分かりました。助かります。よろしくお願いします。」
カンタが部屋を出ようとしたら扉をノックする音がした。
「ギルマス、まだありましたよ」
追加で職員が素材を持ってきた。
「ククルさん、こちらもお願いします。大丈夫ですかね?」
「わかりました。出来るところまで終わらせます」
2人を追い出してアイザックに結界を張ってもらいパヨ、プヨ、モコを呼んで調合に取り組んだ。
1時間ほどで75本のCランクの毒消しポーションが出来上がった。
「アイザック終わったよ。結界解いてギルマス呼んできて」
アイザックに、お願いしてとりあえず休憩する。
従魔達を労い一旦影に入れてギルマスを待つ事にした。
数分でアイザックと共に部屋にたどり着いたギルマスはポーションの数を見て驚いている。
「こんなに出来上がったのですか」
「先程預かった分全て終わりましたよ。」
「ありがとうございます。とりあえず鑑定します」
ものすごい勢いで鑑定していくギルマス。ものの15分程で完了した。
「確かにCランク75本ですね。」
今回は依頼だったのでパーティカードにお金は全て入れて貰った。
漸くギルドから出られるので今度こそはと急ぎ部屋をでた。
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