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1章 呪いの女
131話 制作部門
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俺とエドガーは宿のベッドが名残惜しくなる前に部屋を出て、少し遅めの昼飯を適当な定食屋で済ませてギルドへ向かった。
定食はギルドの食堂で食った方がマシだったなとエドガーと意見が一致した。
まあこれも経験という事でよしだ。
ギルドでは早速小切手を換金し、手持ちの金を4万ロング程にして残りを貯金した。
娼妓の値段はだいたい1時間で2000~3000ロング程だとトレイから聞いていた。
それ以下も割と居るがあまり良くはないとのこと。
ちゃんと仕事として娼妓をやっている人がこの価格帯らしい。
ちなみに男娼は少し安く1500~2000前後らしい。
娼館や人気の娼妓によってはもっと値が張るそうだ。
そしてちゃんとした娼館で一晩買うとなれば1万ロングを軽く超える。
女王はどうかというと3500ロング程だという噂を教えてもらった。
だがしかし時間無制限、抜き放題とのこと。凄い良心的である。
俺の故郷では、人気のある奴は値段をガンガン釣り上げて金持ち相手でも強気に出て彼らの自尊心を煽っていたが、この町の女王はそうではないらしい。
娼館に期待を膨らませすぎではあるのだが、まだまだ昼過ぎである。
女王は一日中いけるらしいのだがまあ夜でいいだろう。
という事で俺は他にも考えていた事を今のうちにこなしてしまうことにした。
「エドガー俺はギルドで制作部門にも登録してこようかと思う。その後買い物もしたいのだけど案内頼んでいいか?」
「ああ、久々に役立てるな!」
俺は結局町の中で同じ場所にしか移動してないのでまだまだエドガーの案内があるのは心強い。
エドガーの承諾も取れたところで早速ギルドの登録受付へ向かった。
その間ただ待っていてもらうのも何だったのでエドガーは傭兵の依頼掲示板を見に行った。
受付で要件を伝えてギルドカードを渡してしばし、直ぐに登録は終わった。
「お待たせしました。制作部門の登録完了しました。
制作部門はこの建物の地下にあります。工房も同じく地下にありますので利用する際は制作部門の受付にお願いします。
制作部門の依頼では、制作頂いた製品をギルドでお預かりし検品後にギルドの方から依頼者に引き渡されます。この時点で依頼達成となります。依頼料の支払いには少し時間がかかる事をご注意お願いします」
「わかった、説明ありがとう」
「お仕事頑張ってくださいね」
仕事の説明は聞いたが、俺はあまり器用では無いのできちんとした製品の作成となると微妙だな。
俺が考えていたのはマジックバッグや適当に作った魔道具をオークションなんかで売る事だ。
制作する為にはギルドの工房を使わないと怒られそうなので制作部門に登録したのだ。
依頼は一度見てみるがあまり受けることは無いかもな。
今のうちに制作部門を覗いておきたくなったのでそのまま地下へ向かった。
初めて来た地下も他の部門と変わらないカウンターと依頼掲示板。
あとは工房と書かれた開け放たれた扉の向こうには広い部屋が見えていくつもの作業台が置かれている光景がみえた。
工房入り口横には売店があり道具や素材が買えるようだが店は小さい。
依頼の掲示板は解体部門と違い色々な依頼が貼られている。
オーダーメイドの旅人の輪や容量指定のマジックバッグの依頼が多い。
旅人の輪はオークションで頑張らなくてもそれなりに金はかかるが依頼出しても良かったわけだ。
見たところ俺がオークションで買った金額前後で作られているしサイズは値段に関係ないようである。
早く知っていればエドガーに新品渡せたのにな。
予備が欲しくなってオークションで手頃なものが無ければここで依頼しよう。
他はよくわからない機能の魔道具やら武器、農具の作成や修理、橋や家の建築まで依頼が出ている。
道具類の作成に関しては店よりも少し割高な感じだ。
一点ものの作成だからこんな物だろう。
掲示板をざっと見終わった次は受付に工房の使い方を聞いた。
「工房は受付で場所をお貸ししています。1日以内でしたら利用料はかかりませんが、それ以上でしたら1日につき100ロング頂いています。道具類もいくつか貸し出しをしておりますので工房内に案内があるので確認お願いします。
魔道具を作られた場合は工房の外に持ち出す前に工房内にある検品所に提出してください。使用許可を取らずに持ち出した際は不正魔道具として兵士団に伝わる事があります」
「わかった、ありがとう」
もしかして依頼受けないと工房借りれないのではと思ったので聞いて正解だった。
普通に使えるっぽい。
あとは売店覗く。
普通によくありがちな加工用の道具や縫製用の道具、筆記具などが並んでいるが、より専門的な物はあまりないようだ。
俺が探しているものもないようだった。
「なあ、魔石糸や魔法インクは無いのか」
「ここには置いて無いね。需要ありすぎて取り合いになるから置かない事にしてるんだ。欲しかったら服飾用品の店やインク屋、あとは魔法素材屋なんかにあるぞ」
「なるほど、教えてくれて助かった」
俺が欲しい魔石糸や魔法インクは布や物に魔法陣を施すための道具だ。
エドガーの蘇生のときにやっていた魔力によって魔法陣を描く手法は1週間程度で消えてしまう。
なので魔道具を作ろうと思うと魔石糸や魔法インクが必ず必要になってくるのだ。
ここに無いならしょうがない、本来予定していた通りエドガーに案内してもらって買いに行くとしよう。
定食はギルドの食堂で食った方がマシだったなとエドガーと意見が一致した。
まあこれも経験という事でよしだ。
ギルドでは早速小切手を換金し、手持ちの金を4万ロング程にして残りを貯金した。
娼妓の値段はだいたい1時間で2000~3000ロング程だとトレイから聞いていた。
それ以下も割と居るがあまり良くはないとのこと。
ちゃんと仕事として娼妓をやっている人がこの価格帯らしい。
ちなみに男娼は少し安く1500~2000前後らしい。
娼館や人気の娼妓によってはもっと値が張るそうだ。
そしてちゃんとした娼館で一晩買うとなれば1万ロングを軽く超える。
女王はどうかというと3500ロング程だという噂を教えてもらった。
だがしかし時間無制限、抜き放題とのこと。凄い良心的である。
俺の故郷では、人気のある奴は値段をガンガン釣り上げて金持ち相手でも強気に出て彼らの自尊心を煽っていたが、この町の女王はそうではないらしい。
娼館に期待を膨らませすぎではあるのだが、まだまだ昼過ぎである。
女王は一日中いけるらしいのだがまあ夜でいいだろう。
という事で俺は他にも考えていた事を今のうちにこなしてしまうことにした。
「エドガー俺はギルドで制作部門にも登録してこようかと思う。その後買い物もしたいのだけど案内頼んでいいか?」
「ああ、久々に役立てるな!」
俺は結局町の中で同じ場所にしか移動してないのでまだまだエドガーの案内があるのは心強い。
エドガーの承諾も取れたところで早速ギルドの登録受付へ向かった。
その間ただ待っていてもらうのも何だったのでエドガーは傭兵の依頼掲示板を見に行った。
受付で要件を伝えてギルドカードを渡してしばし、直ぐに登録は終わった。
「お待たせしました。制作部門の登録完了しました。
制作部門はこの建物の地下にあります。工房も同じく地下にありますので利用する際は制作部門の受付にお願いします。
制作部門の依頼では、制作頂いた製品をギルドでお預かりし検品後にギルドの方から依頼者に引き渡されます。この時点で依頼達成となります。依頼料の支払いには少し時間がかかる事をご注意お願いします」
「わかった、説明ありがとう」
「お仕事頑張ってくださいね」
仕事の説明は聞いたが、俺はあまり器用では無いのできちんとした製品の作成となると微妙だな。
俺が考えていたのはマジックバッグや適当に作った魔道具をオークションなんかで売る事だ。
制作する為にはギルドの工房を使わないと怒られそうなので制作部門に登録したのだ。
依頼は一度見てみるがあまり受けることは無いかもな。
今のうちに制作部門を覗いておきたくなったのでそのまま地下へ向かった。
初めて来た地下も他の部門と変わらないカウンターと依頼掲示板。
あとは工房と書かれた開け放たれた扉の向こうには広い部屋が見えていくつもの作業台が置かれている光景がみえた。
工房入り口横には売店があり道具や素材が買えるようだが店は小さい。
依頼の掲示板は解体部門と違い色々な依頼が貼られている。
オーダーメイドの旅人の輪や容量指定のマジックバッグの依頼が多い。
旅人の輪はオークションで頑張らなくてもそれなりに金はかかるが依頼出しても良かったわけだ。
見たところ俺がオークションで買った金額前後で作られているしサイズは値段に関係ないようである。
早く知っていればエドガーに新品渡せたのにな。
予備が欲しくなってオークションで手頃なものが無ければここで依頼しよう。
他はよくわからない機能の魔道具やら武器、農具の作成や修理、橋や家の建築まで依頼が出ている。
道具類の作成に関しては店よりも少し割高な感じだ。
一点ものの作成だからこんな物だろう。
掲示板をざっと見終わった次は受付に工房の使い方を聞いた。
「工房は受付で場所をお貸ししています。1日以内でしたら利用料はかかりませんが、それ以上でしたら1日につき100ロング頂いています。道具類もいくつか貸し出しをしておりますので工房内に案内があるので確認お願いします。
魔道具を作られた場合は工房の外に持ち出す前に工房内にある検品所に提出してください。使用許可を取らずに持ち出した際は不正魔道具として兵士団に伝わる事があります」
「わかった、ありがとう」
もしかして依頼受けないと工房借りれないのではと思ったので聞いて正解だった。
普通に使えるっぽい。
あとは売店覗く。
普通によくありがちな加工用の道具や縫製用の道具、筆記具などが並んでいるが、より専門的な物はあまりないようだ。
俺が探しているものもないようだった。
「なあ、魔石糸や魔法インクは無いのか」
「ここには置いて無いね。需要ありすぎて取り合いになるから置かない事にしてるんだ。欲しかったら服飾用品の店やインク屋、あとは魔法素材屋なんかにあるぞ」
「なるほど、教えてくれて助かった」
俺が欲しい魔石糸や魔法インクは布や物に魔法陣を施すための道具だ。
エドガーの蘇生のときにやっていた魔力によって魔法陣を描く手法は1週間程度で消えてしまう。
なので魔道具を作ろうと思うと魔石糸や魔法インクが必ず必要になってくるのだ。
ここに無いならしょうがない、本来予定していた通りエドガーに案内してもらって買いに行くとしよう。
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